奥方はコーラスの仲間たちと女子会、大学生の息子はちょいと秋葉原に出かけてしまった。
夕方から一人になって、録画した映画などを見て過ごした。
夜は冷奴とごぼう天に、ポテトとエビシュウマイを揚げてつまみにした。
メインディッシュは、奥方が用意してくれたカレー。
こういう場合は、「カレー」か「おでん」と相場は決まっているのだ。
なぜかご飯が用意されてなかったので、自分で炊いた。
「ご飯炊いておくわね」とか言っていたような気もするが、気のせいかも知れない。
つまみもカレーも、それなりに美味しかったが、なんとなく物足りない。
結婚するまではずっと孤独な人生を送ってきたので、一人には慣れているはずだが、なぜか今日はちょっと寂しい感じがしたのだ。
ＮＨＫのニュースを見た後は、つまらないのでテレビも消してしまった。
しょうがないので、流しに溜まっていた食器まで全部洗ってしまった。
夏の終わり、秋のちょっと物悲しい夜に一人になると、そんな気分になることがある。
肌寒いシーズンでもないのに寂しさを感じるのは、年老いたせいだろうか。
おかしいな、年取るとそんな感覚は鈍くなってくるはずなんだが。
まだまだ若い、という証拠に違いない。