お散歩日和 ♪

「山歩き」「街歩き」と「酒」の日々・・・

西国街道(東向日~山崎)

2016-03-06 23:05:35 | うだつ会

2016年3月6日(日) Icon_walk_ss16.660km

累積標高(+)449.877m(-)-448.975m

 

今日は開催中の「三國荘展」のチケットを頂いたので、拝観を兼ねて「西国街道」の一部を歩く事にした。

事前の天気予報は「広い範囲でまとまった雨が降る」との事だったが、展示期間の終了が迫っており強行するしかなかった。しかし、最近の天気予報のハズレぶりは見事な物で、快晴とまではいかないが薄日の差すまずまずの天気に恵まれた。気温も最高気温が20℃を超えて4月上旬並みの陽気。

ただ今回残念だったのは、出発地点に向かう電車の中でF君から「事情があって欠席します」とラインが入った事。レギュラーメンバーの急な連絡は残念だったが、皆それぞれに大人の事情と言う物は有る物だ。

阪急電車の「東向日」駅にA.M10:00に到着。待ち合わせのN君、S君と無事に合流する。早速出発。

 

駅前の府道を脇道に入る。旧家が軒を連ね、古い道標やお地蔵様の祠が点在する、旧街道の風情が色濃く漂う気持ちいい道を行く。しばらく歩くと府道に合流。

合流地点に何とも魅力的なお店を発見、「神崎屋・季節店」さん。

季節の山菜を扱うお店で、この時季は(まだはしりだと思うが)筍がメインで、店頭には夥しい数の筍が陳列されている。後はワラビ・コゴミ・ウルイ等がすみっこに申し訳なさそうに置かれている。山菜好きの私としては、お土産に購入したい衝動に駆られるが、ここは我慢して先を急ぐ。

この辺りの街灯には由来は定かでは無いが「アストロ通り」の表示板が取り付けられている。

右手に立派な石造りの鳥居が現れ、石畳の急坂が続いている。「向日神社」だ。ちょっと寄り道して見る事にする。石畳を登りきると、重要文化財指定の歴史を感じさせる立派な本殿が現れる。道中の無事を祈願して神社を後に、西国街道に戻り先に進む。

「五辻」の五差路で街道は再び府道を離れて脇道に入る。ここからしばらく情緒ある旧街道が続く。阪急電車の高架の辺りで府道と交差し、更に進むと「一文橋」の交差点に出る。一文橋で善峰川を渡り、右岸の遊歩道を歩く。

「馬場一丁目」の五差路で再び旧街道に入る。ここには、街道の説明板があり「この街道は豊臣秀吉が朝鮮出兵の際に拡張整備した物で、江戸時代には「唐道」や「唐海道」と呼ばれていた云々」とある。

整備された直線道を進むと「神足商店街」のアーチがある。但し商店街とは名ばかりで商店はほとんど見当たらない。

更に進むと、JR「長岡京」駅から北に延びる大通りが交差する。当初の計画の通り、ここから一旦街道を離れて「長岡天満宮」に寄り道する。そろそろ梅が見頃であろう事を期待しながら、大通りを北に向かう。この大通りは途中までしか整備が進んでおらず、程なく片側一車線の狭い道になり、阪急電車の「長岡天神」駅の踏切を渡ると鳥居が見えてくる。

石段を登ると眼前に大きな池が広がる。対岸には筍料理で有名な料亭「錦水亭」の数寄屋造の建物が見える。

池を渡り、歴史を感じさせる参道を本殿に向かう。

本殿に参拝後、梅林へ。

途中、S君が不用意に口走った「バイリンガル」という駄洒落を、聞き取れなかったN君に何度も聞き返されて、S君が辟易してしまうというちょっとした出来事などもありつつ梅林に到着。

期待していた梅は少し残念な物だった。気を取り直して、もと来た道を引き返し西国街道に戻り先へ進む。

しばらく歩くと神足公民館の前にJR「神足」駅の駅名標が保存されている。現在の「長岡京」駅の旧駅名だと言う事をN君が教えてくれた。

この先で街道はT字路になり、角には「右 山ざき・左 よど」と記された古い道標がひっそりと佇む。ここは進路を右に取る。この辺りで石畳の道は終わり、アスファルト舗装の道になる。

歴史探訪とは全く関係無いが、途中でS君が、不倫問題で議員辞職し話題になっているイクメン議員(京都選出・自民党衆議院)のポスターを発見する。顔に「不倫」と落書きされており、まるで晒し首だ。

そうこうする内に、立命館高校の立派な校舎のすぐ向こう側にサントリーのビール工場が見えて来た。ここは今回の訪問計画には入れていなかったのだが、冒頭に書いた通りの陽気で、喉を潤したくなった。計画を変更し、寄り道する事にする。ビール工場までの道のりでは、N君の足取りが急に軽くなった。

しかし門の前に到着すると人気が全く無く、嫌な予感がする。見学受付の守衛室に行くと、工場施設のメンテナンスの為に見学は休止との事。飲む気満々だった三人のテンションは急降下。仕方なく街道に戻る事にするが、N君の足取りは行きとは対照的だった。

しかし後から思えば、もしここで工場見学をしていれば、この後の計画は遂行不可能になった可能性が高い。不幸中の幸いだったかもしれない。

「調子八角」の交差点で京都縦貫自動車道の高架をくぐる。

高架の下には小さな池があり、公園が整備されている。ここに「馬ノ池の水」という地下水を引き上げた蛇口があり、飲用可能と記されている。この辺りは言わずと知れた「名水」地帯。しかしこんな場所の水が飲めるのか半信半疑ではあったが、公的機関の案内板に書かれている事なので信用して飲んで見る。味については、それ程美味しいとは感じなかった。

