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marcoの手帖

永遠の命への脱出と前進〔与えられた人生の宿題〕

世界のベストセラーを読む(917回)私とは誰か

2021-09-11 08:08:08 | 思想・哲学

◆本棚を整理し18歳の頃から書いた(書き殴った)ノートは、自分の根が見つけられないで悶々としているというか、何やら自己の足がかりを見つけようと悪戦苦闘の痕跡だ。青春とは疾風怒濤の時代なのだなぁ。情報過剰で、目に写る、耳にする、口にする、様々な事柄に「自己の礎」を見いださないで(否、見いだしているのかもしれないが)生きるのはシンドイのではないだろうか、と今更ながら思う。学生運動の下火のころ、経済成長のころ、少なくとも世界では、キィエルケゴールから始まる実存主義とは、地上に生きる「人間とはなにか」「自分とは何か」の問いかけを、今更のように問い始めたのだった。無論、このノート、茶色、青、赤のノートには、不条理の哲学を語ったカミュ、「厳粛な綱渡り」とか「鯨の死滅する日」などのエッセイを読んだころの大江健三郎のことも書いてある。

◆このような暗中模索の時代に、やはり貫くために自分の命をかけた、そのために、という・・・それは若者は、誰でも自己の肉体の煩雑さをを頭脳に総括して律儀に生きたいが為に、修道院(男女とも)、あるいは、僧の修行に憧れを持つ人も出てくるのとか、怪しげな宗教に走り始めるのは、ひとえに自分とは何か、の答えを見いだそうともがくからであろう。そういう、人の成長期の一過性のプロセスが時代により、ある(あった)ということなのである。こういう悶々としていた時に、工学系の学生なのに心の中では自分探しで躍起になって暗い青春時代なのであった。

◆若い時代には、誰でも普遍性なる清いものにあこがれるものだろう。それがあるのであればと・・・キィエルケゴールが模索したように。「私とはだれか」・・・その探求に答えのすべてが隠されていたのである。


世界のベストセラーを読む(888回) 不思議なこの国の物語:歴史の秘密「真理はあなた方を自由にする」

2021-06-15 09:59:27 | 思想・哲学

 〔写真〕僕の近くの高台に児桜貝塚跡がある。時代は縄文時代前期5500年前である。エジプトのピラミッド(縄文後期4000~3000年)より1500年も前の跡である。

〔心の序章〕世界の舞台のシナリオは、主人公たる地上の生まれさせられた人のアドリブ如何に係わる。実験がなされ、リセットもなされたけれど、程よく成功して地上に順応ができるようになった時に、起こった事件は前に書いたことである。それは、高い次元での出来事である。しかし、その影響は脱ぐい去られることなく、地上の歴史に波及した。今も進行中である。その戦い。2021年、現在の中国やミャンマーの外から人民を規制することに対して、民主主義とは、その主人公たる人民の心のインフラがいかに重要かを物語る。(僕が昔、仕事で中国深圳の地方の工場にいくと町の中に鉄の格子のあるアパートが見られた。異様なので尋ねたところ。思想矯正所とのことだった。)

〔自由〕問題は所謂「自由」ということであった。先にまで述べたように、地球の上のインフラを整え、そこに舞台を作り、出演者を想定する。無論、シナリオライターは、未来のことを知っている。まず、初めに規制を自ら守るべくの教え、その理由は第一に自由から脱線しないようにである。律法は、自由を規制するものと思われているが、これは逆である。人の自由たるべく心のインフラ、所謂、心構え、その芯という奴だ。そのインフラが遵守されれば、真の自由がもたらされるのである。それは最低限度のもの。この順番がそもそも混乱、逆転したが故に、後代、肉体を規制する細かな無駄とも思える律法が作られていったのである。

〔真の自由〕イエスが、「私は律法の完成の為に遣わされた」と言われたのはそういうことである。一人一人の心の内なる規制の自覚があっての自由なのだ。誰に言われるものではなく、不思議なことに、この国の多くの人は、そのことが何を言うのかを理解している。文字に現れる古い時代、理想の国を求めて、あの創造に関わったJの思いをこの国に伝えてきた人々がいたからである。あらゆる宗教で修行と言われるものが肉体克己を目指すのは何故かを考えよ。イエスは、これは不要という、永遠の命への不完全さを人から取り除くために、私は十字架に掛かる。「私を信ぜよ。私は道なり、真理なり、命なり。」という。「真理はあなた方を自由にする。」と。


