バージニア労働者

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ミディへ

2013年02月01日 | 猫の話
     
ミディ。

昨日はよく眠れた?ペプシには会えたかな。

今日はね、とっても寒かったけど快晴で、ミディが大好きだったお日さまが燦々と照ってたよ。

枯れ葉もビュンビュン舞っててね、鳥が飛んでるみたいだったから
ミディがさぞかし喜ぶだろうなと思ってその枯れ葉が飛んでくのを見てたんだ。


ミディ。

今日はね、ミディに手紙を書くね。

ミディは字は読めないけど、私の頭の中にあるミディへのメッセージ
きっと気持ちはミディに通じてると思うから。


それとね、手紙を書くことで、私も前へ少し進めそうな気がするんだ。


ミディにメッセージを送ることで、いつまでもめそめそせずにいられるような気がするんだ。



**********************


1997年の1月。

私とハニバニはノースカロライナ州のアニマルシェルターにいた。

ペプシのお友達というか、私たちの新しい家族を探しにね。

そこで私とハニバニは、白い体に部分的に縞々模様が入った猫さんを見つけて、
翌日彼女を連れて帰ることにしてたんだ。


翌日、私は会社で仕事をしてたらハニバニから電話があって、
例の女の子は他の人に先取りされてもういなかったから、違う猫を連れて帰るって言うじゃない。


で、「どんな子?」って聞いたら「くろねこの仔猫」って言ったの。


シェルターに行って、別の猫を連れて帰ろうとしてその猫がいなかったから
さて、どうするべきか...って考えてたら、後ろ側の上の方からものすごい熱視線を感じたんだって。
ハニバニに穴が開くぐらいの、すごくまっすぐな視線だったって彼言ってたよ。


そのゲージには前の日には仔猫が数匹いたんだけど
その日にはもうくろねこ一匹しか残っていなくて、しかもタグには『最終』を表わすマークが付いていて
それが何を意味するか彼にはわかっていたんだって。


で、ただでさえ目につきにくい上の方のゲージで、そのマークまで付いていて
これは大変だ!と思って、とりあえず手をゲージに入れてみたら、その子は頭をグリグリと押し付けてきた。


彼はそれが気に入ったのと、その猫の熱視線に負けて家に連れて帰ってしまったの。


電話では私ね、そっか、くろねこの仔猫かーとだけしか思わなくて、家に帰ってその猫を対面したら
その猫はとても小さくて、恐がりで、冷蔵庫の後ろに隠れよう隠れようとばかりしてて
やっと捕まえて抱き上げたら、それがちょうど私の心臓のドキドキが聞こえるところで
その猫はなんだか急に落ち着いて私に体を委ねてくれたの。


私はその瞬間、その猫に恋をした。


それがミディだったんだよ。


それが私たち家族の始まりだったんだ。


それから長い間。


16年だもんね。


思い出はありすぎて何から思い出そうかと悩むぐらい。


私はミディのことが大好きで大好きで、不思議なぐらい大切に思えた。


月日が流れて、ミディの体の調子が崩れて
私は今まで以上に心配で、悲しくて、恐かった。


ミディとはずっと一緒にいられるような安心感があったから。


ミディがどんなに病気しても今までみたいに元気になると思ってたんだ。


だけど、みんな生きてると年ってとっちゃうんだよね。


振り返る16年も素晴らしかったけど、最後の1ヶ月!


これはちょっと言葉にできないぐらい、貴重な体験をした1ヶ月だったよ。


本当に毎日が奇跡だった。


私とハニバニは、ミディがくれたたくさんの楽しい日々のお礼に
ミディが最後までうちの家族だったことを喜んでくれるように一生懸命だった。


私も下手っぴながら写真をたくさん撮ったよ。
しつこくて嫌われないかと気が気ではなかったけど、今思えばそうしたことで
私もハニバニもミディと楽しい生活をした証を残すことができたんだ。


ミディが日向にいるところとか、空を見上げてるのを見ることは
私の至福の時だった。
お日さまの中で空を眺めてるミディはとってもキレイだったよ。
あと、最後の一ヶ月で食欲が回復して、昔みたいにもりもりとご飯を食べるミディの姿。
嬉しかったなあ。


