mimi-fuku通信

このブログを通して読み手の皆様のmimiにfukuが届けられることを願っています。

新型インフルエンザの考察(6)2010年:今後の大流行を占う。

2010-02-10 22:30:00 | 健康・医療・科学


 今週の月曜日(2010年2月8日)。
 仕事が早く終わったので友人の看護師が勤める医院で、
 新型インフルエンザ(2009a/h1n1:メキシコ型)の予防接種を受けてきました。
 ロット番号:MB007C(北里研究所)
 日本製のワクチンがあるうちに打っておこうと当初から決めていたので、
 予約はしてなかったのですが当日に医院を訪問しても打つことができました。

 友人の看護師が言うには石川県での流行は沈静化し、
 ワクチンを打つ人が少ないとのこと。
 打った瞬間耳打ちに「毎度あり。」は笑いました。

 予防接種は思った程に痛くなく、
 「痛かったら文句言おうと思ったのに上手いな。」と言ったら、
 「この注射は痛くないのよ、でもちょっと腫れるかも。」
 との事。
 「今後再び流行が来るよ。」と言ったら、
 「来ないよ。」て…。
 季節性インフルエンザの特性を熟知している看護師らしい物言いに、
 「絶対来るから」って反発(笑)。

 新型インフルエンザ(2009a/h1n1:メキシコ型)については、
 このブログの中で徹底的に記事にこだわったつもりです。
 国立感染症研究所が発表する今日(2月10日)の時点での最新情報では、
 2010年2月3日現在で、
 全国の医療機関を1週間に受診した患者数が約35万人(推定値)。
 この週で定点(1医療機関)当たりの報告数が20人以上の地点はなく、
 大幅な減少が見られ脅威が去りつつあるように感じます。
 また、
 この週で累計感染者数が2006万人と2000万人を超え、
 例年の季節性インフルエンザの感染数(700万人~2000万人)を、
 大きく上回っていることも流行のピークは去ったと考えられる要因になります。
 さらに、
 ワクチン摂取も順調に進んだことでワクチンの過剰が報道されるに到ります。
 ~約9900万回分の輸入ワクチンを約1126億円で購入が余剰とされる。
 政府が発注したインフルエンザ・ワクチンを問題にするつもりはありません。
 ワクチンの使用期限が1年間以上は有効との事なので、
 もしこのまま新型インフルエンザが沈静化しても今年の年末には使用できますし、
 仮にアジア地域の途上国での流行が発生すれば配分することもできます。
 
 
昨年の10月末頃から大流行した新型インフルエンザの、
 1週間単位で発表された流行のピークは、
 2009年12月2日現在で、
 全国の医療機関を1週間に受診した患者数が約189万人(推定値)。
 県別では同じ週の福井県の定点当たりの報告数が95.44人。
 と突出した数字になりました。

 私の住む石川県の数字を抽出すると、
 ・2009年11月 4日現在:大阪府(34.77)以下。
 ・2009年11月11日現在:石川県(40.10)
 ・2009年11月18日現在:石川県(49.77)
 ・2009年11月25日現在:石川県(65.02)
 ・2009年12月 2日現在:石川県(59.06)
 ・2009年12月 9日現在:石川県(44.60
 ・2009年12月16日現在:愛媛県(37.26)以下。
 となり、
 11月下旬にピークがあったと予想されます。
 インフルエンザの大流行の指針とされる45日以内は当てはまりますが、
 大観すると3ヶ月位の流行期間を想定するのが適当かと思います。

 私が注目したのが、
 沖縄県での第二波と思われる今年(2010年)に入ってからの大流行
 第一波の流行が8月末頃~9月の時期だったと記憶していますが、
 ~実際は8月中旬の1医療機関当たり46・31人が夏の流行のピーク。
 今年の1月に入ってからの沖縄県での報告データでは、
 40人を超える週が4週あり30人前後が2週と45日間の大流行に符合。
 ~2009年8月の大流行の5ヵ月後(2010年1月)の大流行に注目。
   また警報発令基準は週内で1医療機関当たり30人を超えた場合とされる。
 この沖縄県での流行は全国の報道ではあまり取り上げられませんでしたが、
 注目すべき数字だと感じます。

