ラヴェンダーの咲く庭で

「みゃーきんぐ・ぷあ」から変更。保護猫と綴る日々の備忘録、独り言にすぎない半径5mの記録です!基本、読み専です。

空に吸われし十五の心

2020-10-19 23:41:09 | 受けて立つ

相変わらず、自力では食べれない老猫介護の日々です…。

 

◆10月16日(金)曇りから晴れ、夜は雨へ。18-14℃

相変わらずのスタート!

強制給餌をし、いよいよ今日は猫に暖房を出す。入り口を切り抜いた段ボールにヒーターも入れる。

猫は箱が好きだから、喜んで入る。

きーじも、相変わらず、楽器のケースを狙っている。

 

何度かのお世話の後、レッスン料を支払いに外出。

イヌサフランが、猛毒だが綺麗だ。

何故か空を見て、石川啄木の、

『不来方(こずかた)の お城の草に寝転びて 空に吸われし十五の心』

が浮かんだ。

 

鳥の部屋を大掃除、

ビニールハウスの中にインコ達とデロンギヒーターを設置。猫達に暖房をあげるように。

昼夜の寒暖差が酷い、特に明日にかけては冷え込むという天気予報、猫もインコもぬくぬくと眠りにつくのを安心して見届けた夜。

おやすみなさい。

 

◆10月17日(土)一日中雨。15-13℃ 天気予報通りに寒い一日。

以前の記事にしたように、虫(ヒメマルカツオブシムシ)に馬の毛を食われた弓をどうにかしなくては。コロナ禍になってから、テレビは養毛剤の宣伝ばかり、大体弓の毛一本張り替えるに、あのひよこがどうだの宣伝の養毛剤一本分の費用であるwww いや振りかけても、弓の毛は復活しないし。

弓は5本あって、まず密閉できる書類ケースに弓を移し替えた。弓ケースというものもあるが、既にあるもので代用。隙間ができるので、新聞紙で巻いた。

先生に業者を伺おう、コロナ禍だ、以前の東京より近い場所が良い、

 

降りしきる雨の中、レッスンへ。

到着。

エレベーターで、レッスンを終えた主治医とお子さんと入れ違う。

私の前の予約のY君が抜けたところに、私の直後のレッスンだった、顔なじみになりつつある小さな小学生の女の子がY君の後を予約するようになり、Y君の演奏の代わりに、彼女の演奏を防音ドア越しに聴けることになった。

私がやった教本をやり、同じ曲を弾いている、それを感慨深く聴いた。やはりお母さまが弾けるので、調弦等、恵まれた環境であっても、その子が最初から弾けないのは当たり前、遺伝も王道も無く一からだ。他人の演奏は本当に勉強になった。(そして、すぐに子供に抜かれとしても、Y君にしろ、大人って、スタート時は子供よりも器用だと思った。諦めてはいけない。)

私の番で、

「ベートーヴェンのこの曲が苦手だ」と先生に言ったが、色々やってみて(メトロノーム、歌う)最後まで先生のピアノと合わない。

自分から何度か「もう一度お願いします」と挑戦したが駄目だった。元々この曲は、気がのらず練習時間も少なかったから尚更。

先生は「本当にこの曲が苦手なのね」と、おまけで合格を下さり、さらに時間をオーバーして次のレッスンにやる曲を私が最後まで弾き、先生が、更にお手本を弾いてくださって終了。終了時、バイオリンの弓を見てくれる工房の名前を教えていただいた。

tr=トリルのマークが無くてもトリルだったり、

ここは演奏者が思うように、オペラのように歌うように弾く?とか色々、「レチタティーボ、先生、それは新たな、猫かなんかのウィルス名ですかw?」

楽譜に正確は勿論、そこだけで終わるがw+その人のアドリブのようなセンス、持つ音楽性がこの楽器の演奏には大きいと思う。

前の女の子は同室のピアノの方も習っているので、帰りは一緒になった。

エレベーターで付き添いのお母さんが「寒くなりましたね~」と挨拶してくださり、女の子はニコッと「だから新しい手袋」と、綺麗な水色の手袋の小さな手を私の前にかざした。それが私の心に、何とも温かい感情を湧き起こした。

そして、もう、手袋の季節になったのだった。

 

その後、冷たい雨の中、少し買い物をして帰宅。猫はお腹を減らして鳴き喚いている。

強制給餌を深夜まで。

弓のケースを買わずに、書類入れを代用したわけだから、そして、中で動く弓を包む袋を縫うために夜更かしする。新聞紙を詰めているのでは使いづらい。

弓は長い、一昨年、ハンカチよりも可愛いと買った100均の手ぬぐいの数々がある、自粛の夏で出番もないし、長さが丁度良い。一枚から2つの袋がとれる。ようやく出番だ。アィデアが出来た時に、さっさと終わすことだ。

 

