
1999年11月、シアトル。WTO(世界貿易機関)の閣僚会議が予定される中、地球温暖化や
発展途上国での低賃金労働を懸念した活動家たちによる、大規模な非暴力デモが行われた。
市長が市民と武力行使を行わないことを約束していたが、突如街中のウィンドウガラスが
割られ、テレビでは警察がデモ隊 に催涙ガス弾を撃つ、衝撃的なニュースが流れた。
避難勧告が発令され、道はデモ隊と警官隊との衝突で塞がれ、街中が荒れ始めて行く。
そしてシアトルは戦場と化す・・。

ドキュメンタリータッチで描かれた、群像劇でした。
ニュースでも見たような気がするけど、ここまで酷いデモと警官の衝突
だったとは・・。それに5日間もこんな状態が続いていたのかと、
知らなかったので驚きました。これはもうデモと警官の単なる衝突
というよりも、ちょっとした内戦状態のようになってたんだと、初めて知りました。

群像劇だったので、様々な人たちが出てくるんですが、メインは
警官とその妻、それにシアトルの市長、さらにWTO閣僚会議に対する
抗議行動(デモ)を起こすメインの数人。そして会議に参加して、
意見を主張する人たちにもスポットが当たっていました。
それぞれの人たちを演ずるのも豪華キャストで、警官には
ウディ・ハレルソン、その妻はシャーリーズ・セロン、
市長はレイ・リオッタ、先日見たばかりの「俺たちダンクシューター」にも
出てたアンドレ・ベンジャミン、活動に加わる弁護士の資格もある人物
としてジェニファー・カーペンターなどなど、挙げてたらきりがないくらい。

WTOの不条理さにも気づいたけど、デモや抗議活動の虚しさにも
気づかされる作品になっていて、WTOへの問題提起なんだろう、
抗議活動をしたりお上に物言う、という人たちの側に立っての
作りになってるんだろうなぁって思ってたけど、わたし的には
そうでもなかったです。

勿論WTOの権利主義への問題が強く描かれてはいましたが、
こういう抗議活動をする人たちの虚しさがとてもよく表れていたし、
私自身としては、彼らの態度・行動も気に入らないというか、
なんだか納得出来ないものがありました。

というのも、彼らのうちのかなりの部分の人が、この問題だけじゃなくて
なにもかもに反対してる、という態度が見れたから。
WTOに対するデモなんだから、そのことに対する問題意識を特に持ってる
人たちならわかるんですが、どういう問題に対しても抗議活動をするって
いうのは、すでにそのデモをすることが仕事のようになっていて、
まるでお祭りに加わるように感じられる人たちもいたので。
この際、なんでもいいからデモに参加しよう、なんでも反対すればいい、
という態度だと、深みがないんですよね~。

一番私が、そうだ、と唸ったのは、この会議に正式に出ていた医者の発言。
ああいった専門の知識がある人が、一定の部分にたいして、しっかり
意見を言ったり、問題提起するのは、素晴らしい事だと思うし、
それに耳を傾けないWTOの閣僚たちっていったい・・と思いました。
抗議活動をする人たち(特にメインで)も、一つ一つのデモに参加する、
抗議できるしっかりした裏付けと、十分な知識がないままに参加するのでは、
やっぱり上記したように、お祭りに参加するのとあまり変わらなくなって
しまうんじゃないかなぁ。

で、この映画で、一番可哀想で、何も悪くないのに酷い目に遭って
しまったのが警官の妻(シャーリーズ・セロン~)。
そして、その夫で警官でもある彼の苦悩は、察して余りありました。

それなりに見応えはあったし、こういうことがあったと知る上では
よかったですが、映画の出来としては、もう一つかなぁと感じました。
あ、でも、私の好きなレイ・リオッタは市長だったんですが、
あの彼の困った顔が見れて嬉しかったなぁ。 彼はこういう困ったなぁ、
どうしようもないなぁという役、似合いますね(^^ゞ
個人的お気に入り度

2.5/5
発展途上国での低賃金労働を懸念した活動家たちによる、大規模な非暴力デモが行われた。
市長が市民と武力行使を行わないことを約束していたが、突如街中のウィンドウガラスが
割られ、テレビでは警察がデモ隊 に催涙ガス弾を撃つ、衝撃的なニュースが流れた。
避難勧告が発令され、道はデモ隊と警官隊との衝突で塞がれ、街中が荒れ始めて行く。
そしてシアトルは戦場と化す・・。

ドキュメンタリータッチで描かれた、群像劇でした。
ニュースでも見たような気がするけど、ここまで酷いデモと警官の衝突
だったとは・・。それに5日間もこんな状態が続いていたのかと、
知らなかったので驚きました。これはもうデモと警官の単なる衝突
というよりも、ちょっとした内戦状態のようになってたんだと、初めて知りました。

