益古時計の日々

カフェ&ギャラリー&ステイ(宿泊)の益古時計から送る日々の徒然

コンシェルジュ

2006-12-21 22:01:10 | Weblog
 先日、益子で商売をする理由(わけ)という題で、益子について思うことを書きましたが、なんとなく僕が益子を好きな理由の一部をおわかりいただけたと思います。
 ・・・ただ、なかなかそのよさをみなさんにお伝えすることができないもどかしさも常にあります。宿泊施設にはコンシェルジュ(案内人)という役割も必要とされています。お客様から「益子のオススメを教えてください」とよく言われますが、もちろん出来る限り対応しますし、メインストリートのオススメのお店を中心に、お客様によってはハイキングコース・陶芸教室・もしくはツインリンク茂木やSL運行・神社などをご案内したりています。
 ある方がこう言っていらしたインタビューを読んだことがあります、「益子は表通りを歩いているだけではわからないおもしろさがある」と・・・。たしかにそのとおりだと思います。もちろんメインストリートをはじめ一般的にお客様が行くお店なども素敵なのですが、知れば知るほどおもしろいと感じるところが益子にはあります。もちろんその代表が陶芸作家の人たちです。それ以外にも最近の益子は、陶芸に限らず様々なモノ作りをする作家さんが増えていますし、モノ作りにかぎらず、いろいろな活動をされている方が本当に多く、そういう方々と接することができるのは本当におもしろく、貴重な経験だと思っています。
 ただ、その辺は表立ってされている方ばかりではないですし、日帰りや1泊でいらっしゃる観光客の皆さんにはそこまではなかなか伝わらないと思います。その辺がなんとももどかしいといいますか、素敵な方が大勢益子にはいらっしゃるのにうまく紹介できないのがもどかしくもあります。
 益古時計にギャラリーを併設しているのは、益子のそういった素敵な作家さんを、観光客のみなさんに少しでも紹介できればという想いもありますし、益古時計がそういう益子の人たちと、観光客のみなさんを結びつけるきっかけの場になれればとも常々思っています。
 なんだかうまくまとまりませんが、僕自身がもし、1人の観光客として日帰りや1泊で益子に来たとしたら正直、そこまで魅力は感じないと思います(僕自身焼き物に興味があるわけでもないですし・・・)。益子に住んでいろいろな人たちに出会ったからこそ、益子が気に入り、好きになったのだと思います。本音をいうと益子のよさは移住してみないとわからないとも思います。でも誰もがおいそれと移住できるものでもないので、例え日帰りでも、1泊の旅行で益子を訪れたとしても、少しでも益子のよさを伝えることができればと思っていますし、伝えることは益子に暮らし、益子で商売をさせてもらっているものの使命でもあると思っています。
 理想を言えば、作家さんをはじめ様々な活動をなさっている方々のお宅に直接行ってもらうことができれば一番なのですが、作家さんとはいえ当然みなさん普段の生活もあるし、プライバシーの問題もあるので、お客さんに作家さんのお宅をそう簡単に紹介することができません。ただ、中には自宅にギャラリーを併設して開放されているような方もいらっしゃいますので、そういった作家さんのところを訪ねてみるのもオススメです。
 僕自身もいままでしょっちゅう北海道を旅行していましたが、行く度に宿の人だったり、いろいろなお店の人だったりと、知り合いが増え、最初はただ観光スポットをまわるのが目的だったのが、いつからか知り合った人に再会しに行くということの方が、楽しみになっていました。つまりは通い続ければ自ずとその土地に暮らす人の知り合いも増えるし、そうすれば旅もより楽しいものになると思います。僕が北海道を訪れることにより得て、感じたそういうことを、皆さんにも益子で感じてもらえるようになってほしいですし、そのきっかけのひとつが益古時計であったならと思っています。
 またなんだか長くなってしまいましたが、今度益子にきたら、メインストリートはもちろんですが、なんてことのない裏道・わき道・路地裏を歩いてみると、また違った新しい発見があるかもしれませんよ。・・・となんだか「ぶらり途中下車の旅」のようになったところで今日は終わりにしたいと思います。