「はじまりは日本舞踊」 

 美作流との出会いが人生をかえました。世界はあざやかに輝き、心は自由に、踊っている時間は本当の自分に戻れる気がします。

はだしって踊りにくい・・・

2006年06月29日 | 日本舞踊
 今回の舞台は、村の娘→若妻、という役柄でしたので、舞台ははだし。回るときにはきゅるきゅる鳴るし、とっても踊りにくい。

写真は、「草むしり」と呼ばれる鬘です。
後ろで一つに結わえて、くるんとひとつ輪にし、銀色の花飾りがついていました。
今迄で一番お気に入りの鬘です。庶民的な役のほうが似合ってるのかも・・・嬉しいやら悲しいやら。

照明の仕込って・・・

2006年06月27日 | 日本舞踊
 本番前日の夜、会場で照明さんが仕込みをされておりました。会場が開いてるなら、と勇んで稽古に出かけた私達。待つこと3時間、最後のシーンまでたどり着きませんでしたね・・・。しかも、本番用に作った大切なMDを紛失し(本番の朝、小道具の傘の袋から発見されました)、あせってもう一度録り直す羽目に・・・。
 照明さんの一人が、仕込みの最中じっと舞台上に立っておりました。身じろぎもせず・・・これも大変な役者。結局最初から最後まで立ち尽くし、残りのお菓子を無理やりにもたされて帰っていきました。ごめんなさい・・・。

ほ~~たる~、ほ~~たる~

2006年06月25日 | 日本舞踊
 無事に舞台が終わりました。
まず、後悔することばかりで・・・昨日の帰りのバスでは全く眠れませんでした。
写真は 長唄「蛍」 の 若者・防人 の先輩凛さんとのツーショット。
初めて本舞台で一緒に踊らせて頂きましたが、ちょっとした心の動きまで
きちんと受け取ってもらえる、とても貴重な相方さまです。
二人は大きさのバランスがちょうどいいね、と皆に言われます。
女形にとって、これは褒め言葉? 

またパワーアップして、いつか必ずリベンジ。

鳶の頭が、またまたやってくれました。
このエピソードはおいおい・・・。いつも何かしら笑いを取ってくれる、生まれながらの三枚目!!太鼓判。

みんなの力で

2006年06月23日 | 日本舞踊
プログラムからチケット、当日の音源まで、自分達の手で作ります。役割分担が、いつの間にやら定着し、私は音源担当になってます。MDに一曲ずつ、ツヅミの音を増やしたり、途中を切ってつないだり。綺麗につながると、私らって天才!てたがいに褒めあいます。たしかに手落ちもあります。でも一生懸命やった結果を師匠は決して責めたりしません。それをしたら、若い人達は何もできなくなるから、そうおっしゃいます。出来る限り何度も確認し、手落ちの無いように準備します。師匠は私達の何百倍も、いろいろな苦労をなさいます。しかし誰を責めることもなく、これも勉強、この世で最高の楽しみは勉強ですよ、と笑顔。人を束ねる人間は、こうあるべきです。ここ数日側でいろんなことをみさせて頂いて痛感しました。最高の師匠のもとで、みんな文句も言わず、骨身を惜しまず働きます。老若男女一致団結、みなさんに楽しんでもらえる舞台作りの為につき進む、こんな日舞集団日本中探してもないんじゃない?って思います。さてさて肝心の踊りの方は下浚いで初めて全員集合し、なんとか仕上がりはじめました。最近踊りを始めた男の子が、泣けちゃいましたと声を
かけてくれました。稽古不足で手探りの下浚いでも、何かは伝わったのかな。踊り踊りした部分があまり無い、家元曰く歴史劇。娘時代から若者との出会いで子を産み、戦に夫を奪われるまでの長い時間が、30分の舞台に集約され、心にためこむ想いが私の体にはこたえます。音源作りもなんとか終わり、お布団の上から送信です。またこんな時間になっちゃいました。☆ちこ☆

いよいよ明日

2006年06月17日 | 日本舞踊
 いよいよ明後日、つくば入りです。久々の長期戦。
筋肉痛にぬるお薬は、師匠のとこにおいてあるし、舞台用の肌着もOK。
お化粧落としは・・・こと耶ちゃんに預けてたんだっけ。
前回は襟芯を忘れて、その前回は腰紐を・・・

