8月30日、31日に、東京の錦糸町で「河内音頭大盆踊り大会」が行われた。
大阪では知らない人はいないと言っても過言ではない「河内音頭(かわちおんど)」は、「エ~、さても~、一座の皆さまへ~」という唄いだしで有名。
以前、河内家菊水丸という人が、某アルバイト情報誌のCMソングで唄っていて、全国的に知られるようになった。
河内音頭の前身については諸説あるようだが、「やんれ節」や「江州音頭(ごうしゅうおんど)」をはじめ、河内地方に伝わっていた様々な音頭の影響を受けているようだ。
現在のような形になったのは、割と最近のことだという。
「音頭」といっても、いわゆる民謡のような短い唄ではなく、仁侠(にんきょう)物や歴史物などのストーリーを、節をつけて語っていくのだ。ちょうど「浪花節(浪曲)」のようなものである。しかし、浪曲に比べて節が明るく、テンポも速い。そのため、唄に合わせて盆踊りも行われる。
普通の盆踊りと同様、やぐらが組まれ、その上で唄い手が唄う。伴奏は、三味線、太鼓のほかに、エレキギターも加わったりする。
普通の盆踊りと異なるのは、やぐらの周りにいるのが踊り手だけではないということ。
踊り手のほかに、音頭を「聴いている人」が大勢いるのだ。先に述べたように、河内音頭が「語り物」であるゆえんだろう。
私は、この河内音頭の小気味よい節回しが大好きなので、踊りはせず、いつも聴き手に回ることにしている。
踊り手には若い人も多いが、聴き手のなかには若い人は少なく、オッチャンやオバチャンが多い。片手にワンカップを持ったオッチャンもいるが、みんなじっくりと聴いているのだ。しかもなかなか「聴く耳」を持っている。
以前、河内音頭を聴きに、大阪の八尾市まではるばる出かけて行ったことがある。近くにいたオッチャンが、私を町内の人だと思ったらしく、いろいろと話しかけてきてくれた。こちらも町内の人のふりをして何となく話を聞いていると、河内音頭の唄い手のことなど、さまざまな話をしてくれた。河内音頭に精通している感じで、オッチャンの話を聞いてなかなか勉強になった(お酒を飲んで上機嫌になっているオッチャンからは同じ話が何度も繰り返されたので、そのうちさりげなく逃げてしまったけれど……笑)。
河内音頭の盆踊り大会が、東京の錦糸町でも毎年開催されている。
おそらく大阪から錦糸町に出て来た人が始めたのだと思うが、今ではすっかり錦糸町の夏の行事の一つとして定着したようで、毎年多くの人が集まっている。唄い手もすべて大阪から呼んだ方々ばかりで、なかなか本格的なイベントである。
今年は平日の開催だったので最初から参加することはできなかったが、31日に仕事が終わってから錦糸町へ駆けつけた。
着いた時にはだいぶ終わりのほうにさしかかってはいたが、小一時間ほど聴くことができた。
軽快な節に合わせて聴き手も「イヤコラセ~、ドッコイセ」「ソラヨイトッコッサ、サノヨイヤサッサ」という合の手を打ち、大いに盛り上がった。
聴き終わった後もしばらく河内音頭の軽快な節が耳に残っていて、なかなか楽しい気分だった。仕事の疲れも一気にとれた気がした。唄や踊りや祭りの力というのはすごいと思う。
大阪では知らない人はいないと言っても過言ではない「河内音頭(かわちおんど)」は、「エ~、さても~、一座の皆さまへ~」という唄いだしで有名。
以前、河内家菊水丸という人が、某アルバイト情報誌のCMソングで唄っていて、全国的に知られるようになった。
河内音頭の前身については諸説あるようだが、「やんれ節」や「江州音頭(ごうしゅうおんど)」をはじめ、河内地方に伝わっていた様々な音頭の影響を受けているようだ。
現在のような形になったのは、割と最近のことだという。
「音頭」といっても、いわゆる民謡のような短い唄ではなく、仁侠(にんきょう)物や歴史物などのストーリーを、節をつけて語っていくのだ。ちょうど「浪花節(浪曲)」のようなものである。しかし、浪曲に比べて節が明るく、テンポも速い。そのため、唄に合わせて盆踊りも行われる。
普通の盆踊りと同様、やぐらが組まれ、その上で唄い手が唄う。伴奏は、三味線、太鼓のほかに、エレキギターも加わったりする。
普通の盆踊りと異なるのは、やぐらの周りにいるのが踊り手だけではないということ。
踊り手のほかに、音頭を「聴いている人」が大勢いるのだ。先に述べたように、河内音頭が「語り物」であるゆえんだろう。
私は、この河内音頭の小気味よい節回しが大好きなので、踊りはせず、いつも聴き手に回ることにしている。
踊り手には若い人も多いが、聴き手のなかには若い人は少なく、オッチャンやオバチャンが多い。片手にワンカップを持ったオッチャンもいるが、みんなじっくりと聴いているのだ。しかもなかなか「聴く耳」を持っている。
以前、河内音頭を聴きに、大阪の八尾市まではるばる出かけて行ったことがある。近くにいたオッチャンが、私を町内の人だと思ったらしく、いろいろと話しかけてきてくれた。こちらも町内の人のふりをして何となく話を聞いていると、河内音頭の唄い手のことなど、さまざまな話をしてくれた。河内音頭に精通している感じで、オッチャンの話を聞いてなかなか勉強になった(お酒を飲んで上機嫌になっているオッチャンからは同じ話が何度も繰り返されたので、そのうちさりげなく逃げてしまったけれど……笑)。
河内音頭の盆踊り大会が、東京の錦糸町でも毎年開催されている。
おそらく大阪から錦糸町に出て来た人が始めたのだと思うが、今ではすっかり錦糸町の夏の行事の一つとして定着したようで、毎年多くの人が集まっている。唄い手もすべて大阪から呼んだ方々ばかりで、なかなか本格的なイベントである。
今年は平日の開催だったので最初から参加することはできなかったが、31日に仕事が終わってから錦糸町へ駆けつけた。
着いた時にはだいぶ終わりのほうにさしかかってはいたが、小一時間ほど聴くことができた。
軽快な節に合わせて聴き手も「イヤコラセ~、ドッコイセ」「ソラヨイトッコッサ、サノヨイヤサッサ」という合の手を打ち、大いに盛り上がった。
聴き終わった後もしばらく河内音頭の軽快な節が耳に残っていて、なかなか楽しい気分だった。仕事の疲れも一気にとれた気がした。唄や踊りや祭りの力というのはすごいと思う。