群像劇だったので、様々な人たちが出てくるんですが、メインは
警官とその妻、それにシアトルの市長、さらにWTO閣僚会議に対する
抗議行動(デモ)を起こすメインの数人。そして会議に参加して、
意見を主張する人たちにもスポットが当たっていました。
それぞれの人たちを演ずるのも豪華キャストで、警官には
ウディ・ハレルソン、その妻はシャーリーズ・セロン、
市長はレイ・リオッタ、先日見たばかりの「俺たちダンクシューター」にも
出てたアンドレ・ベンジャミン、活動に加わる弁護士の資格もある人物
としてジェニファー・カーペンターなどなど、挙げてたらきりがないくらい。

WTOの不条理さにも気づいたけど、デモや抗議活動の虚しさにも
気づかされる作品になっていて、WTOへの問題提起なんだろう、
抗議活動をしたりお上に物言う、という人たちの側に立っての
作りになってるんだろうなぁって思ってたけど、わたし的には
そうでもなかったです。

勿論WTOの権利主義への問題が強く描かれてはいましたが、
こういう抗議活動をする人たちの虚しさがとてもよく表れていたし、
私自身としては、彼らの態度・行動も気に入らないというか、
なんだか納得出来ないものがありました。

というのも、彼らのうちのかなりの部分の人が、この問題だけじゃなくて
なにもかもに反対してる、という態度が見れたから。
WTOに対するデモなんだから、そのことに対する問題意識を特に持ってる
人たちならわかるんですが、どういう問題に対しても抗議活動をするって
いうのは、すでにそのデモをすることが仕事のようになっていて、
まるでお祭りに加わるように感じられる人たちもいたので。
この際、なんでもいいからデモに参加しよう、なんでも反対すればいい、
という態度だと、深みがないんですよね~。

一番私が、そうだ、と唸ったのは、この会議に正式に出ていた医者の発言。
ああいった専門の知識がある人が、一定の部分にたいして、しっかり
意見を言ったり、問題提起するのは、素晴らしい事だと思うし、
それに耳を傾けないWTOの閣僚たちっていったい・・と思いました。
抗議活動をする人たち(特にメインで)も、一つ一つのデモに参加する、
抗議できるしっかりした裏付けと、十分な知識がないままに参加するのでは、
やっぱり上記したように、お祭りに参加するのとあまり変わらなくなって
しまうんじゃないかなぁ。

で、この映画で、一番可哀想で、何も悪くないのに酷い目に遭って
しまったのが警官の妻(シャーリーズ・セロン~)。
そして、その夫で警官でもある彼の苦悩は、察して余りありました。

それなりに見応えはあったし、こういうことがあったと知る上では
よかったですが、映画の出来としては、もう一つかなぁと感じました。
あ、でも、私の好きなレイ・リオッタは市長だったんですが、
あの彼の困った顔が見れて嬉しかったなぁ。 彼はこういう困ったなぁ、
どうしようもないなぁという役、似合いますね(^^ゞ
個人的お気に入り度



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日本未公開映画でしたが、なかなか豪華な顔ぶれの揃った作品でしたし、出演者は皆良かったですよね。
作品のテーマとしてはWTOの在り方への問題提起なのだろうとは思うのですが、群像劇という手法が悪いとは思わないのですが、あまりにも多くの視点を盛り込んだような気がしてかえって焦点がボケて主張が弱まってしまったように感じました。
レイ・リオッタってあの目に特徴があると思うのですが、彼の目を見ているとなんとなくこちらまで不安になってしまうんですよね・・・。
そうなんですよね、これ、未公開ながら結構豪華な顔ぶれでしたよねぇ。
最近こういうの多いですよね。
で、その豪華な面々の俳優さんたち、とても良かったですね~。
そうそう、知らなかったWTOのあり方とか、へぇ~・・そうだったんだ・・と思ったり、知るという意味では意義がありましたが、群像劇としては物足りなさがありましたよね。
せっかく良い俳優さんたちだったので、もうちょっと一人一人を深く描いてもらたかったなぁって思いました。
仰るとおり、焦点がぼやけてしまっててもったいなかったです。
レイ・リオッタ、確かにあの目は怖い(^_^;)
彼を最初に意識したのが、レクター博士に脳みそ食べられちゃってる・・という役の時だったので、どうしてもあの困った顔とか、変な奴でイッちゃってるやつ・・というイメージがあり、そこがまた好きなんですけどね(笑)
そう、人を不安にしますよね(^_^;)
こいつなにかやるかも・・とか、相当悪い奴か??とかね(^^ゞ