楽しかった思い出を私たちにくれた分、私たちもミディに何か素敵なものをあげることが
できたなと思った。


最後の最後の日。


ミディは私と初めて出会った日と同じように、私の腕の中にいたね。


私の心臓のドキドキ、聞けたかな。


頭の上にたくさんの雨を降らせてごめんね。
ミディは水が体に触れるのが大嫌いだったよね。


それと私ものすごく心配そうな顔をしていたでしょう?
私はミディのことになったらとても心配性なのはもう昔からなんだよ。


ミディとのお別れの瞬間はとてもつらかったけど、ちょっとの間のお別れだからね。


ペプシ、覚えてる?
フリちゃんにそっくりだけど、フリちゃんよりももっと美形だった彼女。
覚えてるよね。ミディはペプシのことが大好きだったから。
会えたらよろしく言ってね。
ハニバニは今でも彼女のことをとても愛してるって。


ミディがいなくなって、このお城はとてもガランとしてしまったけど
ちょっとずつまた、笑い声で埋めていくよ。
フリちゃんもいることだしね。


あ、フリちゃんね、昨日の夜ミディを探してたよ。


ミディが寝てたダイニングチェアの上を背伸びして見たり
私のクローゼットの中の一番角っちょをじーっと見てたりしてた。


何も考えてないようで、あの子はあの子なりにミディへの思いがあったのかも知れないね。


心配しなくていいよ。フリちゃんんもミディと同じように大切に守ってくから。
家族だからね。


長くなってしまったけど、もう一つ。


私ね、たくさんの人に言われたことがあったの。


『こんなにハニバニさんとケイエスさんに大切にされたミディは幸せだったよね。』


ミディ、あのね
本当に幸せだったのは、ミディに出会えた私たちだったよ。


ありがとね。


本当にありがとね。


この先、もしまた気が変わったら、また猫になって
あの日のようなその熱視線で私たちを見つけてね。


そして、また一緒に暮らそう。



またね、ミディ。








                    
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4 コメント

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To Honey Bunny (From Your Wife)
2013-02-03 16:33:29
Thanks honey.
Your message has been pasted to my latest updates.
We are going to be okay because she has been in better place now.
She should be in the sun that she always loved!!!
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Lovely Middy (Honey Bunny)
2013-02-03 15:38:11
My wife and I thank you for your kind words. Middy maybe gone but she will never be forgotten. We will always love her and treasure her memories.

Death leaves a heartache no one can heal, Love leaves a memory no one can steal

If tears could build a stairway, and memories a road, I'd walk right up to Heaven And bring Middy home again.
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mijaさんへ (ケイエス)
2013-02-03 09:32:44
名前を見た瞬間前に絶対にここに寄ってくれたことがある人だなってすぐ思いました。
お久しぶりです。
今でもブログ読んでくれていてありがとう。

昨日より今日、今日よりも明日というふうに、私は少しずつだけど
現実を受け入れるようになりました。
心が救われたのは、一番の願いだった彼女の最期を看取ることができたから。
それから彼女が今はもう楽な場所にいるから。

mijaさんも愛犬を失って悲しみに沈みそうになっても
残されたほかの2頭に話しかけることで前に進めたんですね。
うちにはまだフリちゃんがいて、彼女がまた面白い猫なんですよ。
だから笑うということを失わずにいられました。
それからやっぱりミディに手紙を書くということで、私の中では
区切りが付いたのかも知れない。
だけど私はまだ泣き虫です。

mijaさんがまた幸せを取り戻せたことを嬉しく思います。
王子様、がっつり可愛がってあげてね。

コメントありがとう。
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幸せ (mija)
2013-02-02 17:39:55
ケイエスさん

コメントは2回目です。
以前、夜空の火星の事でコメントをさせて頂きました。

我が家の場合は、犬でしたが、
具合が悪くなって1週間ももちませんでした。
会社のトイレで泣いたこともありました。
それこを空を見ながらぶつぶつつぶやいたこともあります。
変な人、全開でしたけど(笑)
手紙を書く、ということは思いつきませんでしたが、
残された2頭に話しかけることで整理をつけていきました。
1頭は、大きくなりすぎたトイプードルで、
まさに「最終」の値段で姉が連れて帰ってきました。
3週間悩んだ末に、家族に内緒で。
今は、我が家の王子ばりに威張っております。

ケイエスさんとハニバニさんに、「最終」タグがら救われ、
愛されて16年、
幸せなミディさん、今も幸せなんじゃないでしょうか。
ブログでミディさんへの想いを綴るケイエスさんのこと、
ミディさんもわかっていたと思います。

最後の1カ月、ケイエスさんもおっしゃっているように
奇跡の1カ月ですよね。
ミディさんからの贈り物ですよね。
幸せの感じ方は、人それぞれですけれども、
ケイエスさんも、ハニバニさんも、ミディさんと幸せな
時間をずっと過ごしてきたのだから、
ミディさんも幸せだったっと思います。
だから今も幸せ継続中ですよ。
わたしたちには見えないだけで。





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