以心伝心

書・旅・本などのメモ。

岩倉具視

2009年01月30日 | な・は行の作家
岩倉具視―言葉の皮を剥きながら
永井 路子
文藝春秋

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とても面白かった。永井路子さんの本は初めてですが
いつも歴史解説とかで憧れていました。
岩倉具視さんって昔、五百円札で記憶があるのですが
京都の岩倉という所で幽閉されていました。
外見は小柄であまり上品ぽくなくあだ名は、岩亀・やもりだったそうです。
目のつけどころがいいけど何故か結果が裏目にでてしまい慌てて首をひっこめることになったからのようです。
百五十石の貧乏下流公家から五千石の右大臣へとのし上がることができたのは
何故だったのか?考明天皇暗殺説など興味深いお話が盛沢山でした。
明治維新・王政復古が始まって二百数十年続いた徳川幕府は消滅した。
まさに、このとき歴史が動いた!なのだけど人間岩倉具視ってなかなか面白い人物です。

関戸本古今集23

2009年01月30日 | 関戸本古今集
         よみ人しらず
 あはれともうそともものをお
 もふときなどかなみだのいとな
 がるらん
 みをうしとおもふにきえ
 ぬものなればかくてもへぬる
 よにこそありけれ
   ないしのすけふぢはらのなほ
     い子のあそん
 あまのかるもにすむむしの
 われからとねをこそなかめ
 よをばうらみじ
   いなば もとよのおほきみ
       のむすめ
 あひみぬもうきもわがみのからこ
 ろもおもひしらずもとくるひも
 かな
   寛平の御ときのきさいの宮

関戸本古今集22

2009年01月29日 | 関戸本古今集
 しでの山ふもとよりのみかへりきぬつら
 き人よりまづこえじとて
  あひしれりけるひとのやうやうかれ
  がたになれりけるあひだに、やけ
  たるちのはにふみをさしてつかわせ
  りける
    こまちがあね
 ときすぎてかれゆくをののあさぢに
 はいまはおもひぞたえずもえける
  ものおもひけるころ、ものへまかるけ
         素性法師
 わすれぐさなにをかたねとおもひし
 はつれなき人のこころなりけり
  だいしらず  けむげい
 あきのたのいねてふこともかけな
 くになにをうしとか人のかる
 覧
     きのつらゆき
 はつかりのなきこそわたれよのなか
 のひとのこころの秋しうければ

関戸本古今集21

2009年01月28日 | 関戸本古今集
 さすがにめに見ゆるものから
  かへし
    なりひらのあそむ
 ゆきかへりそらにのみしてふることは
 わがいる山の風はやみなり
  だいしらず  かげのりのおほきみ
 からころもなれば身にこそまつはれ
 めかけてのみやはこひむとおもい
 志
         とものり
 あきかぜはみをわけてしもふかなく
 にひとのこころのそらにちるらん
   みなもとのむねゆきのあそん
 つれもなくなりゆく人のことのはぞ
 あきよりさきのもみぢなりける
  ここちそこなへけるとき、あひし
  りてはべりけるひとのとはで、ここちお
  こたりてのちに、とひてはべりければ
  よみてつかはしける
    兵衛 ふぢはらのたかつね
       のあそんのむすめ

第40回日展

2009年01月26日 | 芸術
日曜日の午前中、観てきました。
日本画・洋画など大作が多いですね。
彫刻はよく解かりません。
いよいよ五科・書です。
中京大学の樽本樹邨先生の「應詔讌曲水詩」という作品は文部科学大臣賞でしたが
本当に重厚で素晴らしいものでした。
I先生の解説を偶然拝聴することができてとても勉強になりました。
パソコンは便利で楽しいけど心をこめて文字を書くことも大切ですね。
仮名の作品もいろいろ観賞させていただきましたが
私の仮名はまだまだです。自分が恥ずかしくなってしまいました。(汗)

子福桜

2009年01月25日 | Weblog


掲示板やブログでお友達になったFさんやEちゃんと待ち合わせをしました。
初対面ですが、随分ネットでお話させていただいたのでお目にかかることができて嬉しいことでした。とても綺麗なお二人でした。
遊んでいただいてありがとうございました。^^
ほんの少し、観光案内ということで「徳川園の寒牡丹」を見学しました。
雪が降って寒い一日でした。

子福桜は秋から咲いているそうです。


関戸本古今集19

2009年01月22日 | 関戸本古今集
 えぬことのうれしげもなし
 たがさとによがれをしてかほととぎす
 ただここにしもねたるこゑする
 うでひとはことのみぞよき月草のうつし
 心はあひおもはなくに
 いつはりのなきよなりせばいかばかり人
 のことのはうれしからまし
 いつはりとおもふものからいまさらにたが
 まことをか我はたのまむ
        そせい
 秋風に山のこのはのうつろへば人
 の心もいかがとぞおもふ
  寛平の御ときのきさいの宮のうたあ
  はせのうた
      とものり
 せみのこゑきけばかなしななつごろも
 うすくや人のならむとおもへば
  だいしらず   よみびとしらず
 うつせみのよの人ごとのしげければわす
 れぬもののかれぬべらなり

星々の悲しみ

2009年01月20日 | ま行や・ゆ・よ
星々の悲しみ (文春文庫)
宮本 輝
文藝春秋

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星々の悲しみは、予想どうり素敵なお話でした。
予備校生の「ぼく」は、図書館で出会った美しい少女に惹かれて読書に耽っているが医大コースの予備校生の有吉と草間と友人になる。
やがて有吉が病気で亡くなってしまい、「星々の悲しみ」という絵画を描いた青年が若くして亡くなっていることと何処かつながっているように思いました。
他に西瓜トラック・北病棟・火・小旗・蝶・不良馬場など。
私は、「火」と「蝶」も好きです。
関西弁って少し苦手なのですが、宮本輝さんの本の中の関西弁は優しい感じがします。