8月27日に、内之浦から打ち上げられる予定の日本の新型ロケットである。
固体燃料や点検を自動で行うシステム、打ち上げ管制を2台のパソコンで行うことができるなど、革新的な技術が使われている。
大きさは従来のH2Aの半分ほどだが、費用は約30億円と3分の1。
世界の衛星打ち上げビジネスに参入できるよう、コストダウンを図ったということらしい。
まだ若い頃、内之浦でロケットの発射を見たことがある。
当時は確か、「東京大学宇宙航空研究所」の施設だった。
テレビで放映されるアメリカなどの発射シーンは、最初に噴煙が上がって重々しくゆっくりと上昇していく。
私が見た実物は、「3、2、1、発射」の瞬間にビューッと飛び上がって、すぐに空の彼方に消えてしまった。
それでも初めて見たロケットの姿は、今も憶えている。
7年の歳月を経て小惑星から資料を持ち帰ったあの有名な、「はやぶさ」も、この内之浦から打ち上げられた。
イプシロンには、「惑星観測衛星」が搭載されるという。
ニュースでは内之浦の住民から、成功祈願の千羽鶴が贈られるシーンがあった。
とても日本的な風景で、なにやら心温まるものがある。
新しい日本のロケット、日本の技術の象徴として打ち上げの成功を祈りたい。