韓国の食卓に欠かせないキムチ。
韓国では、毎年、11月末から12月のはじめ頃になると、一斉にキムチを漬け始めます。
この初冬にキムチを漬けることを「キムジャン(김장)」と言います。
ちょうどその頃がキムチを美味しく漬けるのに適した気温で、昔は一年分の
キムチを漬けて、土の中にキムチを入れた壺を埋めて保存していました。
今は、キムチ冷蔵庫もあるし、マートでもキムチを買えるようになったこともあり
昔のように一年分漬けることはなくなりましたが、それでも、半年分ぐらい
漬ける家庭はまだ多いようです。
韓国のお嫁さんはだいたいキムジャンを嫌がります。
寒い中、たくさんのキムチを漬けなければならないから、とっても大変なんです。
我が家でもキムジャンをしますが、暖かいアパートの中で、量もそれほど
多くないので、私はキムジャンが嫌ではありません。
むしろ、楽しみにしている方。
義両親と一緒にワイワイいいながら漬けるキムジャンは結構楽しいんですよ。^^
義両親の家では、だいたい30株ぐらいの白菜をキムチにします。
30株・・・どのぐらいかというと、写真にあるぐらい。
手前にある大根もキムチの材料です。
今年のキムジャンは、ほとんど義両親がして、私はちょこっと手伝っただけ。
私が仕事を始めてからは、義両親が気を使って、あまり私を呼んでくれなくなったんです。
なので、今日は2006年のキムジャン写真で、キムジャンのようすをご紹介します。^^
まず、白菜の汚い部分を切り取り、塩漬けにします。
キムチを漬けるのに一番重要だと言っても過言ではない白菜の塩漬け。
冬の場合は、だいたい12時間ぐらい漬けるんですが、その年の気温や
白菜の状態によって、漬ける時間が変わってきます。
夕方に塩漬けを始めたら、夜一回起きて、白菜を
上下入れ替えなければならないんですよ。
美味しいキムチを漬けるのは大変です。^^;
こちらが一晩経った白菜。
だいぶしんなりしましたね。
あまりしんなりしすぎてもいけないし、硬すぎてもいけないし。
この判断が外国人の嫁には難しいです。(笑)
白菜がちょうどいい具合に漬かったら、残っている塩をきれいに洗い流します。
タライに入れて、3回ほど洗うんですが、さすがにアパートの中でもこれは冷たいです。
洗った白菜は、水がよく切れるように下向きにして重ねます。
水がよく切れていないと、後で調味料を入れたときに味がよく染み込まないんです。
水が切れたら、包丁で芯の部分を切り取り、白菜の塩漬け完了です。^^
次は、ヤンニョム(양념)と呼ばれる、調味料を作ります。
ネギ、大根、ミナリ(미나리/セリ科の多年草)
カッ(갓/カラシナ、アブラナ科の二年草)
などの野菜を切っていきます。
左は、ネギとミナリ、中央がカッ、右が大根です。
ミナリとカッは香りがとても強い野菜で、苦手な人もいるかもしれません。
私はカッの爽やかな香りと味が大好き。
カッだけで作った、カッキムチという漬物もあるんですよ。^^
野菜を全部切り終わったら、ミョルチエクチョッ(멸치액젓)と呼ばれる鰯のエキスに
唐辛子粉をどば~っと入れ
もち米をミキサーで挽いて、とろみがつくまで煮たものを入れ、よく混ぜます。
そこに、エビの塩辛と、ニンニクをみじん切りにしたものを入れ、よく混ぜた後、
大根を千切りにしたものに混ぜます。
大根がしんなりしたら
他の野菜も入れて、よ~~~く混ぜ合わせたら
ヤンニョム完成~。
すごい量です。^^;
これで30株分。
友達は、外で200株漬けたとか。
考えただけでも恐ろしい~。
ここで隠し味登場~。
冬にキムチを漬けるときは、カキも入れるんです。
カキは冬が美味しいですよね。
旬のカキのエキスが入って、キムチの味が一段と美味しくなるんですよ。^^
後は、白菜にヤンニョムを少しずつ入れていけばオッケー。
(こんな写真しかなくてすみません^^;)
このヤンニョムを入れていく作業が大変!
同じ姿勢でず~と作業するので、腰や肩が痛くなるんです。
美味しいキムチを漬けるのは大変です~。
キムチを漬け終わったら、試食会です。
毎年これが楽しみなんですよ~。^^
手前にあるキムチは以前漬けたキムチです。
塩漬けした白菜に、できたてのヤンニョムやカキ
味噌で煮た豚肉をのせて食べます。
こうして白菜の味を確認します。
今年の白菜はシャキッとしてみずみずしくて
とっても美味しかったです。
熟すのが待ち遠しいな~。
家族を思う母の愛がたっぷり詰まった手作りキムチ。
キムチを作るのはすごく大変ですが、喜んで食べる
家族の笑顔を見ると、疲れがふっとんでしまいます。
私も義母が作るようなキムチが作れるようになるといいな~。^^