日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

中三日

2016-01-08 23:29:12 | 旅日記
新春第一弾の活動から帰着し、中三日で次の旅が迫ってきました。これが中二日だったとすれば、一日目は旅の疲れが残って、帰るやいなや倒れ込むしかなく、その翌日が早くも出発前夜となり、必然的に慌ただしくならざるを得ません。旅と旅との間には少なくとも三日を置きたいというのが自分の考えです。今回は最小限の間合いを置いての旅立ちです。
一月の三連休は「三連休乗車券」で東北を旅するのが、全身の「三連休パス」の頃から続く年中行事です。近年では経路も固定化されつつあり、今回は去年とほぼ同じ経路をたどります。一度よい手順を発見すると、それが定跡として確立して行くと先日申しましたが、東北の場合はよい手順が確立したというより、他に選択肢がなくなってきたという事情があります。すなわち、三陸地方の路線が震災で壊滅したことにより、そちらを列車で旅するという選択肢がなくなりました。その後「あけぼの」も姿を消し、寝台特急でのヒルネという楽しみもなくなりました。こうして年々選択肢が狭まることにより、経路が自ずと固定化されて行ったというのが真相です。新幹線と引き換えに、列島の骨格をなす大幹線までが次々と切り捨てられ、「青春18きっぷ」が有名無実化してきたのと同様の変化が、この切符にも起きているということになります。
そのような時代の流れもあり、長年世話になってきたこの切符も今後どうなるのか分からなくなってきました。北海道新幹線が開業すれば、今のままの形で残ることは当然あり得ません。最悪の場合、新幹線と引き換えに消え去った「北陸フリー乗車券」と同じ運命をたどることも考えられます。形を変えて残るとしても、これまで二千円足らずの追加料金で渡れた函館に、往復九千円近い高額の料金を徴収されるとなれば、三陸には行けない、函館にも事実上行けないという使い勝手の悪い切符に成り下がるわけです。これが最後になるかもしれないという一抹の不安はさておき、三日間の汽車旅を満喫したいものだと思います。
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