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『ブリジット・ジョーンズの日記 ダメな私の最後のモテ期』

2016年11月13日 | 映画(は行)
『ブリジット・ジョーンズの日記 ダメな私の最後のモテ期』(原題:Bridget Jones's Baby)
監督:シャロン・マグアイア
出演:レネー・ゼルウィガー,コリン・ファース,パトリック・デンプシー,
   ジム・ブロードベント,ジェマ・ジョーンズ,エマ・トンプソン他

風邪薬を飲んでから観た『ボクの妻と結婚してください。』に続き、
同じくTOHOシネマズ伊丹にて、2本目に本作を。

今春、ひさしぶりに見たレネー・ゼルウィガーに愕然とした『砂上の法廷』
そりゃ彼女だって今年47歳ですから、老けるのはあたりまえ。
だけど、驚いたのはデコや目尻の皺ではなく、その口もと。
声を聞かなければ彼女だとわからないほどの老け様に痛々しさすら感じ、
その印象が強すぎて、本作を観るのも躊躇していました。
前2作が好きだっただけに、12年ぶりとなる第3弾で劣化した彼女を見るのはツライ。
しかし意外にもその痛々しさがピタリとハマって良作に。

すっかりアラフォー、43歳の誕生日を迎えたブリジット。
TV局の敏腕プロデューサーとしてキャリアを積んではいるが、
運命の人だったはずのマークとはとっくの昔に別れてしまった。
オトコは居らずとも盛大に祝ってくれる友人は居るはずが、
みんな子育てその他プライベートに忙しく、結局ひとりの誕生日。

ある日、同僚でキャスターを務めるミランダに誘われ、野外ロックフェスへ。
イケイケのミランダに「今日最初に出会った男とヤレ」と言われ、
そんな尻軽な振る舞いはできないわと思いつつ、
目の前に現れたイケメンの実業家ジャックにドキドキ。
酔っぱらった勢いでそのままベッドインしてしまう。

ところがその数日後、友人の子どもの洗礼式でマークと再会。
ブリジットと別れたあと、カミラという女性と結婚したマークは離婚協議中らしい。
ついつい気持ちが高ぶって、マークとも寝てしまう。

数カ月後、なんだか太ったと思ったら、妊娠していることが判明。
年齢を考えれば出産はこれが最後のチャンス。
不安はあるものの、妊娠自体は素直に嬉しい。
しかし肝心の父親がジャックなのかマークなのかわからない。
妊娠したという事実と時期のみをそれぞれに伝えるブリジット。
ジャックもマークも大喜びでブリジットに付き添おうとするのだが……。

これが美魔女の類ならば「けっ」と思ったでしょうが、
なにしろ痛々しさ満点のレネー・ゼルウィガー。
同年代の女としては他人事とは思えず、寂しさと可笑しさのバランスが○。
こんなことで悩んでいるのは自分だけじゃないと思えて心強くも。

コリン・ファース演じるマークも、パトリック・デンプシー演じるジャックも、
タイプじゃなかったとしてもとても魅力的で度量の大きな男。
こんな男ふたりが両隣にいてくれたら、幸せを感じること間違いなし。
産婦人科医役のエマ・トンプソン、大好きです。いいなぁ、こんな先生。
写真のみで登場のヒュー・グラントもワラかしてくれます。

妊娠がテーマの作品というのは、たとえば『9か月』(1995)のように、
うんざりさせられてしまうものが多いです。
特にかような理由から子どもを持つことを選ばなかった私にとっては鬼門。
けれども本作は素直に応援できて楽しめる作品でした。

「世界を救いたいと思っていたけれど、君が僕の世界だ」。
すっごい口説き文句じゃありませんか(笑)。

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