石走る滝もとどろに鳴く蝉の声をし聞けば都し思ほゆ 大石蓑麻呂
わが宿のそともにたてる楢の葉のしげみにすずむ夏は来にけり
彦星の思ひますらむ心より見る我れ苦し夜の更けゆけば
わがやどにさける藤波たちかえりすぎがてにのみ人の見るらむ
(凡河内躬恒))