mimi-fuku通信

このブログを通して読み手の皆様のmimiにfukuが届けられることを願っています。

『日本の黒&自然の緑&血の赤&色のない物質』の話を少しだけ。

2011-05-17 00:09:11 | mimifuku

 9時からのBSプレミアム。
 『色彩めぐる小宇宙:七宝家・並河靖之』
 を観ていた。
 先日ブログ内で紹介した、
 “黒地四季花鳥図花瓶”をメインにして、
 現代の職人さんたちの挑戦。
 でも結果は?

 無理だよ。
 江戸や明治の時代とは違い現代社会は1ヵ月決済。
 パトロン(大名・資産家等)のいない今の時代に、
 膨大な時間や手間をかけた仕事はできない。
 其々がそれぞれの家庭の事情を抱えての作業は、
 効率と大量生産が至上命題だし、
 欲する人々(大衆)もモノを見る目を持たない。

 仮に(見る目を)持っていても、
 自分のための消費行動と、
 子々孫々までを考えての消費行動は、
 豊潤な世界では望まれないし、
 情報化社会は物を見る価値観を変えてしまった。

 並河靖之さんが生きた万国博覧会の時代。
 以前にも文字にしたけれど日本にとって、
 海外との貿易を拡大するための交換品としての、
 輸出産業の花形は手工芸(漆・磁器・金属等)。

 世界が驚嘆した日本の黒(漆=JAPAN)
 
は世界が模倣しようとして真似できなかった。
 塗料とは違い恒久性に優れた漆の黒は世界の憧れであり、
 七宝家:並河靖之さんが目指した美しい黒もまた、
 世界は惜しみない賛辞を与えた。

 今の時代は、
 3年後、5年後、10年後、住宅の耐久年数すら30年が指標と聞く。
 安価大量消費社会はゴミを作ることを前提に推進され、
 3年後、5年後、10年後、30年後にゴミになる(捨てられる)事で、
 新たな購買意欲が促進される仕組みをつくった。

 “黒地四季花鳥図花瓶”を私は過去に4度目にしている。
 *1999年の皇室の名宝展(東京国立博物館)
 *2003年の万国博覧会の美術展(東京・大阪・名古屋)
 *2004年の工芸の世紀展(東京芸術大学美術館)
 *2009年の皇室の名宝展(東京公立博物館)
 
 何れの展覧会でも多くの人が立ち止まり感嘆の声を上げた、
 “並河さんの色の正体”は絶え間ない挑戦と自然の観察。
 光に透ける楓(かえで=もみじ)の緑が何通りもあることは、
 新緑の今の季節に顕著で美しく光に反射する葉は目に眩しい。


 観察力。
 昨日の日曜日は例年恒例の安房峠界隈を探索。
 午前9時に家を出て北陸~東海自動車道のルートは、
 金沢~白川~高山へと幾つものトンネルを抜け、
 3時間足らずで安房トンネルに到着。
 ~高速1000円期間もあと少し~
 平湯温泉界隈ではまだ桜が咲いていて、
 上高地の新緑は今年は10日遅れくらいか?
 平湯界隈をブラブラして温泉につかり、
 帰りは、
 福地温泉、新平湯温泉、栃尾温泉と奥飛騨ルート。
 新平湯界隈では八重桜が満開で5月15日のお花見日和。
 栃尾温泉を流れる河川の周辺の新緑が見頃を迎え、
 富山ICから自宅に帰ったのが午後5時。
 もったいない様な気もするが、
 家人が午後7時から友人とお旅まつりに行く約束をしていて、
 午後6時30分までには自宅に帰りたいとの希望と、
 できれば黄砂や花粉の少ない晴れ日にもう一度、
 安房峠(トンネル)界隈に行こうとの計画があるため・・・。

 観察力を養う、
 自然とのふれあいと光(太陽光)の位置の確認。
 これでもそれなりに、
 自分への投資(経験するための消費)はしてるつもり。


 一昨日の深夜(未明)にBSプレミアムで放送された、
 英国ロイヤル・オペラ(コヴェントガーデン)の『サロメ』は鮮烈。
 主役のナージャ・ミヒャエルの体当たり演技は、
 オスカー・ワイルドの戯曲が持つ背徳と狂気の実現。
 特に血を効果的に使った演出で“これまでにはない恐怖”を覚えた。
 ドイツ人らしい主人公の内面表現は阿部定事件に近いかも?
 掛け値なしのR12指定?の戦慄オペラに、
 予備知識のない人は拒絶反応を示すかも?
 調べてみると、
 ナージャ・ミヒャエルは1969年生まれのドイツ人。

 *詳しくは→ http://www.nadja-michael.de/
 ~サロメやマクベスのダイジェスト映像があります。


 BSが統合されて再放送の見込みが立たないものの、
 ハーディングが指揮するミラノ・スカラ座の公演や、
 2008年のロイヤル・オペラでの公演は、
 輸入DVDで市販されているようなので興味のある方は…。



