消費税がどんどん引き上げられる中で、「小さな政府」を求める声が高まっている。
無駄を削れ、公務員を減らせ!
よほど心地よく響くのだろう。
しかし、消費税が導入された1989年以来、27年間で消費税が14兆円増えた裏で、法人税と所得税がほぼ同額減少している。何のことはない。企業と富裕層の税金が安くなって、そのツケが消費税に回ってきただけの話である。消費税を導入して社会保障を充実させるなんて、昔どっかの政治家が言っていたのはあれは何だったのか。
政治家の言うことは広告代理店の宣伝文句と同じである。商品のいいところだけを強調し、ネガティブなことは絶対に言わない。「小さな政府」にすれば、社会保障が削られ貧富の差が拡大し、また19世紀に逆戻りすることは明白である。小さな政府とは「無駄を削る」ことだけだと思ってはならない。