《前に聞いたという自覚がまったくないまま、
もう一度同じ質問をしてしまうのだ。
自分の不安を表現するために質問せずにはいられない。(中略)
娘のひとりはときどきイライラして、
「それは前にも言ったでしょう!」と言う。
でも私にはその答の記憶がないので、
またたずねなければならない。
どうか我慢強くつきあっていただきたい。》
とクリスティーンさんは書いておられます。
『私は私になっていく』(クリエイツかもがわ)P136-137
この文章を書きながら・・・ふと
浮かんだことがあります。
認知症と診断される以前のことです。
近場の温泉に友人と行きました。
その日は日帰りでしたが・・・
その宿が気に入ったということで、
帳場で宿泊だといくらくらい・・と聞きました。
そこに女将が来て・・・
部屋を見て・・・ということで、
最上階の部屋を見せてくれました。
そして・・・
私たちは宿をあとにしました。
車で1キロほど走ったころ、
友人が
「なんで・・・女将になんども同じことをきいたんだ?」
と言いました。
「そんなことないらー」
と私は答ました。
クリスティーンさんの「前に聞きましたっけ・・」と
いう文章を書き込んでいる時、ふと、
友人のいう
「なんども同じことを聞く」とことに
重なったのです。
今、
女将うんぬんという風景が浮かんできたのではありません。
帳場云々はそうであったかどうかはわかりません。
作話・・・かもしれません。
なんでこの話を書いたかということですが・・・
「なんども同じことを聞いた」
とことは・・・予兆・・・ではなかったか
と思ったからです。
6~7年前の話ですから・・・
じりじり・・・じりじり・・・と
「この病」は静かに進行していく
一里塚だったのかも知れない・・・と思ったからです。
水木様のなかでは「何度も聞いた」という実感はなかたのですね。
じりじり・・・じりじり・・・
なんともご本人ならではの表現ですね。
さっき言ったでしょう・・・と
語尾をあげていわれるのが一番つらいですね。
自分が無くなっていくようです。
その出来事がもし 一里塚だとしたら私にも自覚症状がありますよ。市役所の窓口で、あれこれやりとりして帰るとき、一緒に行った子供に、「お母さんてしつこいね、同じ事何遍も言って、 相手の人がうるさそうだったよ」と言われました。私はそれほど聴いたつもりはなかったのですが・・・。
でも、何遍でも聴いて貰えたら良いですよねえ。((たかせ)
何べんも聞いて・・・・いいかげんにしてよ・・・
という顔をされることがあります。
ことに専門用語を使って答えられますと・・・
何べんも聞くことになります。
でも・・・嫌な顔をされても・・・聞き返すことが必要だと思います。
クセの方もありますね。
そこは誰が最初に気が付くものなのでしょうか。家族が「最近おかしいよ」と言う時でしょうか。それとも自分で「もしかしたら病気かも。」と気が付くものなのでしょうか。
どちらが先に「病院で検査が必要」と思うのでしょうか。
おそらく周りの方が・・・?と
思われるのではないでしょうか。
自分が変だとは思いたくないからです。
昨日の今日・・・・又、昨日の今日・・・の連続の中で、
ある日・・・変?・・・と思った時は始まりかもしれません。
?と感じることがあったときには診察を受けることをお勧めします。
単なる痴呆・・・であれば・・・笑って済ませます。
http://blog.livedoor.jp/chiblits/archives/2006-07.html#20060714
この日から水木様のブログは毎日拝読しております。
お名前とブログの一覧表を作らないと
お名前だけでは
私の記憶では・・・混乱しています。
ついつい・・・未整理で
混乱しています。
アドレス帳ならぬ
コメント帳を作らないといけなくなっています。
たいへん嬉しいことですが
「この病」にはきつい作業です。