日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

11ヶ月ぶりの再訪

2016-09-01 20:57:20 | 居酒屋
七月は高校野球、八月は三度にわたる活動で忙しく、帰り道に一杯やる意欲どころではありませんでした。しかし、長らく続いた残暑が去って、食材は夏から秋へと移り変わり、さらには一夏を越した酒が続々蔵出しされる時期です。本格的な活動再開を前に、虎ノ門の「升本」へやってきました。

赤坂の「まるしげ」と並んでblog開設当初から一貫して愛用してきた当店ですが、近年はすっかり足が遠のいて、前回は一年ぶりの再訪でした。今回もそれから一年近い間隔が開きました。職場から徒歩圏内にありながら、これほどまでに足が向かなくなったのは、酒場めぐりの主戦場が旅先へと移り、平日に呑んで帰る習慣が廃れてきたからに他なりませんが、実はもう一つ理由があります。当店特有の配席の仕方が、最近変わったようなのです。
カウンターがなく、最大8人着席できるテーブル席が整然と並んで、そこに相席するという仕組みについては、この店を初めて訪ねたときに記しました。異なるグループ同士を向かい合わせにすることはなく、その結果全ての席が埋まる前に満席扱いとなり得ることについても。この仕切り方は今なお受け継がれてはいるものの、細部の取扱いが若干変わったようで、傍目には明らかに空席がある状況にもかかわらず、満席との理由で振られたことが二回ほどありました。そのときの状況から推測するに、一人客は特定のテーブルにだけ案内し、そこが埋まれば他が空いていてもお断りという扱いなのかもしれません。しかし幸いにして、今回はいつも案内される厨房前のテーブルに空席があり、久方ぶりの入店となった次第です。

九月に入っても依然としてひやおろしの文字はなし。最盛期を迎えるのはあと半月ほど経ってからでしょうか。品書きも夏のものが半分、秋のものが半分といった中途半端な状況の中、今回は真打ちに秋刀魚の塩焼を選びました。シマアジの刺身と値段が同じということは、当店ではかなりの高額品ということになります。走りなのもさることながら、巷で聞く不漁の影響が出ているのかもしれません。
とはいえ、この店ならば何を注文しても良心価格です。酒二合、肴を四品、いずれも一品五百円見当で、〆て三千円ほどという配分は今回も変わりません。小一時間滞在して席を立ちました。

虎ノ門升本
東京都港区虎ノ門1-8-16
03-3591-1606
1630PM-2200PM(LO)
土日祝日定休

春鹿・霞ヶ関
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鯨竜田揚げ
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さんま塩焼
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