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ようこそ。ソウルに住んでいて日本語のお勉強が楽しいヨンです。

王の男

2006-01-23 | 感想
先週の木曜日には珍しくチョンノに出かけました。

そして「ソウル劇場」で映画を見ました。
木曜日なのに人がこんなにたくさんいてびっくりしました。っていうかチョンノの街には人がいっぱいで普通に待ち合わせの場所へ向かってたら一年ぶりに大学の友達に偶然会ったんです。チョンノはすごいな~と思いました。

で、私が見た映画は韓国で今一番話題になってる「王の男」です。

この映画はもともとは「爾」という演劇で公開当時には「台風」とか「青燕」とか「野獣」より成績がよくはないだろうと思われてましたけどストーリーも俳優さんの演技もOKということで今大人気でブームにまでなっています。

やっぱりお金をたくさん使ったっていくら大人気の俳優が出たって観客はよくできている映画を見るようになるものです。






この映画で一番ブレークしたのは画像の左下の「イ・ジュンギ」君。今「マイガール」というSBSのドラマに出演してるんですが思わずこの間、偶然に車の中で彼が撮影してるのを見たんです!ドラマの中に彼が働くというホテルが家から近いところでして。ま、これは別に関係ない話でしたね。

でもこのイ・ジュンギ君は前から私は知っていて「ホテルビーナス」という草強さん主演の映画にも出てましたし韓国と日本の合作ドラマである「星の声」(星の音だったっけ?よく覚えてません!)にも出たことがあるんです。でもここまで人気が上がるとは思ってもなかったです。


この映画は見てるどおり時代劇です。昔のそのままの時代を再現するという面ではあまり充実してないんですがま、ある程度「こうであっただろう」とは想像ができます。

韓国で初めて観客100万を超えたという「ソピョンゼ」という映画がありますがこの映画で「ヤンバン・両藩(昔の貴族)」の遊び方(パンソリ)が分かるとしたら「王の男」では庶民たちの下品でも笑いが止まらない遊び方を見られます。


で、この映画はちょっとした朝鮮の歴史の知識を分かってるともっと面白く見れますので紹介したいと思います。ネタはばらしませんのでご安心ください。


朝鮮時代には全部で27名の王がいました。で、その名前は王様の業績によって後世のものが付けるものです。「祖」で終わると偉大な業績を残した王様、「宗」で終わるとまぁまぁの王様。という意味だそうです。(あくまで簡略な説明ということをご了承ください。)

でもその「宗」の名前さえ得られなかった王様が二人いて「燕山君」と「光海君」がその二人です。「君」は王子につけますのでこの二人は王として集権したものの、後世のものに王として認められてないという意味です。画像の左上がこの映画の主人公である「燕山君」です。

「燕山」の母はもちろん王妃でしたが嫉妬心が強く、なんと王様の顔(竜顔と言いますが。)に爪の跡を残してしまったのです。この事件で燕山の母は廃位され、宮殿から追い出され、結局には元夫であった王に毒薬を飲めという命令をくだされ殺されてしまったんです。

でもこれを燕山の立場で考えると自分の父が母を殺したことですので子供の頃から孤独で母のことを恋しく思ったそうです。


で、王になってしばらくはいい政治を施してくれたんですが享楽とお酒と女に溺れ暴政の代名詞になってしまったという話です。ま、可愛そうとも思えるのでよくドラマの時代劇の舞台になったりします。


この映画はそんな「燕山」が王であった宮殿にいきなり転がり込んだ卑賤な道化師たちの話です。でもコメディではけしてありません。

ふふふ~どんな内容なのかちょっとは気になりませんか?
ホントはどんな映画なのかはご自分の目で確かめてください。