 ・2009年12月24日現在:山口県(29.66)以下
 ・2009年 1月 5日現在:沖縄県(43.40)
 ・2010年 1月 7日現在:沖縄県(54.88)
 ・2010年 1月13日現在:沖縄県(45.14)
 ・2010年 1月20日現在:沖縄県(49.98)
 ・2010年 1月27日現在:沖縄県(36.72)
 ・2010年 2月 3日現在:沖縄県(18.88)
 
 沖縄県での第二波と思われる流行が私を予防接種に駆り立てた理由であり、
 今回の新型インフルエンザが従来型の季節性とは違い、
 季節に関係なく感染している特性(事実)を考えると、
 如何なる地域で第二波が襲ってくる可能性も否定できません。
 また、
 沖縄県では夏の感染と同じ人が再び感染しているのかにも興味がわき、
 それは同時に、
 この新型インフルエンザに対する免疫特性がどのようなものなのかを知る、
 手がかりにもなります。

 さらに日本では若年層の感染ピークを超えましたが、
 アメリカの報道では中年層の重篤化も指摘されており、
 今後も油断せずに注視する姿勢を保つことが望まれます。

 個人的な見解ですが次の大流行(ピークの4~5ヵ月後?)に備えて、
 新型インフルエンザの予防接種をお薦めします。

 因みに価格は3600円で保険適用はありません。
 可能ならば希望者には余剰となりそうな輸入ワクチンを、
 2400円くらいで摂取できれば日本製との差別化もはかられ
 バランスの良い摂取(日本製への偏りをなくす)ができると考えますが、
 如何なものでしょうか?
 

 *国立感染症研究所:インフルエンザ流行レベルマップ(感染数データ)。
  https://hasseidoko.mhlw.go.jp/Hasseidoko/Levelmap/flu/new_jmap.html


 <2010年1月7日現在>

 全国の医療機関を1週間に受診した患者数を推計すると約63万人。
 これまでの累積の推計患者数は約1,816万人
 (95%信頼区間:1,797万人~1,835万人)。
 全ての定点当たりでの報告値は都道府県別に、
 沖縄県(54.88)、岐阜県(23.43)、福井県(22.69)、宮崎県(20.92)、
 高知県(19.21)、滋賀県(18.52)、島根県(16.76)、鹿児島県(16.33)、
 静岡県(15.87)、熊本県(15.44)の順。

 <2010年1月13日現在> 

 全国の医療機関を1週間に受診した患者数を推計すると約59万人。
 これまでの累積の推計患者数は約1,875万人。
 (95%信頼区間:1,856万人~1,894万人)。
 全ての定点当たりでの報告値は都道府県別に、
 沖縄県(45.14)、宮崎県(17.34)、愛媛県(16.80)、静岡県(16.42)、
 高知県(16.19)、鹿児島県(15.94)、福井県(15.66)、熊本県(14.75)、
 愛知県(14.07)、滋賀県(13.42)の順。

 <2010年1月20日現在>  

 全国の医療機関を1週間に受診した患者数を推計すると約48万人。
 これまでの累積の推計患者数は約1,923万人。
 (95%信頼区間:1,904万人~1,942万人)。
 全ての定点当たりでの報告値は都道府県別に、
 沖縄県(49.98)、宮崎県(16.29)、静岡県(16.02)、福井県(15.41)、
 鹿児島県(13.69)、愛媛県(12.97)、高知県(12.71)、愛知県(12.30)、
 岐阜県(11.76)、滋賀県(11.12)の順。

 <2010年1月27日現在> 

 全国の医療機関を1週間に受診した患者数の推計値は約48万人。
 これまでの累積の推計受診患者数は約1,971万人。
 (95%信頼区間:1,951万人~1,990万人)。
 全ての定点当たりでの報告値は都道府県別に、
 沖縄県(36.72)、宮崎県(17.80)、山梨県(17.55)、静岡県(17.25)、
 福井県(15.59)、鹿児島県(14.18)、熊本県(13.43)、島根県(13.26)、
 愛知県(13.21)、福島県(11.95)の順。

