朝食無料のフジグランドホテルに対して、大坂屋の朝食は800円でした。しかし、内容的にはそれほどの差があるようにも思われません。今回は宿を出てから朝食をいただきます。
若松で朝から入れる店といえば、思いつくのは「大笑家」ですが、朝から開くラーメン屋が他にもあると知ったのは比較的最近のことです。
以前世話になったニューパレスの裏手にある呑み屋街の一角に、「福○」なる朝五時開店のラーメン屋があるのに気付きました。その後、籠太の親方がfacebookで紹介しているのを見て、これはいずれ行くしかなかろうと思っていたのでした。
呑み屋街とはいっても、籠太、麦とろ、鳥玄などが集まる一帯とはやや趣の異なる、会津のゴールデン街とでも形容したくなるような、スナック然とした店が集まる長屋の飲食街です。その長屋の一角に間口の狭い店があり、こちらと同年輩らしき店主が一人で営業していました。カウンター席五つだけのささやかな店内ながらも、品書きは麺類、ご飯物に丼物、さらには酒と、中華を主体にした一品料理が揃います。酔客相手の店ならともかく、早朝から開く店としては意表を突かれる品書きです。
店構えも品書きもやや怪しげではありますが、目当てのラーメンは正統派です。真っ白な丼にスープを満たし、横長のバラチャーシューを左に、ほぼ同じ長さのメンマを右に、中央になるとを置いて、その下に葱を散らした出で立ちが美しく、やや濁ったスープはタレより塩気と旨味を感じるものです。喜多方に通ずる平打ちの縮れ麺との相性もよく、親方が絶賛するのも頷ける一杯でした。
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福○
会津若松市中町2-63
090-3641-9363
500AM- (売切御免)
火曜定休
醤油ラーメン600円