世界のベストセラーを読む(866回) 全く無関係のない人はいない、霊の話

2021-05-24 15:21:35 | 思想・哲学

◆昨日、2021年5月23日はキリスト教歴のペンテコステ(聖霊降臨日)でした。この日は毎年移動するが、イエス・キリストの復活祭から50日めに近い日曜日にペンテコステ礼拝という特別に覚えての礼拝がもたれている。これは使徒言行録に書かれているが、都詣でに来ていた異国の人々に聖霊がくだり、それぞれの国の言葉で神を神を讃美しはじめたというので、世界で初めて教会ができた(発生した)日と言われています。教会は、神の言葉を伝える使命を託されているので、イエスの言われた聖霊を送ると言われたことが、その時、実現し世界の人々に神の言葉が伝えられるスタートが切られたということです。◆それで、霊の話です。このことはイエスという方がキリスト教という人の作った宗教カテゴリーに入ってしまっていますが、実はそのような宗教どうのこうのというは、まったくどうでもいいことなのです。これは、宗教どうのこうのという以前の人の生きている、動いて、食べて・・・という土台、そのインフラの生命あるすべての人に関わる事なのでから。無論、今のあなたにも僕にも誰にでも。◆天地創造において人は霊が吹き込まれ生きるものになった、とあるからです。人は、死ねば息をしなくなります。それを象徴的に同期させた言葉です。霊が充満して、その中で生きて来た人類。目には見ないが善い霊も、悪い霊も、再び肉体を持ちたいと願う霊も沢山あるでしょう。旧約時代は神の霊が語るという記事も多く見られます。キリスト教は、精神も肉体も衛生を保つことをいつも推奨します。それが出来ない人もキリストは私にいつも繋がっておれと言います。それは、悪い霊が入り込み、悩まされない土台が求められているから。潔い霊は天から送られる、キリストが送ると言われたのです。だから、聖霊にいつも繋がっていなさいと薦めています。◆これは、キリスト者だけのことなのでしょうか。否、すべての人への勧めです。宗教カテゴリーを超えたものなのです。事実として。ニコデモにイエスは、「新たに生まれなければ神の国を見ることはできない」と言われ「霊の動き」をことを風に例えて言われた。そのように私たちは見えないが多くの霊に囲まれています。「あなたは、イスラエルの教師でありながら分からないのか、地上で起こっていることを私(イエス)が話して分からなければ、天上で起こっていることを話してどうして分かるだろう。」と言われたのでした。誰でもその気配を感じることが出来るのです。


