四国遍路テクテク日記

「四国を歩いて遍路する。」にこだわって平成14年のGWから2年間、5回に分けて歩いた記録を中心に遍路に関するあれこれ。

菅笠の効用・・・

2005-09-16 09:37:03 | 遍路に関するあれこれ
 菅笠の効用について書いてみたいと思います。

お遍路をする人のかぶり物を大きく分けると帽子と菅笠があります。
私も最初は帽子をかぶって歩いていました。
帽子は風が吹いてもよほどの風でなければ吹き飛ばされる
心配はないですし、お日様もそこそこ防いでくれます。
でも、少し歩くと頭からの汗で濡れてしまいます。

そこで、菅笠を使ってみることにしました。
私の買った菅笠は少し大きめの笠です。

笠をかぶってみると頭に当たる部分が痛いので
ここに包帯を巻いてツルが直接頭皮に当たらないようにします。
手ぬぐいをかぶれば、それでもいいのですが。

次に、結び紐を補強します。
買ったときについている結び紐は、細い紐一本でアゴの下で
結ぶようになっています。
(ゴムひもになっているのもあるようです。)

これでは少し風が吹くと吹き飛ばされてしまいます。
そこで、この結び紐を補強します。
補強方法は、笠の頭に当たるツルの部分を、
耳の両側から耳の下の方までをグルッと
囲むように紐で結びます。

そして、両方の耳を囲んだ紐とは別の紐で、
耳の下からアゴを通ってもう片方に耳の下の紐に通して、
アゴの下で紐を結びます。

言葉ではうまく説明できないのですが、
時代劇に出てくるお侍さんが笠をかぶっている姿を
思いだしてください。
アゴのところできっちりと紐を結んでいるはずです。
こうすると、少しくらいの風で吹き飛ばされることはありません。

菅笠をかぶってみて一番驚いたのは、
頭皮に風が当たって夏の暑いときには快適だということです。
笠と頭皮が接している部分はツルの部分だけです。
ですから、頭皮と傘の隙間を風が抜けていきます。
頭の熱が抜けていきます。
夏に歩く方には必須のアイテムだと思います。

菅笠の効用は、笠をかぶって歩いている人は遠目にも
お遍路だということが分かることです。
遍路道から外れて歩いていると、目ざとく笠を見つけて
正しい道を教えてくれることもあります。

そうです、菅笠はお遍路の目印でもあるのです。
「実用品として最適であることと目印としての効用」があります。

菅笠の難点といえば、嵩張るということでしょうか。
区切り打ちをすると何回も自宅と四国を往復しなければなりません。
その往復のたびに飛行機や電車に乗るときなど荷物になります。
風呂敷で包もうとするとかなり大きな風呂敷でなければ包めません。

あとは強い風が吹くと吹き飛ばされそうになるということでしょうか。

これらの欠点はありますが、四国を歩いているときには
いいこと満載のアイテムですので、ぜひ、使ってあげてください。

蛇足ですが、菅笠を買うと雨が降ったときのために
ビニールのカバーがついています。
このビニールのカバーを付けたまま歩いている人がいますが、
全く必要がないと思います。

雨が降ったときでも傘だけでも雨がしみてくることはありません。
熱いときにはビニールのカバーが放熱を妨げます。

ですから、ビニールのカバーは外して使うことをお勧めします。