《何十年も前のことを鮮明に覚えているのに、5分前のことは記憶に残らない、というようなギャップはかえって家族をとまどわせ、ときには痴呆を装っていると見られて、虐待を招くことさえある》と小澤勲先生は書いておられます。 岩波新書847 「痴呆を生きるということ」P160昨日のブログで、古びた駅の思い出を書きました。しかし・・・なんでその日だけ・・・古い記憶が浮かんだのでしょうか。その鉄道は・ . . . 本文を読む
《男の老いは、あるいは男が痴呆を生きるということは、なかなか困難であり、わびしいものであることが多い。》と小澤勲先生は書いておられます。岩波新書847 「痴呆を生きるということ」P115私が「この病」と宣告されたのは、平成17年の3月。男の老い・・・という言葉は浮かんだことはありませんでしたから・・・・その宣告は辛かったです。そして、今、私は70歳になりました。ことさら70歳というわけではありませ . . . 本文を読む
《もの妄想は、自分が置いたところを忘れて、 なくなった、なくなったと言い続けているうちに 「盗られた」になるのだ、と理解されている。しかし・・・》と小澤勲先生は書いておられます。岩波新書847 「痴呆を生きるということ」P76私の場合・・・「この病」と宣告されて丸二年が経ちました。その間に・・・妄想や・・・もの盗られ現象は一度もありませんでした。もっとも・・・怖い夢・・・一人で、道を歩いていて、歩 . . . 本文を読む
《痴呆を病む老人たちが世界をどう見ているのか、彼らのこころのありかはどこにあるのかを推しはかり、彼らのこころに寄り添おうとする志が、これまであまりに乏しかった》と小澤勲先生は書いておられます。岩波新書847 「痴呆を生きるということ」P72私が「この病」と診断されたのは、平成17年3月。今は、月1回・・・の通院。楽しいことをしなさい・・・と、決まっていわれます。どこかに出かけましたか?と、毎回 . . . 本文を読む
《痴呆がさらに重度になると、 歩行、さらには坐ることも難しくなって寝たきりになる人もいる。 言葉が失われ、(略)意味が通らない言葉になる。》と小澤勲先生は書いておられます。岩波新書847「痴呆を生きるということ」P22‐23
末期という状態を、私に想定させることは、酷というものです。どの段階で、末期になるのか・・・は、人により異なります。お一人お一人が、皆、同じ状態で進行していく・・・とは、 . . . 本文を読む
《記憶障害だけではなく、見当識障害がはっきりしてくる。 それも時間だけではなく、 自分がいる場所も分からなくなると徘徊が起きやすくなり、 通いなれた道でも迷子になる。》と小澤勲先生は書いておられます。岩波新書847 「痴呆を生きるということ」P21私が、アリセプトを服用するようになって半年ぐらいの時、小さな旅にでました。なんだか・・・服用以前と比べて・・・気持ちが明るくなっていました。専門 . . . 本文を読む
《アルツハイマー病の経過は、個人差は極めて大きい。 数年で言葉を失い、寝たきりになり、 死を迎える人もあれば、痴呆は進行するが、 10年以上にわたって一人暮しが継続できるような人もある。》と小澤勲先生は書いておられます。岩波新書847 「痴呆を生きるということ」P19私が「この病」と宣告され、乱れる心を抑えながら・・・読ませていただいた本です。「やがて・・・車に乗れなくなるでしょう」と、婉 . . . 本文を読む
《アルツハイマー病は潜行性にはじまる。 つまり、最初は周囲に痴呆とは気づかれず、 「年のせい」ですまされるような 記憶の衰えで始まることが多い》と小澤勲先生は書いておられます。岩波新書847 「痴呆を生きるということ」P20私の場合、知人の息子さんが開業されことを知り、尋ねた・・・ということが始まりです。なんかへん・・・という自覚症状があったからです。ただ・・・診ていただく・・・という軽い . . . 本文を読む
《これまで痴呆を病む人たちが処遇や研究の対象ではあっても、 主語として自らも表現し、 自らの人生を選択する主体として 立ち現れることはあまりに少なかった》と小澤勲先生は書いておられます。岩波新書847 「痴呆を生きるということ」P14私がこの文章に出会ったのは2年前です。その時代この病の怖さ・・・というか、どういう病かが明確に話されることはありませんでした。「やがて・・・車に乗れなくなります」 . . . 本文を読む
《痴呆を病む人たちは、その生き方を 意識的に選択しているとは言いがたいが、 痴呆を抱えて生きる生き方は人それぞれ、百人百様である。》と小澤勲先生は書いておられます。岩波新書847 「痴呆を生きるということ」P11私がこの本を手にしたのは平成17年5月6日です。「認知症とは何か」岩波新書942と、共に手にしました。そのページを読み進んで行き・・・繰り返し読ませていただくことで、「痴呆症」とは . . . 本文を読む
私が認知症と診断されたのは、平成17年3月29日です。その時の様子は、ブログの平成17年11月9日の欄に書いてあります。ということは、診断されてから・・・8ヶ月後に「認知症一期一会」というブログは、立ち上がったということがわかります。そして、「この病」を知るために本を何冊となく読みした。一番に読ましていただきましたのが、小澤勲先生の、「痴呆を生きるということ」と「認知症とは何か」の2冊です。そ . . . 本文を読む