あまりにも北バージニアの天候が最悪だったから。
と言うわけではなくて、もともと去年の暮れに計画していた春の旅行。
2年前にも行ったけど、日にちが短すぎて全てをし尽くすことができなかったので
リベンジ旅行と題して再びロンドンへ飛んだ。
...飛ぶ、はずだったのに。
1日目は最悪。
飛行機へ搭乗して、既に浮かれた私とハニバニは慣れないシャンペンでほろ酔いでいた。
CAによる「非常事態に備えるデモンストレーション」が始まるや否や、いきなり機内が停電した。
こんなこと今までになかったことなので、嫌ぁな感じがしていたら、機長のアナウンス。
「機体の電気をチャージする際に不手際があり、コンピューターが立ち上がりません。
これから電源をリセットしてチャージをやり直しますので全ての電源を落とします。」
うー。何かほんまに嫌な感じがしてきたー。
と思って、丁寧に乗客一人一人に説明してまわるCAに、今までこういう事態があったか聞いてみたら
「この飛行機、まだ新しくて2ヶ月しか経っていないんです。私も今まで経験したことがありません。」
って言われた。だけど、ちゃんと飛ぶのかどうか聞いたら「大丈夫!絶対にもうすぐ離陸しますよ!」
っていう自信に溢れた笑顔に励まされ、私たちは安心してしまった。
それから1時間、2時間という時間が流れ、周りの乗客は機内のバーで時間を潰し、
CAは温めなくても良いもの全てを乗客に配り始めた。
私もハニバニももうシャンペンは飲めなかったので水やらオレンジジュースやらを飲み、
差し出されるカニサラダとかチーズとか、さらにはチーズケーキまで食べた。
これって機内食の前菜とデザートのはず。
「只今エンジニアが問題解決に努めております。もう少しで離陸の準備が整いますので今しばらくお待ちください」
と言う機長のアナウンスが30分おきぐらいにあり、ゲート滞在3時間目を越した辺りで
『もしかしたら今日は離陸しないかも』と、乗客が口々に言い始める。
エンジンは起動したままだったが、電気は入ったり消えたりの連続。
私はふと思い出すことがあった。
この機体にはDream Girlという名前が付いていなかったか。
CAにこの機体の機種を聞いてみたら、案の定、Bowing 787、ドリームライナーであった。
知る人ぞ知る。Bowing 787 ドリームライナーってめっちゃ新しい機体だが、電池に問題があり、
立て続けに緊急着陸しなければいけない飛行機が後を絶たなかったはず。
わーーーーー!!! これは最悪かも。
電気が入って、コンピューターが直ったとしても、この機体で飛ぶのは嫌だ!!!
どうしようどうしようどうしようどうしよう。
何だか疲れてうとうとし始めたころ、また機長のアナウンスが流れる。
「えー...。エンジニアに出来ることは全てやり尽くしましたが、今日はこれで限界です。
残念ですが、今夜の飛行はキャンセルしざるを得ません。カウンターにてホテルとタクシーの手配を...。」
時、すでに5時間経過。
あと1時間でロンドンに到着していたはずである。
近くて遠いはロンドンなり
5時間前に『行ってらっしゃい!』とメールを送ってくれた妹に電話したら、
『あ、もう着いた?』って言ってきて、ゲートで缶詰になっててまだ現地だということを説明したら
なんか馬鹿馬鹿しくて笑えてきた。精神的に疲れていたんだと思う。
乗客によってはホテルの手配があったが、私たちは現地民なので帰宅すべく真夜中のハイウェイを走っていると
午前2時になった時点で時計が3時に変わった。
この日はちょうど冬時間から夏時間に変わる日だったので、1時間失ったことになる。
家に到着してお風呂に入ったりして、やっとベッドに潜り込むころには午前4時ぐらいになっていた。
これがバケーション1日目。
ものすごい時間の消失だった。
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