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物流王の物流徒然

物流に関するブログです

リスクマネジメントその2 ~確率の問題~

2013-10-24 23:19:21 | Weblog
リスクマネジメントについて述べる前に、「確率」の考え方を説明したいと思います。

リスクは、「発生する確率」と「発生したときの被害」の2つの要素で大小が決まります。

これにより、「対処する」「放置する」の選択ができるわけです。


たとえば、「1万分の1」という確率は、数字だけみれば、直感的には低い確率であるように思えます。

ここで、「1万分の1の確率で事故が発生する飛行機」があったら、乗るでしょうか?

「自分が事故にある確率」だけでいえば、1回乗っても、「事故に合わない確率」のほうが圧倒的に大きいでしょう。

しかし、飛行機は1日何回も飛んでいます。同じ路線で1日4往復すると仮定すると、1年で約3,000回飛行します。4年で約12,000回飛行します。

つまり、上記の確率は、「4年に1回の割合で事故を起こす飛行機」であるわけです。

これは、十分に高確率で高リスクになります。

一生に1回しか乗らない人ならよいかもしれませんが、よく利用する人は、1年に4往復する生活を30年続けたとして、一生の内に事故に合う確率が約40分の1、さらに言えば、同じような生活をしている友人が10人いた場合、友人の誰かが飛行機事故に合う確率が4分の1、となります。

すなわち、「こんな高確率は怖くて乗れない」という結論になります。
決して、「1万回に1回のミスに縮めたから頑張っている」という結論にはなりません。


一方で、事故の確率ではなく、遅延・欠航の確率ならどうでしょうか。
「4年に1回の割合で遅延・欠航を起こす飛行機」であれば、十分に優秀である、といえます。


「発生する確率」は、純粋なパーセンテージだけではなく、「何日に1回発生するか」という「頻度」として考えた方が、扱いやすいでしょう。

上記の例でいえば、「最低でも100年に1回以下、更にいえば、飛行機の路線は複数あるので、1つの飛行機の事故確率は、さらにその100分の1以下」に抑える必要があります。


ちなみに、日常の仕事で「1年に1度以上の頻度で発生し、発生したらその対応で半日以上時間をとられる」というレベルは、対処すべき充分にに高いリスク、といえます。
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リスクマネジメントその1

2013-10-23 23:39:10 | Weblog
物流は、大型の荷役機器を使用し、荷物もパレット~コンテナサイズと、大きさも重さもあるような物を扱うので、現場には様々な危険が存在します。

その危険を認識し、予防し、事故を減らす活動が重要になってくるわけであります。

「危険に気をつけて、事故を減らす」というと、個人の精神論で片付けられるかもしれません。

勿論、個人の意識や力量などによる部分は大きいですが、それだけではありません。

物流に限らず、作業現場は事故との歴史なので、事故を防止する考え方や理論も、共通したものやある程度確立されたものも数多くあります。

また、作業現場に限らず、「リスクを予防する」という考え方は、どこの場所にいっても重要になってきます。

その知識を持っていながら行動するのと、何も知らずに個人のカンのみで行動するのとでは、結果に大きな違いが出るでしょう。

次回から、リスクを認識する重要性と、確立された理論などについて解説していきます。
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gooメール有料化

2013-10-20 12:26:39 | Weblog
このブログサービスの運営者であるgooが、無料メール・無料ブログを廃止することが決定したので、有料化に切り替えることにしました。

ホームページ
http://butsuryuo.kinugoshi.net/
は外部サービスなので、無料のままです。

いずれは内容を整理しなくてはいけないですね。
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スナッフルズ東京上陸

2013-10-15 21:20:13 | Weblog
函館の銘菓であるスナッフルズが、10月13日に有楽町交通会館にオープンしました。

函館に遊びに行った時に食べて感動しました。

「チーズオムレット」は絶品の味です。

4個セットで550円。

ほかにも焼き菓子なども販売しています。

早速買いに行きました。

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まとめ:外注か内製かを決める5つの基準

2013-10-10 19:25:34 | Weblog
前回の記事を簡単にまとめてみました。

ある業務を外注するか、内製化してやるか、を判断する基準についてです。


○前段階:「業務自体の継続を考える」
  外注・内製の選択以前に、そもそもコストをかけてまで行うべき業務であるのか、を今一度考え直す。



○判定段階:「次の5つの基準で外注・内製を判定する」

・基準1. 発生頻度
 業務の発生頻度が低ければ外注、高ければ内製が有利。

・基準2. 人材の定着率
 人材が流出しやすければ外注、定着しやすければ内製。
 ここでいう「人材」とは「業務に集中できる人材」であり、
 「人数」「他の業務との兼ね合い」「休暇や人事異動に伴う引継ぎリスク」も含めて考える。

・基準3. 技術習得の難易度
 技術習得の難易度が高ければ外注、低ければ内製。
 他の業務とのシナジー効果も含めて考える。

・基準4. 技術力による経営効果の差(信用、収入、コストの3点)
 素人とプロフェッショナルとの技術力の差による経営効果の差が大きければ外注、小さければ内製。
 ただし、自社に十分な技術力があればその限りではない(主力業務など)。
 経営効果の差、とは、信用、収入、コストそれぞれについて金額換算で比較する。

・基準5. 社内特異性(自社向けのアレンジの必要性の大小)
 会社独自のやり方が共通のやり方に近ければ外注、共通から大きく外れていれば内製。


○結論段階:「上記の基準で差があった方を採用し、差がなければ内製が有利」


 なお、上記の基準はあくまで「外注か、内製か」を判断するものであり、業務の方向性を基準に沿って判断するものではありません。
 (たとえば、基準1によれば、「業務の発生頻度が低ければ外注が有利」であるが、「外注に決めたから業務の発生頻度を減らしたほうがいい」というわけではない)




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