ピレネーの山の犬 Zion♪シオン

シオンとともに歩く道、ともに見る風景、暮らしと庭の花たち。

犬の先生

2012-09-19 | 生態・行動・ラン
ドッグランを考える 5 です。

「愛犬が他の犬に吠えついて困る」
という相談を受けました。
小さな頃に、犬から受けた心の傷がトラウマとなり、
とにかく吠えることで、身を守ろうとしているのだと言います。

原因は違いますが、同じ様な仔を実際にランで見たことがあります。
あるフレンチブルドッグが大型、小型、どの犬にも、
まるで当たり散らすように強烈に吠えつき、困らせていました。
印象的だったので、よく覚えています。
画像も少し、ありました・・・2年前でした。



他の飼い主らが 「 しつけをやり直した方が良い 」 とアドバイスするほどでしたが、
フレブルの飼い主は 「 いや、もう、無理だ。 人の言う事を聞かない 」
と諦めていました。
それでも、ランに望みをかけ、連れて来たらしい。

問題のフレブルが、別のフレブルに吠えついていたところへ
案の定、お節介犬Zionが現れました



Zionにも、それはそれは強烈な声で吠えたてました。
Zionは、どう対応するのか。

驚きました。



体を低くして、前肢をバフバフと大きく地面にたたきつけながら、
相手に迫って行きます。
少し、唸りながら、ものすごく大げさに、
地面をたたきつけるのでした。



さらに驚いたことには、
この後、初めは困った様子だったボルゾイ(Zionより1才年下)が、
Zionと同じようにして、問題の仔に対処していたのです。
(観察するのが面白くて、画像を撮り逃しました

しばらくすると、避けていた小型犬たちも少しずつ近寄って来て・・・
この仔は、静かになっていきました。



犬が他の犬の行動をまねたり、影響を受けたり、
教育したりすることなどは、知られていますが、
この場合、犬たちの連携も見られたように思いました。

ランは、好ましくない事の影響を受ける場合もありますが、
良い影響を受ける場合もあります。

その時々によって、同じ効果が出るとは限りませんが、
人が駄目なら、犬に直してもらう・・・
むしろ、自然な良い方法かもしれません。

ガツンとやることが必要な時、そうでない時、
色んな場面で、適切な判断をする犬の先生がいたら・・・
そんな犬の学校があったら・・・と思います。
もちろん、先生も班長も生徒もみんな犬ですから、
人は見守るだけ。



さて、最初に書いた相談の件は、どうしたらよいものでしょうか。

その犬は、Zionには、吠えなかったので、
きっと、吠えなくて済む犬のタイプがあるのだと思います。
そういう犬と沢山、合わせることで、吠える必要がないことを
感じさせることは出来ないでしょうか。



犬が原因の心の傷・・・また犬により、癒されるといいなと思う。

ひとつだけ、確信して言えるのは、
どんな時も、飼い主は諦めてはいけない・・・


  

今日も会いに来てくれて、ありがとう!




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