ロート製薬は治験では、6人の患者に1回あたり約1億個の幹細胞を4回に分けて投与する計画で、今月中にも国に申請する考えです。
幹細胞を用いた新型コロナの治験は、国が認めれば、国内初とみられます。
重症肺炎の患者6人に、人の脂肪から培養した幹細胞、「間葉系幹細胞」と呼ばれる特殊な細胞
を点滴で投与する。
新型コロナウイルスの重症化には、免疫システムが暴走してウイルスだけではなく、正常な細胞
まで攻撃してしまう「サイトカインストーム」が関係しているとされています。
今回の治験では、既に肝硬変の治験で使われている間葉系幹細胞を用いて、「サイトカイン
ストーム」を抑える効果があるかどうか、安全性など確認します。
【今回の治験について医学的見地からアドバイスしている大阪大学・澤芳樹教授】
「(間葉系幹細胞には)極めて重症化の進行を止める役割があるのではないか。サイトカイン
ストームが起こるような状況のなかで、それを手前ぐらいで止めるのが、細胞治療の役割」。
幹細胞には、この状態を抑制する効果が期待されるということです。
幹細胞は、内臓や骨を再生する力を持ち、再生医療の分野で活用が進んでいます。