宮川歯科医院 院長ブログ

堺市西区の宮川歯科医院 院長の宮川和人がブログで色々なことを語ります。

『床矯正(しょうきょうせい)治療』を通じて学ばせてもらったこと

2008年09月07日 | 歯のお話
 私と『床矯正治療』との最初の出会いは、ある学会の紹介から「床矯正研究会」の
主幹を務めておられる鈴木設矢先生のセミナーに参加させてもらったのがきっかけ
でした。今でも鮮明にその時の先生の熱のこもった講演が印象に残っています。
 先生の素晴らしい症例報告の内容とその数の多さに圧倒されたのは当然でしたが、先生が特に強調されていたのが「私たち一般のかかりつけの歯科医がどれだけ
患者さんの将来のことを見据えて行動しているかどうか」という問いかけでした。
私自身『床矯正治療』と出会うまで、こどもさんの歯並びや噛み合わせに関する
保護者の方々からの問合せに関しては、ただ「乳歯から永久歯に生え変わるまで
様子をみましょう」と受け答えをしていました。当時は殆どのケースを矯正専門医の先生方にお願いしていました。自分自身矯正治療に関しては、いろいろなセミナーに参加させてもらい、大変貴重な経験もさせてもらいました。しかしその治療技術を習得するためには、さらにかなりの時間と経験が必要であることも解りました。また矯正治療が必要な患者さんにとって、まず治療費が大きな問題に
なっています。従来の矯正治療のやり方ですと、どうしても時間とコストが多く
かかってしまいます。それは先ほどお話したように、診査・診断・治療・メンテナンスに手間と時間がかかるからなのです。その点、『床矯正治療』は最初の診査・
診断が重要ですが、その後の治療・メンテナンスに大きな費用が掛からない場合
が多いのです。ちなみに当院では15万から始めさせてもらっています。子供さん
の年齢と歯の生え変わりやかみ合わせの状態によって、治療費は変化します。
出来るだけ患者さんの経済的な面での負担を軽くして、痛くなく、歯を抜かずに
短期間で治療を終えることの出来る矯正治療の方法として、多くの事を患者さん
から学ばせてもらっている毎日です。来院される度ごとに、いろいろな事を気付かせてくれて、とても感謝の気持ちで一杯です。今では私の息子たち(高3、高1)も
床矯正治療を始めています。親子のコミュニケーションの一つになっています。
どんな矯正治療の方法を選ばれても、楽な方法というのはないと考えています。
しかし、今、気付いて始めるのと後になってから始めるのとでは、大きな差が生じてしまいます。『今、この時』を大切にしてほしいのです。