認知症一期一会 http://blog.goo.ne.jp/mizukiosamu/

毎朝8時30分
ケイタイのアラームが鳴ると、私はアリセプト5mgを飲み食卓を離れます。


命の織物

2007年03月14日 | クリスティーンさんの本から

《私たちが魂の自分に向かって旅していく時、
 私たちの外側の仮面は失われていき、
 内なる自分が増していく。
 認知は徐々に消えていくが、代わりに感情と魂が増してくる。
 痴呆の旅が進むにつれ、私たちの魂は鍛えられていく。》
とクリスティーンさんは書いておられます。
『私は私になっていく』(クリエイツかもがわ)P218



「この病」と診断されて・・・・とにかく途惑う。

何がどうしてそうなったかがわからない。
原因不明だが、
「この病」と診断されると、
治る手立てはない、
やがて、老いの坂道を下るように・・・と
告げられる。

薬は一つ。
「アリセプト5mg」だけである。

私の場合、
早期発見でしたので、薬が効いています。
こうして・・・
ブログに書くことも出来ています。

中には
「ホームページ」を開設されて、
ご夫婦で交代で書かれる方も出現しました。

クリスティーンさんが言われる
《外側の仮面が失われていき》の
状態までに至らない私たちが
存在することを知ってほしいと思います。

13日間のベッド生活で思ったことは、
私というトータルの存在は、
右手首に、オレンジ色のワッカをはめられ・・・・
退院するときにそのワッカを切ることで、
私は私に戻ったのだということ。

つまり、
私という存在は、
犬の首輪のように、
「ワン」と吠えたり、
「キャン」と鳴いたりすること。

そういう状態の中で、
私は私の思いが萎えないようにと、
毎朝・・・読経していました。

すがる・・・ということではなく、
日常性を切りたくなかったからです。

でも・・・
居場所が違いますから
家での読経のようには読めませんでした。

行を飛ばしてしまうとか、
漢字が読めない
ことがありました。

でも・・・「読む」ということが出来たことには○ですね。

ちょっと意味不明な今日のブログです。


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7 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
さすが! (miki)
2007-03-14 16:36:20
さすが水木様ですね。
日常性を切りたくない。
発想がちがいますね。

「物忘れネットカフェ」は、
しんどくなりかけたところで、主復活。
ありがたかったです。

水木様ご自身のために、
今を生きている「この病」の方のために、
これからの人のために、

「本人の思い」を発信していただけること、
クリスティーンさんの思いを広めていただけること、

認知症を取り巻く環境を変える
大きな大きな力になります。
いや、すでになっています。

完全復活にほっとしています。
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ぐっすりと (水木)
2007-03-14 17:01:06
Miki様へ

13日間のこと、
大変な思いをしていただき恐縮です。

お疲れ様とお礼申しあげます。
ぐっすりオヤスミくださいませ。
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Unknown (miki)
2007-03-14 19:05:31
3月8日に「3月いっぱい待ちます」と覚悟を決めていますね。
不安になってきた頃でしょうか。

入院の後遺症がまったく感じられない復活に
あらためて、すごいなあ、と。

これからの人も、入院のときは
「日常を切らない」
工夫をされるでしょう。
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命の」織物 (にんじんクラブ あやちゃん)
2007-03-14 21:09:15
紡いでいく、ということを思いました。

小沢先生が、人と人の結ぼれ、ということをおっしゃいましたが、まさに今度の水木さんのご入院でネットに集う皆さん方が現されたことではなかったでしょうか。

未だ見ぬ人々の心の紡ぎあいでしたね。奇しくも、お帰りになられた水木さんの言葉は、一つになったようだ。という事でしたね、この病気を仲立ちとして通じ合っている一人一人の人の心の織物ではなかったでしょうか。

今日はそんなことを考えることが出来ました。
おやすみなさい。
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Unknown (さくら)
2007-03-15 10:20:27
水木さん、お元気なられて本当に良かったです。
いつもどおりの日記を拝見して「良かったな~」と、
しみじみうれしく思いました。

思いが萎えないようにと入院中も読経されていたとのこと、
その素晴らしい気力が完全復活につながったのですね。
これからも日記を楽しみにしております。


mikiさんもこのたびはお疲れさまでした。
守り抜きたいという熱い思い、ひしと感じました。
何もお手伝いできませんでしたが、ありがとうございました。
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うんざりの日々 (水木)
2007-03-16 10:39:40
にんじんクラブあやちゃん様へ

命の織物・・・という言葉、
美しいですね。入院中は・・・なんでもない時間を過ごしていました。

朝、読経→食事→回診→館内を歩く→ベットでテレビを見る→
昼食→テレビを見る→館内を歩く→テレビを見る→夕
食→顔を洗ってベッドに入る・・・と
いうのが日課。

いいかげんうんざりしました。

傷は痛いが快方に向かっていることがわかりましたので、
気持ちは楽でした。

傷ついたライオンが・・・傷を治すように
体を舐めているような感じ・・・といったらいいかしら。
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ネットの素晴らしさ (水木)
2007-03-16 10:56:34
さくら様へ

入院して、ブログが途切れることなど想定していませんでした。

13日間の空白は初めてです。

でも・・・・それも又いい思い出になりました。

ブログへの書き込み、
もの忘れネットカフェへのやさしい言葉・・・は、
日々連綿として続いていました。

バーシャルな言葉が、
心底からの思いを発信していることを体感したのです。

ネットは・・・私たち病む者には、
なにものにも変えがたい力を持っていることを実感したのです。

書いていて良かった!
と、
皆さんに自信を持っていえる・・・と思いました。

みなさんのやさしさに感激しています。
ありがとうございました。
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