 <2010年2月3日現在>

 全国の医療機関を1週間に受診した患者数の推計値は約35万人。
 これまでの累積の推計受診患者数は約2,006万人。
 (95%信頼区間:1,986万人~2,026万人)。
 全ての定点当たりでの報告値は都道府県別に
 沖縄県(18.88)、山梨県(14.05)、福井県(13.41)、静岡県(12.15)、
 埼玉県(9.97)、愛知県(9.58)、福島県(9.35)、栃木県(8.45)、
 三重県(8.33)、鹿児島県(8.28)の順。

 <2010年2月10日現在>

 全国の医療機関を1週間に受診した患者数の推計値は約22万人。
 これまでの累積の推計受診患者数は約2,028万人。
 (95%信頼区間:2,008万人~2,048万人)。
 定点当たり報告数は都道府県別では、
 山梨県(10.70)、福井県(10.53)、沖縄県(10.12)、埼玉県(7.61)、
 静岡県(7.27)、新潟県(6.06)、愛知県(5.93)、福島県(5.83)、
 三重県(5.50)、千葉県(5.39)の順。

 <2010年2月17日現在>

 全国の医療機関を1週間に受診した患者数の推計値は約15万人。
 これまでの累積の推計受診患者数は約2,043万人。
 (95%信頼区間:2,023万人~2,063万人)。
 定点当たり報告数は都道府県別では、
 福井県(7.97)、沖縄県(5.66)、埼玉県(5.39)、山梨県(5.18)、
 佐賀県(4.87)、静岡県(4.77)、岐阜県(4.11)、茨城県(3.90)の順。

 <2010年2月24日現在 >
 全国の医療機関を1週間に受診した患者数の推計値は約9万人。
 これまでの累積の推計受診患者数は約2,052万人。
 (95%信頼区間:2,032万人~2,072万人)
 都道府県別の報告では、
 福井県(5.19)、佐賀県(4.64)、沖縄県(3.69)、富山県(3.57)
 新潟県(3.24)、埼玉県(2.90)、静岡県(2.90)、長野県(2.70)
 山梨県(2.63)、茨城県(2.43)の順。

  <2010年3月3日現在> 

 全国の医療機関を1週間に受診した患者数の推計値は約7万人。
 累積の推計受診患者数は約2,059万人。
 (95%信頼区間:2,039万人~2,079万人)
 都道府県別では、
 福井県(4.56)、佐賀県(3.74)、富山県(3.06)、新潟県(3.00)、
 沖縄県(2.47)、長野県(2.26)、岩手県(2.13)、山形県(2.10)、
 静岡県(1.99)、埼玉県(1.91)、岐阜県(1.91)の順。

 ~以上国立感染症研究所:感染情報センター記事転載。


 <ブログ内:関連記事>
 *新型インフルエンザの考察(5)2009年11月の大流行に備えて。
  http://blog.goo.ne.jp/mimifuku_act08/e/b3e91c7056bb85b5e9674e7755717879
   ~2009年10月から12月のデータを記載してあります。

 
~以下Web関連記事

 *沖縄県新型インフルエンザ対策室は1月7日、
 第53週(12月28日~1月3日)の県内58医療機関当たりの、
 インフル患者報告数が3183人、
 1医療機関当たり54・88人になったと発表。
 「第1波」のピーク時、
 昨年8月中旬に報告された1医療機関当たり46・31人を上回った。
 厚生労働省によると8月の沖縄では20代の患者が目立ったが、
 今回の報告では0~9歳が中心だった。
 前週の第52週(12月21~27日)の患者報告数は1医療機関当たり43・40人。
 全国平均(19・63人)を約24人上回り、
 宮崎県(44・54人)に次いで全国2番目に流行した地域となった。
 (2010年1月8日:沖縄タイムス・記事転載)

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« NHK-BS & 総合:『井上陽水... | トップ | 2010年2月12日:マイ... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

健康・医療・科学」カテゴリの最新記事