希望の星は本に

《痴呆を抱えて生きるトラウマを乗り越えるカギは、
希望を与えることだと私は思う。
私たちは、それぞれの内に固有の能力を秘めた、
独自の人間だということを教えてほしい。
みなそれぞれに生きてきた歴史があり、
それを見れば、その人の過去にどのように
ものごとに対処してきたかがわかる。
またそれは、今、私たちがどう対処でくるかに影響する。
私たちは、痴呆症とその宣告を生き延びてきた
サバイバーとしてのアイデンティを見つけようではないか。
一番大切なことは、私たちが前向きになって、
ゆっくり生きていく人生に希望をもてるように励まし、
一緒に星をつかまえるように
空に向かって手を伸ばしてくれることだ。》
とクリスティーンさんは書いておられます。
『私は私になっていく』（クリエイツかもがわ）Ｐ179



診断後、
「私はこのあとどうなっていくのでしょう？」
と先生に尋ねました。

答えは
「やがて車に乗れなくなるでしょう」
「老いの坂道を下るように・・・」でした。

禅問答のようにです。
痴呆という病のことを知っていませんでしたから・・・

私は・・・・
その意味を理解するのに時間がかかりました。

そんな私がこうしてブログを書いています。

どうした動機で、
ブログを立ち上げたのか・・・その答えはある本からです。

「この病」を知るために、ご縁をいただいて、
小澤勲先生の本の何冊かに巡り合いました。

繰り返し読むうちに、
その中で紹介されていました
クリスティーンさんの本を読みたくなりました。

私の「この病」との共存は、ここから始まりました。

クリスティーンさんの本のことを書きながら・・・
こうして、自分の思いが書けるようになりました。

元気を頂き・・・
自分はなんだ・・・？
という問いかけに、
答えらしいものが・・・・ぼんやりと見えてきました。

初めは、
頭も指先も・・・暗闇の中で・・・
言葉を捜していたと思います。

そんな私が・・・続ける・・・ということで、
反応があるようになりました。
ひろい日本列島の中から手があがったのでした。

「この病」は孤独・・・と迷妄・・・・に打ちのめされる・・・
と言われていますが、
同じ思いの方との、ネット上での交流は・・・
私のこころを安らかにしてくれるのです。

クリスティーンさんが言われる・・・
《一番大切なことは、私たちが前向きになって、
　ゆっくり生きていく人生に希望をもてるように励まし、
　一緒に星をつかまえることだ》
という言葉を「わすれない」ように・・・
書いていきたいです。

私は、お二人の「本」に救われました。

私にとっての希望の星は・・・
お二人の本の中・・・にあったのです。