日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

道楽三昧

2016-01-15 23:08:12 | 旅日記
今年も正月早々道楽三昧です。元日からの四国遠征、三連休の北東北・函館に続いては、週末に一日休みを加えて北陸へ旅立ちます。
北陸新幹線で出発し、反時計回りの経路で周回するのは先日予告した通りです。そこから若干の変更があり、宿泊地は二晩とも金沢にしました。新幹線では富山に着くのが早くなりすぎ、そのまま宿泊しても間延びしそうだからです。明日は富山地鉄に乗るなどした後、四時の開店に合わせて「親爺」に乗り込み、もう一軒はしごしてから金沢で呑み直すという流れを考えています。中日は金沢に終日滞在しても、高岡に足を延ばしてもよし。最終日は金沢以西に残る北陸特急の乗車と、名古屋「大甚本店」の巡礼を主題とする予定です。素通りとなる福井については別の機会に譲ります。

好天がほぼ期待できない冬の日本海側という事情に加え、新幹線の開業後は乗車に値する対象も私鉄電車がせいぜいというお寒い状況のため、普段以上に酒場めぐりを主体にした活動となります。分かりきっていたこととはいえ、新幹線は北陸の汽車旅を格段につまらなくしたというのが実感です。
そのような時代の流れを象徴するかのような出来事がありました。今日代理店で一筆書きの乗車券を所望したところ、担当者が全く要領を得ていないのです。それも、「金沢・北陸・東海道」という単純きわまりない経路を、用紙に明記の上で申し込んだにもかかわらずです。当人の中では、北陸とは新幹線で直行直帰する場所でしかないのでしょう。いや北陸のみならず、全国のどこへ行くにも直行直帰しか念頭にないのかもしれません。新幹線偏重の歪んだ交通体系が人々の思考力を蝕み、旅をつまらぬものに貶めているという現実を、まざまざと見せつけられるお粗末さでした。
出発前から辟易させられましたが、百花繚乱の食材で彩られる北陸の冬、三日にわたり心置きなく呑めそうなのがせめてもの救いではあります。汽車旅としてはともかく、酒場めぐりに関しては出色の充実ぶりとなりそうです。
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