「歩くZ旗」みね姉のひとりごと ~矜持 国を護るということ~

私たちを護ってくれている自衛隊を、私が護りたい!そんな気持ちで書いてきました。今は、自衛隊との日々の大切な記録です

艦艇和歌を詠んで思ったこと…

2016年03月14日 | 海上自衛隊
以前、各艦艇の名で一首づつ和歌を詠む試みを行っていることを、記事にしましたが、どうにか続いております(笑)


現在、68首詠みました~


けっこう、頑張りました。


中には、どうひねり出しても浮かばない艦もあって、もう、どうにかひねり出したあとに、ポンッと、いいのが浮かんだりしました。


意外と苦戦したのは、なみ型です・・・・・。


全部「波」だから、もう、シチュエーションが限られてて、すごく難しかったです…そもそも、技量があるわけでもないから。


でもでも、すっごく楽しい







しかし、詠んでみると、だいたい3パターンの和歌になることが分かりました。


1.情景を詠む和歌


2.恋の和歌


3.その艦そのものの事を詠む和歌



の、3パターンです。


これは、私の技量がないために、題材(艦艇の名前)によって、どのパターンが詠みやすいかを先に決めて、それから組み立てていくので、


自ずとこうなりました。


「つき」とか「ゆき」は、恋の歌が詠みやすかったです、やっぱり。


でも、詠みやすい分、ワンパターンになりやすいので、違いをつけるのが大変でした。


「雪」は、どうしても「耐え忍ぶ恋」になっちゃいますしね(笑)…例えば、こんな感じです。


逢えぬとて ひとり寝る夜の 寒き冬 思ひとともに 積もる白雪


「一緒に過ごせないで、独りで寝る寒い冬の夜、あなたへの想いと一緒に真っ白い雪が降り積もっています…」


う~~~ん、切ない…(ノД`)


雪って、キレイになるんですけどね…どうしても物悲しくなってしまうのです…


ちなみに、globeの「DEPARTURES」の「どこまでも 降り積もる雪とあなたへの想い」のパートを、下の句に引用しました。


この歌も好きなんですよね


これが、「月」になると幸せな歌になります(笑)


秋月や ひとり見る夜も 清けれど 逢ひ見てのちは いとどうるわし


「一人で見る月もキレイだけど、君と一晩一緒に過ごした後に見ると、一層美しいな…


まぁ、護衛艦の名前で、こんな恋の歌が詠めてしまうということが、なかなか驚くべきことだと思うんですよね。


別に、詠めなくていいんですけど、日本を護ってくれる艦艇の名前そのものに、日本文化を感じられるって、素晴らしくないですか


…と、私は思うわけです…。









そして、3の「その艦そのものの事を詠む」というのは、古典題材にとらわれずに、その艦の行動や行事にちなんだことを詠む、というものです。


基本的には、和歌なので、古典題材で詠みたいと思っていたのですが、どうしてもそれが難しい名前の艦艇もあるので、その艦艇の場合は、


その艦艇そのもののことを詠むことにしました。


先ほど挙げた「なみ型」は、波の事ばかりではなかなか読みづらかったため、海賊対処に行くことが多い艦種であることから、


海賊対処に行く様子などを詠んでみました…が、それはそれで、同じパターンになるので、本当に難しかったです


ちなみに、これはよくできた~と自画自賛したくなったのは、「うらが」の歌です…えへへ(笑)


浦賀征く 艦列なりて 走水 青空澄みて 白波の立つ
                         

これは、ほぼそのままで意味が分かると思います。


「艦列なりて」は「ふねつらなりて」と読み、「走水」は「はしりみず」と読み、水の上を走るように船が進む様子です…が、


そう走水と言えば、防衛大学校の所在地ですよね~( *´艸`)はい、掛詞です


で、「ふね」を「艦」という字をあてているので、古典題材ではなく「観艦式の様子」を詠んだ和歌です。


観艦式は、うらがも出てたし、浦賀水道抜けて相模湾に出るので、これはぴったりとひらめきました





一番多いのは、情景を詠んだ和歌ですね、やっぱり。


その艦艇の名前と関連した土地にちなんで詠むのですが、抜群に詠みやすかったのはダントツでこの二首です


八百よろづ 神の集いし 神座の 日向の里は 倭のいしづゑ

あまてらす 神のおはしむ 御柱の 光清けき 初春の伊勢



そう、DDH姉妹のひゅうが&いせです


別に何も調べなくても、すんなり出てきましたね、この二首は。


しかし、この後の、いずも&かがに苦戦…字数がなかなか合わなくて、何度推敲したか分からないです…。


イメージはできても、それを5・7・5・7・7にするのが、ホントに大変でした。


だけど、この後、補給艦や輸送艦等々、支援艦シリーズを詠むのは大変だったけど、すごく楽しかったです


艦艇の名前から、その土地の神社や観光名所を調べてみると、知らない場所や知らないことがたくさんあって、


日本って、なんてすばらしいところなの~と、あらためて気づいたんです


昔の人って、今ほど気楽に旅に出ることはできなかったけど、地方に行って帰ってきた人の話を聞いたり、紀行文を読んだりして、


まだ見ぬ土地に思いをはせ、憧れ、その思いを和歌に詠んでいたんですよね。


そうすることで、自分も少しだけその土地に行ったような気持になれたのではないかと。


そして、和歌を詠むには膨大な知識と教養が必要なのだということが嫌というほどわかりました( ;∀;)


古典、神話、地理、歴史、色彩感覚、自然現象、季語、枕詞…などなどに精通していなければ、


詠めないし、和歌を詠んでも意味が分からない…平安時代の人たちってどれだけ頭の回転が速かったのかと、驚愕します(笑)









旧国名、川、湖、半島、灘、水道、海岸、島…その土地を調べていくと、知らない観光名所や、自然現象がたくさんありました。


様々な土地に、和歌を通して触れることで、知ることができてよかったです。


さらに、調べていて面白かったのは、艦艇の名前になっている場所の近くには、だいたい神社があって


神様に守られている土地であるということです。


艦内神社は、自艦の名前に由来するその土地の神社より、神様を分けて頂いていらっしゃることは、知識として知ってはいましたが、


「やっぱりそうなんだ~


とものすごくうれしくなったですね( *´艸`)


そうやって読んでみて、ふと気づいたことが、


海上自衛隊の艦艇は、彼らが護っている日本の領土や海そのものなのだということでした。


ものすごく繋がりを感じたのです…ただ名前が同じというだけでないこと、日本の全てと繋がっていることを。


たまに、海上自衛隊の艦艇の名前は強そうじゃないというようなことを言う人がいますが、だから何?って私は思いますね。


和歌を詠んでみて思いましたが、


どの艦艇にも、日本の美しさと、自然と、歴史と、人々の営みと、土地と、海と、空と、神様を感じることができるのです。


それって、日本そのもの…全てです。


ただ力強いだけでない、だからこそ、自衛隊にふさわしい名前なのだと、そう言えるのではないでしょうか?






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※今回は、掃海隊群ネタです( *´艸`)




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