宮川歯科医院 院長ブログ

堺市西区の宮川歯科医院 院長の宮川和人がブログで色々なことを語ります。

疲れると歯ぐきが腫れたりしませんか?

2008年09月23日 | 歯のお話
 以前から、ちょっと無理をしたかなと感じて、ストレスや疲れがなかなか取れなかったりした時、歯ぐきが腫れたり、歯が浮いて食べ物が噛めなかったりした経験の
ある方、多いのでは?本当に辛くて、睡眠不足になって、我慢しきれずに歯医者さん
のところへ駆け込んで行かれる方々が増えています。
当院にもそのような悩みをかかえた患者さんから時々こんな質問があります。
「疲れると腫れやすい歯ぐきの場所があるのです。疲れと歯ぐきって関係ありますか?」
 結論から言いますとまだはっきりと解っていないのが現状です。歯ぐきが腫れてくる病気としてまず最初に「親知らず」や「歯周病」などの病名が浮かぶと思われますが、それ以外の病名で歯ぐきが腫れてくる場合もありますので、きちんと歯医者さん
の所での診察を受けてください。以前同じ場所が腫れた時に「歯周病」の診断が下されても、今回は診断結果が違う場合もあるからです。
ただ、今回も歯周病の診断が下されたならば、お口の中のある細菌の出す毒素や酵素などの力とそれを防ごうとする体の抵抗力(免疫力)のバランスが崩れた結果から起きたと考えてしまいがちです。しかしながら、この抵抗力の低下を遺伝子レベル、分子レベルで解明しようとする研究が十分に進んでおりません。
しかし、唾液から色々な個別の免疫力の研究が行われるようになってきていますので、これは私見ですが、将来歯周病で歯ぐきが腫れやすい方は、まず唾液の検査を
受けてもらい、唾液の成分を分析して成分中のどの免疫力が低下しているのかが
判明すれば、その力を補えるような薬が出てくるものと期待しています。
私たちの体は年齢と伴に変化していきます。老化というと兎角マイナスのイメージ
ですべて囚われてしまいがちですが、新しい環境に絶えず順応しようとする生体の
素晴らしい反応の一つと考えられないでしょうか。年齢だげで老化は進まないのです。