『FYRE:夢に終わった史上最高のパーティー』(原題:Fyre: The Greatest Party That Never Happened)
監督:クリス・スミス
Netflixで「あなたへのオススメ」に上がってきました。
タイトルから『ハングオーバー! 消えた花ムコと史上最悪の二日酔い』(2009) みたいな、
はちゃめちゃフィクションを想像していたのですよ。
って、「史上」っちゅう言葉が同じなだけやないかい。(^^;
そうしたら、まさかのドキュメンタリー作品でした。
“FYRE(ファイア)”が何なのかを知らず、こんな事件があったことも初耳でビックリ。
2019年のアメリカ作品。Netflixオリジナル、独占配信です。
本作を一度観て私が理解したことのみを記しています。
誤りがあったらすみません。
ビリー・マクファーランドが創業した会社“FYRE(ファイア)”は、
名だたるアーティストを「予約」できるアプリを開発。
世界的人気歌手やモデルをクリックひとつで予約できることから話題沸騰。
ビリーは時の人となります。
この島を会場にしたゴージャスなフェスの開催を目論みます。
島とエスコバルとの関係を伏せておくという条件で島を借り受けたビリーは、
超有名なモデルやインフルエンサーを島に招き、
フェスの広告のために大がかりな撮影をおこないます。
そしてそのモデルたちが一斉にファイアのイメージカラータイルの画像をインスタにUP。
世界中の人の目を惹き、セレブは誰しもこのフェスに行きたいと考えます。
ところが、エスコバルとの約束は破られ、早々に島との関係が露わに。
借り受けの話は流れてしまい、バハマの別の島グレート・エグズーマが会場に。
この島がなんというのか、ノーマンズ・ケイとは全然違う。
しかし巧みな宣伝により、フェスの話は消えることなく巷の話題であり続けます。
結局なにもかもが立ちゆかなくなって、一大詐欺事件に発展。
その経緯に唖然呆然、酷すぎて笑ってしまうほどです。
このビリーという人が最初に創業したのは、“マグニシス”というカード会社。
きっかけは「世間のカードはダサい。もっと格好良く」というものだったらしい。
ビジネスセンスはあるのか、これも当たったそうです。
そして次に彼が思いついたのが“ファイア”。ここまではよかった。
たぶんフェスだって、上手く行けばめちゃめちゃ儲けられたでしょう。
でも、インフラがまったく整備されていない島に何千人も呼ぶフェス、
しかも準備期間が数カ月って、いくらなんでも無謀でしょう。
無理だと進言したスタッフは次々と解雇され、問題は何も解決しないまま。
現地のバハマ人たちに突貫工事をやらせ、もちろん金は払わない。
客が宿泊する豪奢なヴィラが建つはずが、そこにあるのは雨ざらしのテント。
どう考えても無理だとわかってもキャンセルはせず、
開催されるものと信じて続々と島に人が訪れます。その光景は異様。
このときの参加者リスト=被害者リストが出回っていて、
彼らにまた新たな「セレブでお得な話」メールが送られているというのが面白い。
お金がある人は、永遠にターゲットにされ続けるのですね。
いや~、もうほんとに開いた口がふさがらない。
ウィキペディアの「ファイア・フェスティバル」を今から読みます。