◆10月18日(日)曇り。20-12℃

夜更かしした、深夜三時まで。

そして、早朝からお腹を空かして鳴きっぱなしの猫の強制給餌を漸くして、バイオリンは数分しか触れなかった。

電話予約した、先生に教えていただいたバイオリン工房へと、書類入れに弓を入れて急ぐ。

知らない街を ひとり歩いたら、

風は空から、花びら散らす、はらはら散らす♩

金木犀がもう終わりになっていた。

 

迷ってしまった、目的地は目の前だったのだが。

教えていただいたバイオリン工房、中国のマイスターさんに色々お話を伺えた。それはもう、楽器の制作過程やら、素人の思う常日頃の疑問やら色々と、有意義な時間だった。私が若かったら彼の作品を購入しても良いと本当に思うが、私には時間的にもう先がない、この私では丹精込めて作られた楽器が可愛そうだ。

 

彼は「あと20年弾いてください」と言って、私の持ち込んだ虫食いで馬の毛の減った弓、三本で、そんな状態のしかも元が安価な弓で、うまく曲を弾きだした、弘法は筆を選ばずの瞬間だった。

彼の弾いてくれたボッケリーニのメヌエット、とてもお上手だった。この楽器作りに生涯をかけた人。

昔、ピアノの調律師が年に一度、実家に調律来る、ハンマーであれこれいじり、仕上げに帰り際にピアノを弾いて帰る、それがとても上手、あの瞬間がとても好きだった。そんな子供時代の記憶がよみがえった。

12 - Minuet, L. Boccherini - Suzuki Book 2 - Violin Score | Partitura Violino | Lección de violín

結局は毛の代金と同じくらいの価値しかない3本とも修繕を頼む、本来は毛の交換するなら使い捨てなんだろうが、弓が可愛そうで捨てるのが辛い私は交換を頼んだ。

弓の毛は消耗品であるからにして、誰か修理してくれる人とはつながらなくてはならない。いつか、彼からまともな弓を一本買いたい、永遠にメンテナンス出来る場所を決めたいと思った。買えないわけでもない、もじゃ公の半年に食べた治療食よりなんかよりもはるかに安い。でも、この猫の介護は先が見えない、安楽死はしたくないから、今は自分に使いたくない。

良い楽器は300年も500年も生きる、それの維持はもう自分には無理だ、今の楽器で良い。弓は一応毛を変える時に、職人さんが気の毒にならない程度の弓が一本あると、頼む自分が気後れしない。もじゃ公の介護が終わったら、考えても良い。

沢山のお話を伺って、弓を頼んで後にした。

帰りにトイレ休憩もかねてIKEAでパンヤ、クッション材を買った。もう店内はクリスマス仕様。

 

入って後悔したのは言うまでもない、三密だったし、スウェーデンはコロナの集団免疫を目指したことで有名だが、ざっと見て消毒剤は一か所しか見当たらない、以前のようには中高年は居ない、用心しているのだろう。若者でごった返していた。

猫がお腹を空かせているのは解っていたが、、、目の前の船橋港でお弁当を食べて、気力を復活させた。

富士山の冠雪がくっきりと見えた、水底には数え切れないほどのイナダの群れが見えた。カモメや釣り人に狙われても、ただ、一心不乱に泳いでいる。

ぼーっと、その生命体を見ているのは素晴らしかった。

 

「あと20年、頑張って弾いてください」その言葉が耳に響いた。そうなれたら素敵だ、そうなれたなら一つの悔いはない。

 

綺麗な夕焼けの頃、帰宅。

待ちかねていた猫の世話をし、

帰ってくる弓に、もう虫がつかないように袋の続きを縫う、防虫剤も入れる。

やはり、せっせと手を動かすのは楽しい。

 

◆10月19日(月)曇りから雨へ。18-13℃ 刻々と冬に向かっている。

窓を開けたら、メジロが遊びに来るようになっている。まだ、ミカン等、餌付けはしていない。ギリギリまで自然に介入しない。

何時も通りのお世話と筋トレ。

今日は、何回も直した楽器の箱を一つ処分した(と、言っても、掃除機をかけ綺麗にし保留中。本当には、まだ捨てることが出来ない。)

昨日ほとんど触れる事が出来なかったために、今日は真面目に練習。体が硬い。

昨日、工房で観て、触らせてもらったオールドバイオリンの数々、傷を見て、早くも年季が入ったようにくたびれてしまった練習用の楽器を心を込めて磨いた。

夜になり気温が下がった、煮物を作るが、これからは鍋の季節、つまり、それ一筋でOKなのが良いのだが、筋トレ後にちくわを食べ飽きて、流石に今年はおでんだけはしたくないwww コンビニのおでんの匂いにも食指も湧かない。

 

冬に入りどうなるのか、このパンデミック。遺伝的に東洋人は強く、西洋人は弱いとか、色々解明されてきているようだが、東洋人であれ、とにかく感染しないように気を付けることだ、

今日、WHОがレムデシビルなどが効かないと言い出したのは、さらに嫌だ。

初期と変わらない、延々、マスク、手洗い、三密を避けることを実行し続けるしかあるまい。あと何年か。以前の世界でなくても、その間にも出来る事は幾つかはあるだろう。

さて、今夜もあとひと踏ん張りである。

コメント
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