 健康な体を持っていけば、あとは何とか。
9ヶ月ぶりの本舞台。とっても楽しみです。

幸せものな私

2006年06月14日 | 日本舞踊
 幸せのかたちは人それぞれですが、私って本当に幸せ者だなあ、とつくづく思います。
 まずひとつに、家族が皆健康で、愛情に溢れているということ。先日も主人の両親が私のお誕生日会をしてくださり、緊張しながらもご馳走をいただきました。(やはりまだ緊張はします・・・)。「お誕生日おめでとう」の言葉は何はともあれ、ありがたいことです。私の両親からも荷物が送られてきました。ダンボールをあけた瞬間、ふるさとの初夏の匂いがしました。
 二つ目に、好きな踊りを続けさせてもらえること。経済的な問題や、時間的な問題もふくめ、協力してくれる夫や両親がいること。
 三つ目に、踊りの仲間に恵まれていること。私の師匠が流派をおこし、中央へ出て行ったとき、本当に苦労ばかりだったと聞いています。私の名取式で家元が「辛いことの何十倍も、何百倍も楽しみがあります。」と話してくださったのが印象的でした。何かあると決まって、この言葉が浮かびます。ちこ編「師匠語録」第一弾です。
 世のため人のため、なんて考えることはあまりありませんが、何かしないことには許されないような気もします。


 実際は・・・・ 
稽古ビデオを見て、子どもを抱いているはずの腕が
えらいことになってる!
 はあ~~~。道は長い。

長唄「蛍」

2006年06月14日 | 日本舞踊
来週の 美作流定期公演「雨にドラマを踊る」

 長唄「蛍」の若妻役を踊ります。


 ほたる、ほたる、水辺の蛍、なぜ飛ぶ光る宵闇に、
草の葉末の白露が、待つとの便りくれたゆえ。
 その便り誰が運ぶ、森の木陰や梢を巡り、柳のはらろ、うちなびかせつ
吹く風に、乗るは便りばかりかは、
 数うればはや二年前、大君の命かしこみ、野山越え、東の国を立ち出でぬ、
道は長手、はろばろと、はろばろと、
 別れの辛さに、若草の妻の嘆き、まさけくて、はや帰りこと、涙ながらに、
声の限りに、いつまでもいつまでも、振り向いて千切れるばかりに袖振れば、
己妻し駆け出だす、その腕に抱かれし吾子よ幼児。
 片言に父を恋い、花の綿毛を目で追いて、取れよとせがみし小さき手、
汝が父はもののふ、誇りかにあれ、汝はわが子、汝が母はわが恋人。
 初めて逢いしは歌垣の、下弦の月の出を待つころ、互いにそっと呼びかける、
唱歌に応えし草枕、ただ狂おしく短夜の、やがてほのぼの明けるさえ
 草原に吹く朝風が、妹のうないに触れるさえ、妬ましく恨めしく、
いつとなく人言繁くなりる。

 吾妹のもしや、きぬにてあるならば、人目忍びて、人目忍びて、下に着ましを、
衣ならば衣にてありせば、下に着ましを、人言の繁かるときは
 相逢うて、日数重ねて月満ちて、産声あげし吾子よ汝れ、
笑えばとて泣けばとて、親はもろとも泣き、笑い、朝な夕なを過ごせしぞや、
それも束の間。

 大君の任のまにまに、旅立ちて、遠つ国の岬守る、われは防人。
弓束しっかと握り締め、風吹きつける巌の上、荒磯の海に向かいて立つ、

 おりしも雪降る夕間暮れ、不知火か、それかあらぬか海の原、
漂う小舟の、三つ四つ五つ、岬めがけて漕ぎ来る、もののふども、
ここぞ務めと競い立ち、護り固めて得物おっとり、任かしこみえて戦えば、
さすがの賊もちりじりに、あるいは傷負いあるいは海の千尋の底へまっさかさま、
船足早めて逃げ出だす、
 闇に紛れし舟影より、宙を切り裂き最後の毒矢、わが胸板を刺し貫く

 不知火の、筑紫の岬守る、われは防人、われは汝が父露の宿りの草葉の影。

 ほたる、ほたる、水辺のほたる、なぜ飛ぶ光る宵闇に、
 己妻よ、いとし子よ、めぐし、うつくし、よくはぐくみし、よく育ちし、
汝が未来はきらら、きらら、父より多くのことを知り、育てと祈り、つけし名千文、
 千文よ、あこよ、己妻よ、真さきくあれよ、いつまでも、
 ほたる、ほたる、水辺のほたる、なぜ飛ぶ光る宵闇に。


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 若い男女が出会い恋に落ち、生まれた子「千文」との幸せな日々も長くは続かず、
夫は防人として旅立ちます。涙ながらに見送る母子。
 毒矢に倒れた夫はふるさとの水辺にほたるとなって戻り、
帰りを待つ妻と子に語りかけます。いかに誇り高く生きたか、どれほど妻子を愛しているか、そして千文の未来が輝かしいものであれと、魂の叫びを残して去ります。

 平和への願いを込めて演じたいと思います。
自分が泣かないように・・・無理かなあ。
稽古では、泣きそうな相方に引きずられないよう、必死で我慢してますが・・・。

 

 

「日本舞踊」 指定型バトン

2006年06月13日 | 日本舞踊
 指定型バトンだそうです。いろんなバトンがあるんですね・・・。
今回のお題は、お稽古に来ているkちゃんより「日本舞踊」です。

指定型バトンのルール

●廻してくれた人から貰った『指定』を『』の中に入れて答える事。
●また、廻す時、その人に指定する事。

 では、挑戦!


