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天翔るー村山由佳

2020年07月17日 | 読書
評価3

北海道を舞台に、不登校になった少女が馬と出会い、エンディランス競技(乗馬耐久競技)の世界最高峰レースへ挑戦する物語。著者の村山由佳は「星々の舟」で2003年直木賞受賞。

月寒に住む岩館まりもは父親と祖父母との3人暮らし。仕事中の落下事故で父・蓮司を亡くしたまりもはほどなくいじめを受けて不登校となる。そんな時、石狩湾の志渡銀二郎の牧場に通う大沢貴子と出会い乗馬の楽しみを知る。エンディランス競技の普及に心血を注ぐ東京の大手芸能プロダクション社長・漆原の目に留まったまりもは15歳の時厳しい訓練を経て、愛馬サイファとともに渡米、100マイル(160㌔)を走破する世界最高峰のレース・テヴィスカップに挑むのだった。

エンディランス競技、初めて知りました。なかなか興味深い話ではありましたが、不登校となり自傷までするまりもや男性不信に陥っていた貴子、自分を裏切った仲間への口惜しさを秘める志渡の揺れる心についての掘り下げが浅く、物足りなく感じました。立ち直る兆しもなく物語がエンディングをむかえたのも残念でした。


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