ここから先はまた府道に合流し一般道を進む。小泉川を渡ると本日の最終目的地がある大山崎町になる。「天下分け目の山崎合戦のまち」と書かれた派手な町名板が目を引く。

東海道本線、名神高速道路の高架をそれぞれくぐり更に進んだ所で、道の真ん中に財布らしき黒い物体が落ちているのを発見。拾って見るとやはり革製の長財布で、免許証やカード、現金も一万四千円程入っていた。正直者の三人で協議の結果、警察に届ける事に決定した。S君が地図を検索して、この後歩く道筋に交番がある事を確認。                                                                            阪急「大山崎」駅に差し掛かる辺りで、古ぼけた交番が現れた。中を覗くと人影は無く無人交番の様だ。念の為に中に入って呼び掛けて見るが応答は無い。N君が大きな声で「殺風景な交番やな〜」などと話していると、突然奥から若い警官が現れた。昼食でも摂っていたのだろうか、兎に角突然の登場に驚かされる。事情を話して調書を取る事になり、まずは住所・氏名等から答えるが、新米警官なのか何か手際が悪い。そうこうしているともう一人、如何にも風采の上がらない年配の警官が現れて再び驚かされる。この後、財布の落ちていた場所を尋ねられる。交差点名を記憶していたので答えるが、判らない様で、地図を広げて探す。N君が交差点の角の家が「上田」さんだった事まで記憶していたので、場所を特定出来た。それにしても管轄内の幹線道路の交差点名が判らないとは呆れた警官だ。まるで吉本新喜劇のセットの様な交番の佇まいといい、偽警官では?と疑いたくなる。しかし、まさかそんな事はないだろうと思い直し、財布を託して交番を後にする。

この辺りからJR「山崎」駅までの道筋には飲食店もポツポツ有り、人通りも多く少し賑やかになる。

ここで今回の街道歩きは終了となる。

我々もそろそろ昼食の時間だ。適当な店を探すが、オッさん三人に似合う様な店は意外にない。

仕方なく、JR「山崎」駅前の洒落たカフェ「Cafe tabitabi」さんに潜入する。

ランチにプラス¥400で生ビールがセットになるとの事なので、三人共迷わず注文。ビールを先に持って来て貰う。さっき、ビール工場で肩透かしを食らった怨みを晴らすかの様に流し込む。

ランチが運ばれて来た、如何にも女子が喜びそうな、少しずつ多くの品数を綺麗に盛り付けたプレートだ。女子が喜びそうと言ったが、よくよく考えて見ると酒の肴も基本は共通しており、酒飲みのオッさんにも嬉しいランチだ。

ビールでほろ酔い気分になったところで、いよいよ本日のメイン「アサヒビール大山崎山荘美術館」に向かう。

JRの踏切を渡ると「天王山登り口」の石柱が有り急坂が始まる。

しばらく登るとトンネルが現れ、トンネルの上部には「大山崎山荘」と刻まれた石版がはめ込まれている。このトンネルが入り口の門になっているという、何とも洒落た造りだ。

更に蛇行した道を登ると建物が見えて来た。暖炉の煙突がある立派な洋館だ。

もちろん内部も素晴らしく、変な例えだが、金田一耕助が現れて連続殺人事件の謎解きをするシーンで登場しそうな雰囲気だ。

この洋館の由緒や今回の展示内容などを書くと長くなるので割愛させて貰う事にする。兎に角、私の知識や審美眼では到底理解出来無い高度な文化に接する事が出来、何となく文化的レベルが上がった様ないい気分で美術館を後にする。

それとどうでもいいエピソードだが、S君が無料入場券を貰っている事を忘れていて、正規の入場券を購入してしまい、払い戻しをして貰うという少し恥ずかしい出来事があった事を付け加えておく。

この後はお決まりのコースで、徒歩数分の所にある「サントリー山崎蒸溜所」を訪問。

N君の話だと以前は予約無し且つ無料で工場見学が出来たらしいが、今は予約制でしかも有料との事。資料館である「山崎ウイスキー館」も基本的に予約制らしいが、この日はそれ程混雑していなかったので入館する事が出来た。ここで試飲も出来るとの事。個人的には試飲さえ出来れば良かったので一安心。

それでも館内は結構な人出で、例の如く東洋系の外国人の方々で賑わっていた。館内の展示を足早に見終えて、テイスティングカウンターに向かう。

 

「山崎」「白州」「響」の3種類(各15ml ・ 100円)を飲み比べて見る。元来ウイスキーを飲みつけていない私でも香りがいいのは良く判った。味については3種類共に美味しいという事は判ったが、正直言って違いはよく判らなかった。

全く飲み足りないが、ここは我慢して蒸溜所を後に、最寄りのJR「山崎」駅まで歩き「高槻」に移動する事にする。

道中、高槻と言えば毎回お決まりの「うどん餃子」の話題になる。私がいつもの通りこき下ろしていると、思わぬ反対派が現れた。S君が「私は、うどん餃子好きですよ」と言い出したのだ。しかし話をしていても何か噛み合わない。S君からは「スープに浮いている」などの発言が出て来る。どうやら水餃子か何かと取り違えている様だ。援軍が現れて喜んでいたN君だが、S君のあまりの大ボケに呆れた顔が忘れられない。

高槻では「磯丸水産」さんで反省会。この後N君が阪急「高槻」駅の近くにガンダムバーがあるので行って見ようと言い出し探すが残念ながら店じまいしていた。ここで解散。

 

 

 

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