えりとみいは姉妹です
えりはあと5日で19歳、みいは春から中学生
二人には春に大学を卒業するおにいちゃんがいます
3人の両親は訳あって一緒には住んでいません
子どもたちだけで生活をしていたのだけど新しい季節の春に お兄ちゃんはよその県へ、
二人はみいの学校の傍に引越しアパート暮らしになります
みいは今ではかなり話せるようになったけど、みいの耳はほとんど聞こえません
そんなみいを引き取ってえりはバイトをし生活をたてていきます
おやじはみいと暮らしてくれるなら家賃の半分を払うと
とは言っても、若干小学6年の身でありながら家庭の事情を察知したみいは寮を希望したんだけど
結局はおやじもそのお金を払っていくだけの経済力がないために、えりにそう言ったわけで
ちなみにおやじは県外にいます
会社を倒産させたのにもかかわらず帰ってこず子どもと向き合おうともしません
母親も同様
でもそんな両親を恨むわけでもなく、えりはみいとの生活を当たり前のように受け止めました
19歳ともなれば一人暮らしをしている子なんてたくさんいるだろうけど
ハンディキャップをもった妹、しかも中学生と一緒に生活をしている子は少ないんじゃないかと
両親の事情であっけなく人生が変わってしまったえり
いつも自分を卑下してばかりで
バイト先の先輩の悪口を言っても、結局は自分ができないから悪いんだって言うえり
でも妹を思う気持ちはきっと無責任な親なんかよりもとてつもなく深く
将来を思うことよりも目先の今年一年をどう乗り越えていくか不安も多いだろうに
それでも超超前向きなえり
そんなえりなのに自分ではネガティブすぎて・・・といって
自分は前向きになりたいというえり
中途半端な同情はいらない
見守ってあげて、顔を見に行ってあげるしかできない自分が情けねぇっす
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