 今日文字にする最後の色は透明
 
昨晩(15日夜)にNHK教育で放送された、
 
『ネットワークでつくる放射能汚染地図』
 を私には珍しくリアル・タイムで見た。
 ~以下の文書は敢えて薄い色を使用~

 テレビ番組とは関係なく、
 友人と話したのだが放射能をめぐるあれやこれやが複雑。
 昨晩の番組でも、
 責任機関の対立の構図が見られた20ミリシーベルトの数値。
 私の知る限りでは20ミリシーベルトでは200人~500人に1人の割合で、
 将来ガンを発症する可能性が高くなるとされるが“不確実な情報”のようだ。

 ただし乳幼児は吸飲(吸引)などの抵抗力がなく、
 また生きる期間が大人よりも長いために、
 内部被曝した場合には当然の事として、
 発ガン性が高齢者よりも高くなることを予想。

 そこで友人が私に聞いてきたのが、
 20歳から50歳までの約30年の期間、
 “タール8、ニコチン0.7”
 のタバコを毎日20本吸い続けた場合と、
 “年間100ミリシーベルトの被曝”
 の数値とでは、
 “どちらの発ガン率が高いのだろう?”
 との問いかけ。

 被曝量を1年間と限定した上で、
 答えは当然“常習タバコ”だろうとの結論に達したが、
 タバコを乳・幼児に吸わせた場合の危険性を考慮すると、
 急性ニコチン中毒の危険度は大人とは比較にならない。
 ~タバコの吸飲と発ガン性に個人差があるように被曝にも?

 それと、
 内部被曝が半減期8日とされるヨウ素の場合は、
 内部被曝量と半減期は比例(=危険度の解消)するのか否か?
 ~母乳の問題が出たとき時間と共にヨウ素が減少した事実は重要。

 専門家が数値をめぐり恐怖を煽ったり、
 涙ながらに危険性を世間に訴えるよりも、
 分かりやすい毒物(タバコ・お酒・ストレス)などと比較し、
 20ミリシーベルトや100ミリシーベルトは“どれ程危険”なのか?
 仮に危険度がタバコよりも低いならば、
 (子供達に)タバコを吸わないように指導すれば良い。

 また専門家が、
 感情的な涙や憤りで危険度を訴える事で与える、
 被災地区の方々へのストレス反応(神経過敏)は、
 将来必ず発ガン性や血流などの健康面に悪影響を与えることは必至で、
 そうした行動(根拠を示さない危険の煽動)を私は正義だとは思わない。
 ~同様に過剰反応するメディアにも正しい認識の確認が求められる。

 さらに、
 骨細胞などの内部細胞も日々排出生産される事実と、
 内部被曝(=物質の半減期別に)の蓄積量の変化は、
 将来の発ガン性にどのように影響するのか?
 子供の方が大人よりも内部細胞の排出生産量は高いはずだが、
 それでもなお“体内に残留する物質”がどれだけ放出されているのか?

 内部被曝により、
 微量の放射性物質を取り込むことと、
 物質から出る放射線を取り込むことは、
 残留においてどのような変化が出るのか?
 などを話した。

 結論?
 出るわけないでしょ!
 たぶん現時点では、
 誰一人答えられないと思うよ。

 でも被曝は微量でもしないほうが懸命だろうし、
 土壌調査の結果が半減期と比例しない場合は、
 順次退去指導(命令)をすべきなのだろう。


 以前にも紹介したが、
 今夜から3夜連続で、
 
 *終わらない悪夢(前編)
 5月16日月曜深夜[火曜午前 0:00~0:50]
 *終わらない悪夢(後編)
 5月17日火曜深夜[水曜午前 0:00~0:50]

 地球温暖化対策などを背景に原子力発電所の建設が世界各地で進むなか、
 “核のゴミ”といわれる放射性廃棄物の処理はどれほど進展してきたのだろうか。
 フランスの取材クルーが科学者などとともに、
 フランス、アメリカ、ロシアの原発や再処理施設を訪問。
 核廃棄物のゆくえや人体への影響など、
 世界の核のゴミを巡る恐ろしい現実を明らかにしていく。

 *地下深く、永遠(とわ)に ~核廃棄物10万年の危険~ (再)
 5月18日水曜深夜[木曜午前 0:00~0:50]

 原子力発電所が出す放射性廃棄物は、
 地下深くの安定した岩盤層に埋めるのが最も現実的な処分方法とされている。
 しかし場所の選定に難航し各国とも頭を痛めている。
 そうした中でフィンランドはいち早く地下深い場所に使用済み核燃料の最終処分場、
 「オンカロ」の建設を始め安全性試験を行っている。
 史上初の核処分場が直面する思いもよらない難題を描く。
 ~2010年 国際環境映画祭(パリ)グランプリ受賞作品~

 少し遅れたけれど、
 今からリアル・タイムで見ます。

 それと明日(17日)と明後日(18日)の夜は、
 再びブログをお休み。
 プライベートな環境で色々と忙しくて…。

 今後暫くの間は、
 お休みが増えるような気がします。

 ご了承ください。
 

コメント (5)
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