マグロチャンピオンの料理道場

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本格的なタイのヤムウンセン(春雨のサラダ)を作ってみよう。

2012年11月09日 | 魚やす UO-YASU のまかない料理
雨季も明け、これからタイは翌年の2月頃までがハイシーズンとなりとても過ごしやすくなる。

でも、ここ数日はとっても蒸し暑い日が続き、体もなんとなくだるく食欲もなくなってくる。

そんな時には今回紹介する「ヤムウンセン」(春雨のサラダ)を作ってみてはどうだろう。

タイ料理の特徴は「甘い」「酸っぱい」「辛い」という味のバランスがとてもよく、またこの3味に「塩味」が加わることで味を引き締め、さらに、さまざま香草の香がタイ料理をさらに引き立てている。

この「ヤムウンセン」だが、タイ語で「ヤム」は和える。「ウンセン」は春雨という意味だが、日本人のイメージする和える(混ぜる)という意味とタイ語の「ヤム」(和える)は少し違うようだ。

日本料理にも「ゴマ和え」や「酢味噌和え」「白和え」「梅肉和え」等の料理があるが、タイ人の「ヤム」というイメージは「甘い」「酸っぱい」「辛い」それに「塩味」や香草などの香が混ざり合った料理のようだ。

さて、この料理を美味しく作るコツは手間を惜しまないことだ。

そして、海老やイカなど海産物を使う時には生でも食べられるような鮮度の良い物を使おう。

海老は背ワタを取り、イカは浅く包丁を入れておこう。

それらの具材を鍋に沸かしたたっぷりのお湯のなかでさっと茹でていくが、火を通し過ぎないように注意し、また、具材はそれぞれ別々に茹でていく。

ちょっと手間は掛かるが、具材を全部一緒に入れてしまうと湯の温度が急に下がり、具材すべてに火が通る頃にはどれも固くなってしまう。

生でも食べられそうなイカならば、さっとお湯にくぐらす程度に、また、海老も中心はまだ生の時にお湯から引き出しても余熱で火か通る。

豚の挽肉も同じで、茹で過ぎると「ボソボソ」になってしまう。

そして、最後に沸騰したお湯のなかに「春雨」を入れて茹でる前には、鍋の「アク」をきれいに取り除こう。

アクまみれの春雨では見た目も汚く食欲をそそられない。

このヤムウンセン(春雨のサラダ)は冷やさないで、そのまま作りたてを食べた方が美味しいと思うが、冷たい方が好きならば具材を冷蔵庫で冷やし、食べる直前に調味料と和えるようにしよう。

酢の物などもそうだが、調味料を加えてしばらくおくと野菜から水が出てベチャっとしてしまう。

この料理は手間は掛かるが、その手間の分、なおさら美味しく食べられる。

それでは、早速作ってみよう。

◆ヤムウンセンの作り方。

<用意する物>

写真の手前の左から「豚の挽肉」(ムゥ)150g。「海老」(クン)10尾。「イカ」(プラムック)150g。生唐辛子(ピックソー)30g。水(ナンパオ)100CC。味の素(ポンチューロット)小さじ1。砂糖(ナムターン)大さじ2。写真奥の左からトマト(マックワテー)2個。紫玉ねぎ(ホムデーン)2個。ライム(マナオ)2個。キクラゲ(へッフーヌゥ)50g。万能ネギ(トンホーム)5本。コリアンダー(パクチータイ)5本。セロリの葉(パックンチャイ)5本。春雨(ウンセン)150g。タイ醤油(ナンプラー)大さじ2。チリソース(ソースプリック)大さじ3.

<作り方>下準備

①春雨を5㎝程の長さに切っておく。


②鍋を中火に掛け、水100CCを入れ沸騰させる。


③砂糖(大さじ2)を入れる。


③よく混ぜ合わせて砂糖を溶かし「砂糖水」を作る。


<作り方>野菜などの下処理

④トマトは中心の固い部分を残すようにして切る。(中心の固い部分と種は取り除く)


⑤7㎜~8㎜幅で厚くスライスする。


⑥紫たまねぎを薄くスライスする。


⑦水で戻したキクラゲの固い部分を取り除き、食べやすい大きさに切る。


⑧セロリの葉を2㎝位の長さに切る。


⑨万能ネギを2㎝位の長さに切る。


⑩パクチータイを2㎝位の長さに切る。


⑪ライムを3等分に切る。


⑫すり鉢(コーピック)に唐辛子を入れる。


⑬棒で叩いてすり潰す。


⑭小皿に取り出す。


カットした野菜の集合写真。


<作り方>具材を茹でる。

①鍋にたっぷりの湯を沸かしキクラゲをさっと茹でる。


②よく水を切ってボウルに入れる。


③海老を再び沸騰させた鍋の湯の中で茹でる。(軽く1分程度。中心が生でも余熱で茹で上がる。)


④よく水を切ってボウルに入れる。


⑤イカを再び沸騰させた鍋の湯の中で茹でる。(軽く30秒程。イカは生でも食べられる鮮度の物。)


⑥よく水を切ってボウルに入れる。


⑦豚の挽肉を再び沸騰させた鍋の中で茹でる。(軽く2分程。茹ですぎるとボソボソになる。)


⑧よく水を切ってボウルに入れる。


⑨豚肉を加えると鍋の湯にたくさんアクが浮くので、しゃもじで綺麗に取り除く)


⑩アクを取り除き、再び沸騰させた鍋の湯の中に春雨を入れて茹でる。(軽く30秒程)


⑪よく水を切ってボウルに加える。



<作り方>本調理(和える)

①ライムを2~3個分絞って小皿や小さなボウルに入れる。


②ボウルの具材にライム(大さじ3)を加える。


③ナンプラー(大さじ3)を加える。


④チリソース(大さじ3)を加える。


⑤砂糖水(大さじ2)を加える。


⑥味の素(小さじ1)を加える。


⑦生唐辛子(大さじ2)を加える。


⑧全体をよく混ぜ合わせる。(和える)


⑨皿に盛って完成。


このタイのヤムウンセン(春雨のサラダ)は手間を惜しなまなければ誰にも簡単に作ることができてとっても美味しい。

砂糖もそのまま使わずに「砂糖水」にしてから加えることで、とてもまろやかな味になる。

さて、前回と今回とサラダが2つ続いたので、次回は「海老のさつま揚げ」(トート・マン・クン)を作ってみよう。










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