本朝徒然噺

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中秋の名月

2005年09月18日 | つれづれ
今年は、9月18日が中秋の名月。ちょうど日曜だったので、向島百花園の「観月の夕べ」に行ってみました。
通常は夕方で閉園するのですが、この日は夜9時まで開園され、園内で琴の演奏や茶会が催されます。
園内には月見棚が作られ(冒頭写真)、その向こうに上る十五夜の月を多くの人が愛でていました。

園内の至るところに、秋の俳句をしたためた行灯が立てられ、闇の中に浮かぶ灯りで幻想的な雰囲気をかもし出していました。

向島百花園入り口の行灯
↑入り口の軒先にも月の絵の描かれた行灯が


<本日のキモノ>

麻の葉の着物に博多織の「やたら縞」の八寸名古屋帯

麻の葉模様の着物(変わり織りの、透け感のない浴衣を木綿の単着物の代わりに)に、博多織の「やたら縞」の模様の八寸名古屋帯。
中秋の名月にちなんで、帯留は「うさぎ」にしました。

うさぎの帯留

帯揚げと帯締めは、グリーンにしています。着物がエンジ色なので合わせる色に迷ったのですが、帯の中にある一色を選んで合わせてみると、割としっくりきました。
着物の場合、洋服とちがって「補色の組み合わせ」、つまり赤と緑、青とピンクのように反対色を組み合わせることが一般的に行われています。「この色の着物にこの帯の色だと合わないかしら」と思っても、小物も含めて実際にコーディネートしてみると、しっくりくることが多いのです。そのため、手持ちの着物や帯をいろいろなパターンで組み合わせてみると、豊富なバリエーションができあがります。
逆に、洋服と同じ感覚で合わせようとすると、地味になりすぎてしまう場合もあります。着物のコーディネートには、洋服のセンスももちろん必要ですが、洋服の常識にこだわらずにとにかく手持ちの物をいろいろと合わせてみると、新しい発見があります。
洋服ではできないような色や柄の組み合わせを楽しめるのも、着物の醍醐味といえます。



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