以心伝心

書・旅・本などのメモ。

小倉百人一首60

2008年05月06日 | 
大江山 いく野の道の 遠ければ
   まだふみもみず  天の橋立     小式部内侍

(大江山を越え、生野を通って行く丹後への道のりは遠いので
 まだ天の橋立の地を踏んだことがなく、また、母からの手紙も見ていません。)

 当意即妙の切り返しで歌才を発揮。

 母親の和泉式部が代作をしているという噂がありましたが
 藤原定頼の前でたちどころにこの歌を詠み、母などに頼っていないことを
 証してみせた。

 「ふみ」は、「踏み」と「文・手紙」の掛詞。