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▲同心暁蘭之介



『同心暁蘭之介』によると、江戸時代、偽の僧侶が依頼人の寿命を月日まで言い当てる占いをやっており、実は寿命が尽きると言った日に刺客を放って依頼者を暗殺していた。奉行所の同心・暁蘭之介が捨て身の覚悟でトリックを見破り、最後の依頼者を救助。、蘭之介は霊感商法の親玉だった僧侶のいる寺に踏み込み、相手が「町方の入れる場所か」と叫ぶのも無視し、「偽坊主のくせしやがって…」と言い返して逮捕したらしい。
占いや霊視を安易に信じる傾向は、21世紀になっても変わっていない。

桶なおし職人が同じ手口で連続殺人事件を犯したとき(ネットの情報によるとこの回は再放送不能らしい)、蘭之介は「殺しの本職なら、毎回、手口を変えるはず」と推理。しかし、のちの「仕置人」と「仕事人」は同じ下手人の仕業だと自己申告しているような一本調子だった。

最終回「同心哀話」では、八王子代官が配下に命じて天領の樹木を切らせ、口封じに現地の千人同心を殺していた。また、代官の配下は鬼の面をつけていた。
蘭之介の説明によると、八王子千人同心とは家康が幕府を開いたときに、西の守りを固めるために配置した武士の集団らしい。太平の世が続き、仙人同心など「百姓と同じ」と見なされた。しかし、武士自体が武装した農民から派生したものなので、原点回帰と言うべきであろう。
蘭之介は激怒して代官所に踏み込み、代官の配下を斬りまくり、代官を殴り倒した。斬らなかったのは証人として残すためか。暁は切腹を覚悟するが、北町奉行・小田切土佐守は老中に対し、暁の助命を願い出る。

1792年から1811年まで、小田切土佐守直年が北町奉行。蘭之介の上司はこの人物か。
土佐守は「北町奉行として小田切土佐守、配下の同心・暁蘭之介に切腹せよとは断じて申せません。不正をあばき、悪人を斬った者が切腹では、徳川の世も終わりにございましょう」と言い、老中はこれに対し、八王子代官の所業についても幕府で(おそらく大目付が)調査中であることを知らせ、「喧嘩両成敗」を強調した。この「喧嘩両成敗」は赤穗浪士の吉良邸討ち入りで赤穗の側が求め、認められないと自ら私刑として実行し、大衆もそれを支持した考えである。

結局、暁蘭之介がどうなったか不明。

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前後一覧
2008年2/28 4:52~4:59(大黒屋光太夫~同心暁蘭之介) 
2008年2/28 4:59~15:40(同心暁蘭之介~蛮社の獄)

関連語句暁蘭之介 

参照
【時代劇の時代設定】同心暁蘭之介
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