歳を重ねると楽しいとか賢くなるとか・・・・みんな戯言なんだよ。

感じるままに、赴くままに、流れて雲のごとし

哀しみから抜け出すには…

2018-05-18 | 映画
人は醜く哀れで切ない生き物なのだ。
恨んだり憎んだり馬鹿にしたりするからだ。
やがて我が身に降りかかることを気づきもせずに憎しみに没頭するからなんだろう。人の犯した間違いを笑って受け流すことができない。大きな罪はより大きい償いをさせないと腹の虫が治らないからなのか、ひたすら責め続ける。自分のことを棚に挙げることには才能など要らないかのようだ。「女は二度決断する」を観た。愛する者を失った哀しみは想像を超え憎しみへと変わっていく。憎しみを誰かに向けないと哀しみは消えないかのようだ。忍耐などと言うものは間抜けな人間のすることだと言わんばかりだ。
あまりに理不尽な殺され方をされればそうなるのだ。そして、法的手段での覚悟と復讐での決断。しかもそれを行うのが女性であるという事。この世で最も弱いとされてきた生き物が決断をする。彼女をそこまで追い込んだものは何?そんな問いかけで終始する映画なのだ。殺したモノに代償を支払わせる。己れが気付く前に分からせてやろう。そんな気持ちなのかもしれない。主人公の女性に迷いは出てくる。それは実行できないでいる悔しさかもしれないし罪の意識なのかもしれない。映画では実行するんだ。
余りにも切ない結末に虚脱状態となりそうだった。そして、僕ならどうする?そんな問いかけをしながら、マンデラのことを思い浮かべた。
少し気持ちが落ち着いた。