ピレネーの山の犬 Zion♪シオン

シオンとともに歩く道、ともに見る風景、暮らしと庭の花たち。

秋田犬に噛まれた日

2018-09-16 | 社会
それは、暑さも少し和らいだ今月初めのこと。
朝の散歩中の出来事だった。

自転車に乗った飼い主と秋田犬がカフェの建物の陰から現れたと思うと、
次の瞬間、犬は自転車ごと飼い主を引き倒し、
長いリードを引きずったまま、こちらに向かって突進して来た。

距離は5~6メートルほどあっただろうか。
犬は唸り声をあげ、興奮状態、Zionに襲いかかって来た!



何が起こったのか分からなかった。
Zionのリードを握っていた主人が咄嗟に避けたが・・・
避けることは出来たのか?噛まれたのか?
Zionが反撃して大喧嘩になれば、最悪の事態。

真っ白なその一瞬。
私の両手は渾身の力で、その犬の頭を押さえていた。
動きが止まった。

飼い主がリードをつかみ、ようやく犬を制御した。
気づけば、Tシャツの袖が赤く染まっている。
噛まれたのは、私だった。



穏やかでゆったりと歩くZionでも、
興味のあるものに向かって急に走り出そうとすることがある。
若犬から成犬になる頃には、オス性や隠れていたDNAが顕著になったりした。
ドッグランでは他の犬のもめ事の仲裁ばかりして、自ら遊ばなくなったのもその頃だ。
トレッキングをするようになったのは、そんなことがきっかけになった。
広く生き物に友好的で、優しい性質を持っていても、
本当に怒った時は牙をむくこともある。

成長の過程を観察しつつ、あらゆることを想定しながら、
どんな時でもコントロールする精神力と身体能力が必要なことを
実感してきた日々である。



オスの秋田犬を飼っているある人は、2本の短いリードを腰につけ、
絶対に自分から放れないようにして散歩するそうだ。
昨今の海外人気から無防備に近づいてくる人や犬には、危険性を警告するという。
家族以外には懐かないと断言する。

忠犬ハチ公は大好きだが、あのような性質ばかりが現れるわけではないようだ。

今朝、別の場所を散歩していると、
自転車に乗ったおじいさんが若そうな秋田犬を連れていた。
また、自転車!なぜ、自転車!
犬が引っ張れば、必ず引き倒されると思った。
そうなった時、犬を制御できるか考えているのだろうか?
見慣れないZionを見て逆上するといけないので、
ここは方向転換、素早く逃げ去った。

狩猟や闘犬の歴史を持つ犬を飼う人の中には、
凛々しい容姿、家族にだけ見せる深い忠誠心が魅力であることに加えて、
ケンカ強さを自慢に思うところがあるのではないかと感じることがある。
実際、そのような気質を残すようにブリードしている畜犬家もいると聞く。

ケンカの強さは凶暴さであり、本当に強いこととは違うのではないだろうか。



(注)画像は一年以内の使いそびれていたものを使いました。

以前に書いた
不測の事態が起きた時
関連記事です。


  

今日も会いに来てくれて、ありがとう!




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