夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

まずそうだけど、こんなお酒。

2006年06月15日 | 映画(番外編:映画と食べ物・飲み物)
明日からドイツへ行ってまいります。
ヨーロッパで開催されるW杯で
ヨーロッパの国の試合を観たい一心だったので、
日本戦は眼中になく、スペインvsチュニジア。

飲んだくれる予定はありませんが、
景気づけにお酒の話。

料理や飲み物が映画に出てくると
毎度気になって仕方ありません。
おいしそうなものはもちろんのこと、
まずそうなものにも目が釘付けになります。

W杯開催国出身の監督、ヴィム・ヴェンダースの作品で、
先月DVD化されたばかりの『ランド・オブ・プレンティ』(2004)。
イスラエルで育ったアメリカ人の少女ラナが
母を亡くしたのをきっかけにロサンゼルスへ帰ります。
ダウンタウンの伝道所を訪ねたラナは
ホームレスの支援活動をしながら、
唯一の身内である伯父ポールを探すことに。

ようやく見つけたポールはベトナム戦争で心に傷を負い、
枯葉剤の影響を薬でなんとか抑えていました。
しかし、9.11のテロで当時の思いが呼び覚まされてしまい、
以降、警備活動と称して車で街を巡回しているようです。

あるとき、ラナのいる伝道所の前で
イスラム系の青年が射殺されたところをポールが目撃。
事件の裏にテロ組織が存在すると考えたポールは、
真相を解明するため、被害者の親戚に会おうと、
ラナとともに旅に出るというストーリー。

まずそうなお酒は旅先で。
被害者の遺体を運び込むと、親戚は感謝の意を示します。
ポールが勧められたのはウオッカ。
その勧め方には思わず吹き出しました。
「すごくまずいウオッカですが、一緒にどうです?
 このウオッカとライターオイル、どっちが飲みやすいか。
 ライターオイルのほうがマシかもしれません」。

もう1本、『俺たちニュースキャスター』(2004)は
涙が出るほどヒドイ出来。
1970年代のサンフランシスコ。
ローカル局の売れっ子ニュースキャスター、ロンが
キャスター志望のヴェロニカの登場によってその地位を脅かされます。
豪華な顔ぶれがカメオ出演しているのは見物ですが、
あとは笑うに笑えないドタバタ騒ぎ。

そんな作品ですが、出てくる飲み物はなかなか楽しく、
なかでもスコッチウイスキーしか飲まないロンのオーダーに注目。
「スコッチをスリーフィンガーで。
 胡椒とチーズを振りかけて」。

映画が映画だけに冗談やろと思うんですが、
こんなん、ほんとにありですか。

そんなこんなで、明日から1週間、W杯より飲んで食べて。

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