記憶の彼方へ

カラーとモノクロの写真と一緒に 日頃のなにげないエピソードやホッとするコトバを♪

通勤快速

2009年02月18日 20時52分39秒 | Weblog
滅多に乗ることが出来ない帰りの通勤快速。
自分が下りる駅以外は停車駅を記憶していない。
発車待ちの車内でiPodを聞きながら本を読んでいると、オレンジ色のコートを着たおばさんが乗り込んで来て、明らかに私に顔を向けて口をパクパクさせている。全く聞こえないのでiPodを右だけ外した。
思いの外低くて太い声で、「錦糸町は停まるかしら?」と聞かれた。いつもの快速に乗っているものだと勘違いした私は「はい、止まります」と即答した後、通勤快速だったことに気付き確かじゃないので他の方にも聞いて下さいと告げた。
すると目の前のドア際でしゃがみ込んだ外国人の男の人が「止まりますよ」と、日本語で答えた。えっ?とおばさんも私も驚いた。1番答えなさそうな雰囲気の外国人だったからだ。「あら~日本人よりも知ってるのね」と安心したおばさんは笑いながら御礼を言うと、「いつも乗ってるから」と外国人は答えた。おばさんは以前下り過ごした話しをはじめた。最寄りが小岩だから錦糸町で下りなければならなかったのだが、初めてでわかりずらい車内放送が聞き取れなかったのだ。「間違えたと思うと、船橋までが異常に長く感じるのよね~」と、その時の様子を表情豊かに話してくれた。ほどなくして錦糸町に着き、私と外国人に手を振って下りていった。
姿かたちが外国人であってもれっきとした日本人である事を知らされた。

fine ART photographer Masumi
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする