Miquette’s assortment

みけこの詰め合わせ

犬筥 my Love

2013-03-03 | いろいろ
よくある定番の質問に「犬派or猫派?」というのがあるけれど、わたしは名前からして猫派。 犬も嫌いなわけじゃないが、片方しか選べないなら断然猫だ。 ところが、今回は犬モノにハマってしまった。

わたしのメイン疾患であるリウマチの病院への行き帰り、お買い物処兼通路として利用させていただいているとあるホテルがある。 そこで、たまたま犬筥の展示があることを知った。

犬筥とはなんぞや?という解説より、まずはその姿をご覧あれ。 「いぬばこ」で画像検索してみよう。
人面犬?! 気味悪い!というご意見もあろうかと思うが、運良く(?)わたしの手元にやってきた展示の案内に掲載の写真が可愛らしかったので、通院帰りにちょっとのぞいて見ることにしたのだった。

実際の展示には、大小も新旧も素材もさまざまな犬筥がたくさん集合していた。 巨大な子、ちっちゃな子、格調高い子、面白い子、高価な子、お手ごろな子・・・時代の新旧もあれど、とにかく並々ならぬ魅力に感激して携帯のカメラで撮りまくった。
その中でも、とても愛くるしいと感じる子達がいて、購入可能。 しかし、徹底的に非実用品。 狭いお家にすでに非実用品のあふれかえる中、飾り物を増やしてどうするのだ、と、後ろ髪引かれつつ帰宅。
せめてもっと鮮明な写真を撮ろうではないかと思い、後日の通院にはデジカメを持参、しかしそれでは飽き足らず・・・とうとう連れ帰ることに。(二度目に足を運んだ時点で予想された事態かも)
一頭ずつのバラ売りなのだが、やはりペアで。 左側がおんなのこ、右側がおとこのこ、区別が付くようにと左右で違う色を買っていく人もいるそうだが、揃っているほうが仲良しな感じがしたので、白い子たちをGET。
同じシリーズ中でいちばん小さなもので、幅9cm弱くらい。 素焼きの瀬戸の陶器製。

ふくよかな色白さん、むんっとしたお口、つぶらな瞳、見れば見るほど愛くるしーい!

ところで、そもそも犬筥とはなんぞや?

犬筥(いぬばこ)は、御伽犬とも呼ばれ、伏せたの犬のかたちの身体に幼い子供の顔がついている置物で、本来は張り子製。
雄雌の対で、向かって右が雄でが左が雌。身体の部分が上下に分かれる筥(はこ)になっていて、雄には守り札を、雌には白粉などの化粧道具を入れる。 前髪は水引で結んだ形、身体には松竹梅や鶴亀等の縁起の良い文様が描かれる。
起こりは、平安時代のころに狛犬が元となって作られたものらしく、犬はその主人を守り安産で多産なことなどから、子供の枕元や産室に魔除けとして飾られたそう。
江戸時代の上流階級では、お雛様の飾り物として嫁入り道具のひとつともなった。 そして、庶民の間では犬筥をもとにした犬張子が作られて子供のお守りとして流行。
現代の皇室でも、美智子皇后が愛子様たちに贈られたそう。 今では陶器や磁器、木目込、ガラス等さまざまな素材、意匠、表情の犬筥(いぬばこ)が女性のお守りやインテリアとして流通している。

ま、とにかく、撮ってきた写真をご覧くださいませ。 それぞれに個性のある顔を眺めているうちに、なんとなく誰かに似てるような気がしてくるのも面白いです。それぞれ画像をクリックするとアルバムが開きます。

犬筥の雛壇犬筥-デジカメ編
鍋島焼の巨大犬筥犬筥-携帯ピンボケ編

【犬筥をつくっているところ、見られるところ】(敬称略)
中外陶園、須原陶磁工房 「須はら飾り」のひとつとして犬筥を製造販売、素焼き錦彩の陶器製。
畑萬陶苑 伊万里鍋島焼陶磁器の会社
吉徳 犬筥を蒐集
ノリタケボーンチャイナの犬筥
下鴨神社 結婚式や御宮参りの際、記念品として御伽犬を授与される。

さあ、あなたのお宅にも犬筥さんをお迎えしませんか?


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