世界のベストセラーを読む(865回) 逃げてください!これからここに爆弾を落とします。

2021-05-22 06:45:42 | 思想・哲学

◆善悪を判断する木の実を食べてはいけないと、アダムとエバに語られた。この創世記の神の言葉は、ふと不思議に心の深層から響く言葉だ。様々なニュースから、人命が損なわれる現状を目にしたり、耳にしたりすると同じ人として心が痛む。しかし、例えば自然災害ではなく、人同士が意図して行う戦争はどうだろう。僕らが旧約聖書を読んだ時に、いつも心にひっかかる棘のようなものは、神がその住人を戦略的に駆逐するという場面が出てくる記事ではないだろうか。この辺の批判も巷の話題を語ると人を殺して聖書の神はおかしいぞ!と、例えば先のイスラエルのパレスチナのガザ攻撃でも、普段の人は思うだろう。僕らは、旧約の時代を生きている訳ではない。では、現代に生きて同時にそれを目にし、聞いて理解しているかといえば、その判断は、ただ、人の命をあやめてはいけない、という心情的な思いだけなのである。メディアはそれ以上のことは伝えられないし、伝えない。◆イスラム教原理組織ハマスはテロ組織である。目的は世の終わりまでイスラエルユダヤ人の殲滅である。命をかけても手段を問わず行う。手段を問わず? そうだ。自国住民を犠牲にして、自国の住民の間にロケット砲を設置してそこに攻撃を受けても楯にして行っている。それが犠牲が多くなっている理由である。ささいなことからハマスから先の攻撃がイスラエルからの反撃となった。ハマスがイスラエルに向けた砲撃はうまくいかず1/4程?が自国の上に多く失速爆発した。武力は雲泥の差である。イスラエルは、我々の攻撃はテロ組織ハマスである、ビラを蒔きここに砲撃を加えるから避難せよと住民に事前通告する。罪を憎んで人を憎まず? 我々の神は、人を創造したのだから罪なき人をむやみに殺すのは意図に反する、という思いなのかイスラエル側はそのことを行う。いつの時代も、人を憎んでその思い込みを土台にして、それが正義である善であると意気込む人々や組織、国がある。◆僕の居る場所、僕の務めた工場は、あの大戦でアメリカ軍の空襲で、日本で爆弾を落とされた最後の地である。終戦記念日近くになると、その時を忘れぬためにと被災の様子の展示が行われる。空爆の前に空から多くのチラシが蒔かれたが、その展示もなされている。日本語で書かれたそのチラシにはこう書かれていた。***「これから、ここに爆弾を落とします。逃げてくだい。悪いのは上にいる軍部の人たちです。・・・」


世界のベストセラーを読む(864回) イスラエル、パレスチナ「ガザ」への攻撃!!

2021-05-21 10:26:25 | 思想・哲学

◆戦争が絶え間なく、地震もあり、アフリカではバッタ(蝗)の大発生より食糧危機、疫病の蔓延! 温暖化など、少なくとも一人の国の試練では無く、世界中にその危機意識が共有化されつつある現代において、人よ、私の警告が分からないのか? と 神が宣う・・・とベストセラーを読んでいる多くのキリスト者は、公言しなくても誰でもが思っていることであろうと僕は思う。それは、すべて旧約聖書に描かれてきた地上のドラマにもあった事だからである。◆イスラエルのパレスチナの武装組織ハマスへのガザ攻撃などは、これも旧約に書かれたことだが、そのガザという町の名前を聞くといつもある物語を思う。それは、イスラエルの統一王国ができる以前の裁き司といわれる士師の時代、名前は聞いたことのあるだろう力の強いサムソンが、イスラエル人がエジプトから脱出し、カナンの地に侵入した実に遠い昔の時代からペリシテ人(パレスチナの語源はこのペリシテから来ているものだ)がいたので争いは絶えなかったのだが、その地のガザという都市でペリシテ人に復讐したドラマがあったからである。(旧約聖書、士師記13章から16章)◆***デリラという遊女に誘惑され、自分の力の源を教えてしまったサムソンは捉えられ、両目を潰され、青銅の足掛けをはめられ、長い牢獄での奴隷状態にあった。ペリシテ人の神の祭りに、見世物にしようとサムソンが引き出されるが、大衆が酔いしれる大きな建物の中、そこにはペリシテの領主、多くの男女、二階には三千人もの男女が見世物になったサムソンを見に集まっていた。建物を支える二本に寄りかからせてもらったサムソンは、主に祈る。「私の神なる主よ。わたしを思い起こしてください。神よ、今一度だけわたしに力を与え、ペリシテ人に対してわたしの二つの目の復讐を一気にさせてください。」左右二本の柱を両手で探り当て「わたしの命はペリシテ人と共に絶えればよい。」と言って、一気に力を込めてその建物の柱を倒す。建物は、そこにいたすべての大衆の上に崩れ落ちた。彼がその死をもって殺したものは、生きている間に殺した者より多かった、と。***力の源? それは生まれた時から髪の毛を切らない、その髪の毛にあったのだ。デリラに切られた髪の毛は、長い牢獄の奴隷状態の中で伸びていたのである。・・・とすれば、力の源泉は命を与える創造の神と言えるだろうか。◆BC1000年以上前のこの物語、「ガザ」という町の名前は僕の脳裏から消えることはない。