南英世の 「くろねこ日記」

財務省の狙い

ついに1ドル130円を突破した。日米の物価動向(日本のデフレとアメリカのインフレ)を考慮すれば、理論的には円高が進行するはずである。1ドル69円が妥当な水準だという試算もある(購買力平価)

しかし、実際にはアメリカはインフレを抑えるために金利を引き上げ、日本は景気回復および国債の利子負担を軽くするために低金利を維持しており、その結果、急激な円安が進行している。いま日本経済に何が起きているのか。

ここから先は筆者の個人的な勝手読みである。

ズバリ、財務省の狙いは財政赤字を解消するため、ハイパーインフレを起こすタイミングを見計らっているのではないか。コロナ対策としておカネをばらまき、景気対策として低金利を維持し円安を誘導する。数か月後には円安による輸入インフレ圧力が加わる。
 
国民から文句を言われない理由がそろった。機は熟したというべきか。あとは湿りがちな物価に火が付くのを待つだけである。20年以上も一般物価水準が上昇しないから、今のところ金融緩和による余剰資金は株式市場と不動産市場に流れ込んでいる。しかし、輸入インフレによって物価上昇に弾みがつけば、日銀の当座預金に眠っている522兆円(2021年3月現在)が投機資金として一気に市中に流れ出し、激しいインフレになる可能性がある。
 
 
一端インフレマインドに火が付けば、火の勢いを止めるのは難しい。なぜなら金融を引き締めると金利が上昇し、国債の利払いが幾何級数的に増加するからである。
 
こんなシナリオも心の片隅に置いておくべきかもしれない。政府を信用できないのはロシアだけではない。
 
 
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