車に乗っている時は、いつも後ろを見ながら運転する。
これまでに２度ほど、危ない目にあっているからである。
決して後ろ向きに走る訳ではない。
まだ若いころ、大阪の幹線道路を走っていて信号が黄色になったのでブレーキをかけて停車した。
そんなに急に止まった覚えはないが、後ろの車は止まると思っていなかったようだ。
その頃からバックミラーを見るクセをつけていたので、後ろの車が急接近したことに気づき、少し前に出た。
そのまま止まったままでいたら、ぶつかっていたに違いない。
最近でも、信号が黄色で止まる車は少ない。
それどころか、信号が赤なのに平気で交差点を走り抜ける車が多い。
下手に黄色で止まったりしたら、追突されそうだ。
私は、少なくとも交差点内で信号が赤に変わりそうな時は、黄色で止まるようにしている。
もちろん、後ろの車を確認しながらである。
気候の良い眠くなるような暖かな日に、田舎道を走っていた時のこと。
前にダンプカーがゆっくりと走っていたので、その後ろについていた。
私の車の後ろにも何台かの車が並んで走っていた。
かなり長い間だらだらと走り続けていたが、ダンプカーが信号もないのに急に止まった。
私も当然止まったが、ふとバックミラーを見ると後ろの車が猛然と近づいて来る。
一瞬の判断で、ハンドルを切りダンプカーの横をすり抜けて追い越した。
後ろで「ガチャン」「ガチャン」と２回ほどぶつかる音が聞こえた。
後ろの車はかろうじてダンプカーにぶつからずに済んだようだが、急ブレーキをかけたので、その後ろの車に追突されてしまったのだ。
その後ろの車も、追突した車に追突したようだ。
私はそのまま走り去ったので、詳しいことは分からない。
バックミラーの中に、そういう状況が少しだけ見えたわけだ。
運転席の横では、奥方が何も知らず、すやすやとお休みになっていた。
車に乗った時は、必ず後ろを見ながら運転することにしている。