ベルリン・コンスピラシー (ハヤカワ文庫NV) マイケル バー=ゾウハー早川書房 このアイテムの詳細を見る |
あらすじは、
ドアを叩く音とドイツ語の怒鳴り声で、目を覚ました米の実業家ルドルフ・プレイヴァマンは、部屋の中を眺め、見覚えのないことに戸惑っていた。まして、ドイツ語で怒鳴る「あけろ!警察だ!」の言葉。プレイヴァマンの感情は、過去へと戻されていた。十六の当時、住んでいたアパートに、やはり警察がなだれ込んできて、両親と妹を連れ去っていった。屋根裏に隠れ、難を逃れたプレイヴァマンだったが、明くる日、再び、警察とゲシュタポが訪れ、捕らえられてしまった。呪うべき忌まわしい記憶。そんな記憶が甦りながらも、部屋のなかを見回すが、見たこともない調度品の置かれた部屋。バルコニーに出て外を眺めると、信じられない光景が、ブランデンブルク門が見えるのだ。二度と踏むことはあるまいと誓ったドイツ・ベルリンにいるというのか?確かに、ロンドンのホテルに泊まっていたはずなのに、なぜ?わけもわからず、室内にもどり、ドアを開けたプレイヴァマンは、また衝撃の言葉を聞くこととなる。「あなたは、62年前のSS将校5名殺害の罪で起訴されており、逮捕されます」と言うのだ。拘留され「私は、ロンドンにいたのだ。私は、何者かに、拉致されたんだ」と主張するのだが、「そんな事実も証拠も、何も発見されない」と警察は言う。失意の中、疎遠になっていた息子ギデオンが面会に来た。「逮捕されたと聞き、駆けつけた」という息子に、「私がロンドンにいたという証拠を探してくれ」と頼むだった。父親の言葉を信じ、ロンドンに発ち、事件を調べるギデオンが掴んだ国家的陰謀とは・・・
感想は、
はじめて読む作家さんです(毎度のことながら)
文庫本の帯には、「スパイ小説の巨匠、復活!」と書かれていました。その道では、有名な作家さんなのかも知れませんね。15年ぶりの新作らしいです。
スパイ小説と言えば、スパイ小説かもしれませんが、主人公のルドルフ・プレイヴァマンの手足となり動く、息子ギデオンは、スパイではありません。
国家的陰謀が、背景に描かれていますが、一般人の知らないところで、こんな理由で企てが実際に行われているとしたら、怖いですね。
この作品は、スパイ小説とかしこまらず、楽しく読める作品でした。
作者自身、ブルガリア生まれの、ナチの迫害を逃れイスラエルで育ったユダヤ人なのだそうです。
過去の作品も、ナチス・ドイツを描いた作品が多くあり、「ナチもの」以外でも、CIAやKGBを題材にした作品なども執筆しているのだそうです。
エニグマ奇襲指令 (ハヤカワ文庫 NV 234)マイケル・バー・ゾウハー早川書房 このアイテムの詳細を見る |
パンドラ抹殺文書 (ハヤカワ文庫NV)マイケル バー=ゾウハー早川書房 このアイテムの詳細を見る |
←よろしかったら、ポチッと!!
↓の評価ボタンを押してランキングをチェック!