◆最近思う『日本舞踊』は?
 
 これから先進むべき道を日々模索中。
人から問われて初めて気づくこと、そこで初めて考えることが多いです。
さすが京都、日本舞踊という文字に出会うことが頻繁に・・。
もっと新しいかたちが生まれてもいいと思う。



◆直感的『日本舞踊』

 着物。邦楽。お扇子。


◆好きな『日本舞踊』
 
 好きな踊りは沢山・・。
あたたかい空気をまとった踊りが好きです。
自己満足に終わらない、普遍的な踊りを目指したいです。
 
 
◆こんな『日本舞踊』は嫌だ

 一部のファンだけが理解できる、そういう世界だけにはしたくない。


◆この世に『日本舞踊』がなかったら・・・

 全く違う人生を歩んでいたと思います。私の生きる道そのものです。
素晴らしい出会いに感謝!!


◆次に回す人(『お題』付きで)

 「いとし」のこうきさま、「踊りの仲間」でお願いいたしま~す

お部屋バトン なるものに挑戦

2006年06月11日 | 日本舞踊
☆01 あなたは実家?一人暮らし?

 旦那様と愛猫と3人暮らし。


☆02 あなたの部屋には写真がありますか?

 結婚式の写真。← 白無垢
 踊りの師匠の舞台写真。←永遠の憧れ。号泣の思い出。
 こと耶ちゃんと踊ったときの写真。 ←稽古をサボらないよう戒めに・・・。
 なぜか旦那様の職場の飲み会の写真



☆03 あなたの部屋の壁には何が掛ってる?

 ポストカードが2枚貼ってあります。



☆04 あなたの部屋にぬいぐるみはありますか?

 ありません。学生の頃は沢山あったけど・・・。全部実家に送り返しました。



☆05 あなたの部屋にマンガはありますか?

 あるある。主に旦那様の少年漫画。
 私のはガラスの仮面の最新刊と「あさきゆめみし」5巻を覗いて全巻。



☆06 あなたの部屋にある機械は?

 電話・テレビ・ビデオデッキ・プレステ・パソコン・プリンター。
キッチンに、冷蔵庫・電子レンジ・炊飯器・コーヒーメーカー。
ちっちゃいカセットデッキ 
← 踊りのテープを聴くのに最適。いまどき珍しくシングルのカセットデッキです。



☆07 あなたの部屋でこれだけは負けない!というのは?

 踊りのビデオ・・・。尊敬する師匠のビデオもあるの・・えへ。
これは永久保存版だァ!


☆08 寝てる時に周りに必ず置くものは?
 
 携帯電話。勝手に寄ってくる猫。



☆09 あなたの部屋は何畳?

 6畳。せますぎる~。ってこれはリビングダイニングもかねてます。
来客NGな家ですね。


☆10 あなたの部屋は全体的に何色?

 茶色っぽい。すべて旦那様の趣味です。和風の趣味は私の心の中だけ。



☆11 あなたの部屋にはどんな家具がありますか?

 本棚・テレビ台兼パソコン台。テーブル、ソファ。レトロな椅子。



☆12 あなたの部屋で一番多いものは?

 旦那様の仕事関係の本とマンガ。



☆13 ポスターは貼ってありますか?

 貼ってません。



☆14 あなたの部屋で一番目立ってるものは?

 結婚の記念に買った大型液晶テレビ。慣れるとたいして大きく感じなくなりますね・・・。



☆15 部屋にこだわりはありますか?

 特に無し。結構雑然としてます。収納が下手みたい。


☆16 部屋を教えてもらいたい人5人

 遊姉さん。
 こと耶ちゃん。 

気づいたらよろしく~。

 

意味を持たせる ということ

2006年06月11日 | 日本舞踊
 新内 のような踊りで特に大切なこと、”止まる”ということ。
そこに何かの意味を持たせるとき、ふっと息をとめる。
まず、止まることが難しいというのは、みなさん感じる事だろうと思います。
自分では止まっているつもりでも、全然そのように見えない、
舞台のビデオを見て絶句することがよくあります。
”止まる" ことで感情の揺れを表現できる。

 踊れてなんぼ、の世界ではあるけれども、ひとつひとつを分解して理論的に考えることも必要。人に正確に伝えるにはやはり・・・。何につけても思うことは、基礎が大切。私も師匠に習い、「基礎!基礎!基礎!」を連呼していこうと思う。どこまでいっても、基礎なんだな・・・。