認知症のパーソンセンタードケア―新しいケアの文化へ筒井書房
「認知症のパーソンセンタードケア」
この本には不思議なご縁で、6月16日に買いました。どこかで聞いたことがある………と感じましたが、さて、それが、何処で聞いたことがあるなかは分かりませんでした。でも………手に取ってページをめくっていきますと、認知症の人の立場にたった「その人らしさ」を尊重するケア云々という訳者解説文を読 . . . 本文を読む
笙子さんが近くの友人の家に行った帰り、魚屋さんで煮魚を買ってきました。「酒の肴にいいわよ」と夕食に出されたその魚は………どこかで見たような………見たことがないような魚。私がよくいう手のひらサイズの魚ですが………私の目は嬉しそうではありません。体全体がくどい色をして小骨がたくさんあります。その小骨が硬く、噛み砕くことはできませんでした。ということで、その魚の小骨を口の中で分別して取り出し、身だけ . . . 本文を読む
《インドのコーチンで、デイケア・センターを訪問し楽しい時間を過ごした。(中略)以前、駅長をしていたという男は、昔の自分の仕事場にとてもよく似た部屋を作り居心地よさそうにし、小さなテーブルで午後の紅茶を飲んでいた。このようなん人間を中心に考えるパーソン・センタード・ケアのあり方に感心した。》とクリスティーンさんは書いておられます。『私は私になっていく』(クリエイツかもがわ)P94「その人中心のケ . . . 本文を読む
念願の「洗濯機」が届きました。先週の土曜日にお店に行き、何種類もの洗濯機を笙子さんは一つずつ見ていきました。各社の特徴を比較し、大きさも確かめました。長い時間かけて見ていましたから…………店員が寄ってきて笙子さんに話しかけます。私が使うのではありませんから…………特徴を話されても耳をすどうりで、記憶に残りません。十何種類並んでいる洗濯機を一回りすれば、「はて………なんだっけ?」という状態ですか . . . 本文を読む
《抗痴呆薬を服用することと 前向きに生きる姿勢が 機能の維持にいかに重要であるか、 ということを話した。(中略) 一番の喜びは、そのあとで 痴呆症を持つ仲間と交流できたこと、 話せるのは私ひとりだけではないとか感じたことと、 そして末期の痴呆ではない状態の 自分を人前に出せたことだった。》 とクリスティーンさんは書いておられます。 『私は私になっていく』(クリエイツかもが . . . 本文を読む
認知症がはじまった?―アルツハイマー初期の人を支えるクリエイツかもがわ
「認知症がはじまった?アルツハイマー初期の人を支える」という本が「クリエイツかもがわ」から出版されています。ダニエル・クーン著三宅貴夫監訳保科京子訳著者はこの本を執筆した理由として、《アルツハイマー病の初期段階にある人の家族や友人を対象にした入門書として役立てることを目的にしています》(p5)そし . . . 本文を読む
洗濯機の水漏れのことを書いたのは4日前。テレビコマーシャルではありませんが「どうする…………?」と迷っていました。そんな時、電気店から「大感謝祭」と銘打った案内が郵送されてきました。「広告見る?」と私は笙子さんに言いました。すると………昨夜、妹に電話して「洗濯機」のことを聞いたというじゃあありませんか。「どうして………」というと、先月取り替えたと言っていたので聞いてみたとのこと。つまり、修理する… . . . 本文を読む
《痴呆のある者同士が集い、連帯して一緒に活動し、 インパクトを与え、そして自分たちもまた励まされた。 「グローバルに考えて」 協力した結果が目に見えたようだった。 日本の名僧で、 多くの法語や書画を残した白隠禅師が、 「両手を打ち合わせると音がする。 片手の音を聞け!」 と言った意味が、今ようやく私にもわかった。》 とクリスティーンさんは書いておられます。 『私は私に . . . 本文を読む
アルツハイマーを知るために新潮社
私が「アルツハイマー病」の初期だと診断された時に買った本です。平成17年5月購入とのメモが裏表紙にあります。ノンヒクション作家である佐藤早苗氏が父のことを書かれたものです。 《アルツハイマー病患者に一番悪いのは、 介護する方がとげとげしい感情になったり、 いらいらしたり怒ること、 窮地に追い込まれること 環境が変化すること、 不眠、 . . . 本文を読む
《新しいテクノロジーによって 病気の早期発見が可能になったり、 新しい抗痴呆薬が普及して、 人生がやり直せるようになったために、 私たちのような痴呆症を持つ者自身が 声を上げるようになりましたが、 これはまったく未知の領域です。 私たちは自分に残された能力を使い、 限界を押し上げ、 まだできるうちに人生を楽しんでいます》 とクリスティーンさんは書いておられます。 『私 . . . 本文を読む
隣町の床屋さんに行きました。代金は1,575円です。千円札1枚、そして小銭入から575円を出して渡しました。ところが私と同年代の店主は「あと40円」と言います。渡したお金がどう違っているのか分かりませんでした。店主はそんな私にいらいらして「あと40円」と繰り返します。その40円を渡して・・・ことは終わりました。でも………なんとなく気が晴れません。あれほど「釣銭をもらう」と決めていたのに、丁度の . . . 本文を読む
《これまで、 世界各地のアルツハイマー病協会の主流の考え方は、 アルツハイマー病がある人の ケアパートナーに支援を提供することであった。(中略) しかしながら現在では、 もっと早期に診断がなされ、 また、抗痴呆薬によって より長い期間機能を保持できるようになったため、 初期痴呆の人自身が、情報、助言、支援を 地域のアルツハイマー病協会に求め始めている。》 とクリスティーンさん . . . 本文を読む
台所の片隅に置いてある「洗濯機」から水が洩れていたようです。洗濯機の下が濡れていました。水漏れを放置しておけませんから私は、電源を切って家の外に出しました。持ち出した洗濯機を軒下に置いた時、洗濯機の後ろに「平成4年」とマジックで書かかれていました。それを見た笙子さんが「何年前でしょう?」と私の顔を見ながらいいました。「?」私はとっさに答えられませんでした。「ムッ」としました。私が釣銭の計算がで . . . 本文を読む
若年期認知症 本人の思いとは何か―松本照道・恭子夫妻の場合クリエイツかもがわ
2005年6月5日「家族の会」結成25周年企画として「認知症を知る講演会」が開催されました。若年性認知症を患う本人と妻の思いを語る………顛末を書かれた本です。「絶不調」という見出しからこの本は始まりますそれまで、自分のことを語られた経験を持つ松本さんが…………なぜか………その日は語ること . . . 本文を読む
《痴呆を生き抜いてきた私たちは、 「正常な」世界と、 「痴呆の世界」の両方を知り、 驚くべき変化にさらされてきた者たちです。(中略) 私たちの文化が人間の尊厳 あるいは 神の像として造られた人間を 尊ぶものになるよう変革していくことを求めます。 尊厳を持って生き抜くこの旅の同行者に、 みなさんもなってください》 とクリスティーンさんは書いておられます。 『私は私になっ . . . 本文を読む